山行記録2006/05 屋久島 宮之浦岳みやのうらだけ縦走前編

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【日程】        2006年5月13(土)-14日(日) 小屋泊縦走

【天気】        5/13雨のち晴、5/14高曇

【メンバー】  YNACエコツアー(姫路男性39大阪勤務、名古屋女性36建設会社勤務、神奈川女性32医療検査関係…徹夜明けで来たそうだ、YNAC市川さん・長谷川さん)

【概要】        荒川登山口−縄文杉−新高塚小屋(泊)−宮之浦岳花之江河−淀川登山口

                   標高1935.3m、歩行距離20.8km、標高差+1,329m-571m、累積標高差+1,848m-1,088m

 

(宮之浦岳 山頂にて)

 

【場所】

世界遺産屋久島の登場である。

屋久島は、九州の最南端から南南西へ約60キロメートル、東シナ海と太平洋に位置する周囲約132キロメートルのほぼ円形の山岳島である。

島の中央部には、九州最高峰の宮之浦岳(1,935)を主峰として山岳が連座し、「洋上アルプス」の異名を持っている。

宮之浦岳は、久々の深田百名山No.100で、百名山中最南端の山である。

屋久島は、固有種や貴重な動植物種の生息地であること、樹齢数千年の屋久杉の巨木林、海岸部から亜高山帯に及ぶ植生の典型的な垂直分布が見られること、特異な自然景観を有することが認められ、平成5年に日本で初めて白神山地とともに世界自然遺産として登録されたとのこと。

また、海上に孤立した島であること、近海を流れる黒潮から湿った空気が流れ込んで、山の斜面を上昇して雲になることから、多量の雨がもたらされる地形的な特徴がある。

その結果、山岳地域では年間の降水量が8,000mm〜10,000mm(多雨で有名な大台ヶ原の約2倍)にも達し、「1ヶ月に35日雨が降る」と喩えられた「水の島」という側面も持っている。


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【ルート】

いろいろなルートがあるようだが、最も一般的なルートで荒れていなそうな淀川−花之江河−宮之浦岳−縄文杉縦走ルートにしようと考え、いろいろWebを調べていたら、YNACLOGO屋久島野外活動総合センター(詳細はリンク参照)のツアーにぴったり同じルートがある事がわかった。

今年の日程は5/13−14のみ。これは天の啓示であろう。これで、自動的に日程が決まり、バタバタと準備に取りかかる事と相成った。

 

※この地図は、国土地理院測量結果「数値地図50000(地図画像)」「数値地図50mメッシュ(標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したものです。

 

空撮すると、こんな感じ。コースを時計回りに回るはずだった。

※この見通し図は、国土地理院測量結果「数値地図50000(地図画像)」「数値地図50mメッシュ(標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したものです。

 

【はじめに】

今年はファミボーの年である。

本来「ファミリー」のための休暇制度ではあるが、うちの家族がまとまって休みを取るのは至難の業となってきた。

それと5万円の予算で家族が行ける所など知れている。

という訳で、家族の了解を得て、この休暇は自分一人のために使う事に決めた。

問題は時期であるが、夏は事計やらなんやら仕事が忙しくて休みが取りづらいし、秋となると台風が気になる。

以前、R関西ハイキングクラブ山行の時、風呂に入りながら「Mさんがファミボーで5月に屋久島登山をして良かった」という話を聞いたのを思い出し、同じパターンをパクって行くことにした。

問題は、行きたい宮之浦岳縦走となると、泊まりになってしまう点だ。

自分の持っている装備では、営業小屋でないと無理だが、屋久島の小屋は全て無人小屋だ。

という事は、シュラフ食事に関する手当が必要となるし、いきなり一人で行くのも不安が残る。

そこで、Webで見つけたガイドツアーを利用する事にした。

これなら、「初めてのお泊まり」も安心だし、食事の心配も不要だ。

それにツアーポリシーにも惹かれるものがあった。

予算的には厳しいが、滅多にない事なので、へそくりを切り崩してガイドツアー代を奮発することにした。

軽量コンパクトなダウンのシュラフも新たに購入したので、トータルではかなりの出費になってしまった。

まずガイドツアーを予約し、次にシュラフを調達。

そして宿を確保。

最後に飛行機の手配となるが、会社から支給される旅行券の手配が遅れたため、人事に電話してGW中に習志野の留守宅に送ってもらう事で、なんとか間に合わせる事ができた。(計画の遅れにより、早割等は全く使用不可。とほほ・・・)

後は、当日の好天を祈るのみ。

 

【これより本題】

日程上、前泊・後泊となるため、出発は5/12である。

 

【初日】5/12

鹿児島行きの飛行機は、伊丹空港7:50発である。

逆算すると、6時には家を出る事になる。5時半に目覚ましをセットした。

千里中央でモノレールに乗り換え、7時前に空港到着。搭乗手続きをする。

なんと窓側席が確保できた。羽田だとこうはいかないだろう。

でかいザックを預けて身軽になり、デイパックのみで搭乗口へ。

ここで、ライター没収。

久々に飛行機に乗ったら、規制が厳しくなっていて、ライターは一人一個しか持ち込みできないのだそうな。

そういえば、ストーブのガスも持ち込みできずに、皆屋久島の宿などに置いて帰るという話がWebに出ていたっけ。

 

 

 

JAL鹿児島便は、MD9だった。

大阪は無駄に天気がいい。この天気を屋久島にとって置いて欲しいよ。

乗り込んでみると、満席だった。

ちょうど羽根の後当たりの席だ。

滑走路の順番待ちで出発が遅れ、鹿児島着は9:25と30分遅れ。

乗り継ぎがヤバイ!!!!!!!!

急いで降りると、蛇腹の途中で階段を下りるよう言われ、降りたら搭乗手続き済みの搭乗券が用意されていた。

そのままバスに乗り込み、JAC屋久島便に直行。

最後の乗客だった。

JALJACは同じ系列なので、こういうときは融通が利く。

 

 

 

 

 

 

JAC屋久島便は、ボルボ製双発機で、36人乗り。

これも満席だった。

最後の乗客という事で、スッチー(最近こうは言わないか)の目の前の席(一番前)だった。

30分のフライトだが、現地の天候次第で引き返すなどと、やな事を言っている。

ここまで来てそれはないよなぁ。

客室乗務員は新人らしく、アンチョコを見ながら、アナウンスしている。

鹿児島は晴れていたが、屋久島は雨との事。

でも無事時間通り着陸してくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屋久島空港は、小さな空港だった。

機体の中に畳んだタラップをスッチーが自分で降ろし、送り出してくれた。

小雨の中、歩いてビルに向かい、荷物を待つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところで、初日の予定はほぼ白紙だ。時間も早いし、白谷雲水峡にでも行こうか程度しか考えていなかった。

外に出て、バスの時刻表を見ると、なんと一時間以上宮之浦方面のバスはないのであった。

仕方ないので、一台だけ(この一台というのがポイント)停まっていたタクシーに、料金を尋ねる。

ほぼ思考が停止していたせいか、旅先で気が大きくなっていたのか、はたまたこの一台を逃すと後がないというプレッシャーのせいか、タクシーに乗り込んでしまった。

(後で失敗したと思ったときは、手遅れだった。やっぱりレンタカーが正解だよなぁ)

 

小一時間走って山中に入っていくと、白谷雲水峡である。タクシーに待っていてもらい、傘を借りて歩き出す。入り口で「協力金」300円を支払って、おばちゃんに1時間くらいで回りたいというと、コースを教えてくれた。

霧が立ちこめ、なかなか幽玄な趣で、いい感じだ。雨の屋久島もいいかもしれない

 

 

図の最も太い赤線のコースを辿った。

二代大杉と弥生杉を見て戻るコースで、観光客向きのポピュラーなコースだ。足慣らしには丁度いいか。

オレンジ色のコースで3時間コースとなり、もののけ姫の森までいくと、更に時間がかかる。

タクシーを待たせている身には、懐が厳しい。(待ち時間1時間で、約2000円くらいかかるらしい)

 

 

 

 

 

 

観光用コースだけあって、非常に歩きやすいが、屋久島の雰囲気は充分味わえる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二代大杉は、なかなか立派な杉だった。

初めて見る屋久杉だ。

ガイドツアーが説明していたのを聞きかじりながら、シャッターを押す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

引き返して、弥生杉方面に左折。

ちょっと登ると、弥生杉だ。

屋久杉は、高さはたいしたことはないが、太さは別格で圧倒される。

弥生杉を独り占めにしたら、引き返す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再びタクシーに乗り込み、食事のうまい店を尋ねると、「いその香り」を紹介してくれた。

場所は安房である。

この際だから、安房までタクシーで行く事にする。

首折れサバ・トビウオなどの刺身に舌鼓を打つ。

ここで気づいたのが、醤油の甘さだ。

聞くと、こちらの醤油は皆甘口なのだそうだ。

大阪のたまり醤油のような感じだ。

所変われば、醤油も違う。面白いものだ。

 

 

 

 

 

 

満腹になったところで、宿に向かう。

途中タクシーが道を間違えたりしたが、途中でメーターを止めてもらい、何とか辿り着いた。

料金は、12,380円也。いきなりの想定外出費である。

これは痛かった。やはり事前によく調べておかないとね!!?

山の方はかなり調べたのだが、初日の行動については、ちょっと手薄になってしまった。

たぶんレンタカーなら、5,000円に収まったのではないか。後の祭りである。

 

 

 

 

 

 

旅人の宿 まんまる」は安房港の近くにあり、すぐ目の前が海という好立地だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電話で予約した際、「母屋でもいいか?」と聞かれたが、その母屋は正面の建物で、食堂はここにある。

両側には個室が並んでいる。

なかなかきれいでいい感じだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海側に展望風呂があり、水平線を見ながら風呂に入る事ができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男女共用で、外側の掛札を入る人が切り替える仕組みだ。

鍵もなく、結構おおらかだねぇ。

風呂に入ろうとしたら、「カップルが二人で入っているから待って」だって。

おいおい共同風呂でそれはないだろ。

しばらく待って、何とか6時半の食事前には風呂に入る事ができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

15時半過ぎにYNAC市川さんから電話が来て、なんと翌日は5時出発で朝食は済ませておいてくださいとの事。

一時間早まった。装備の確認があり、食器は貸してくれる事になった。

準備をしたが、テントマットを括り付けていると、ザックカバーが装着できない事が判明。

やはり泊まりの場合、ザックは45リットルくらいのサイズがないと厳しい。

晴れていれば何とかなったが、30リットルのザックでは無理があった。

今更仕方ないので、マットは宿に置いていく事にした。

 

 

 

夕食はなかなかうまかった。

トビウオや地蛸等々の刺身・金目の煮付けや亀の手などの珍味他、次から次へと出てきて満腹となった。

隣の席にいた福岡から来た55才男性・三重から来た58才男性(二人は元同じ会社の仲間)と盛り上がり、食後も彼らの酒にしらふで付き合った。

 

朝が早いので、21時にはお互いの無事を祈って解散。二人は、明日種子島に渡るという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女将に「朝早く出て行くときに、鍵はどうしたらいいか」と尋ねると、「ここはいつも開けっ放しよ。屋久島だけんね」と長崎弁で言われた。

何とものんびりムードである。

お茶とおにぎりを用意してもらって部屋に持ち帰り、携帯のアラームを4時半にセットして、ベッドに潜り込んだ。

 

(本編1に続く)

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