山行記録2010/4 武甲山 (ぶこうさん)
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【日程】 2010年4月3日(土)
【天気】 晴れ
【メンバー】 会社の同僚N.I
【概要】 「一の鳥居−シラジクボ−武甲山−大杉広場−一の鳥居」
最高到達点標高1,304m、歩行距離6.9km、標高差785m、累積標高差+820m−820m
麓より武甲山の眺望
【場所】
武甲山は秩父の名峰である。
両神山・浅間山・草津白根山の眺望が抜群のはず。
条件がよければ、北ア(後立山連峰)・谷川岳・男体山・筑波山も見えるだろう。
登山口は秩父市街から山間へちょっと分け入ったところにある。
西武秩父線から歩くことも可能なようだが、セメント工場への大型ダンプが頻繁に行き交う不快な道を通らねばならない。
歩道がなく危険なだけでなく、セメント粉で真っ白になっていてマスクが必要な道だ。
マイカーかタクシー利用が妥当だろう。
【ルート】
表参道は樹林帯で眺望が望めない。
眺望が得られるシラジクボを経由するルートで山頂を目指す。
横瀬町観光協会のWebに掲載されていたハイキングコースで、持山寺コースと呼ばれる。
武甲山のバリエーションルートの位置づけで、道標などはあまり整備されていないらしいが、テープはあるようなので、何とかなるはず。
国土地理院の地図閲覧サービスには載っていない登山道だ。
N.I持参のガイドマップにも載っていなかった。
よって、下図の持山寺跡付近を通るルートは、推定である。
子持山・大持山を巡る縦走路もあり、山頂であった人たちに勧められたが、結構アップダウンが厳しそう。
帰りは予定通り大杉の広場を通る表参道を利用した。
下りはこちらがなだらかなので安全だ。
※この地図は、国土地理院測量結果「数値地図12500(地図画像・・・Web閲覧サービス「ウォッちず12500」)」「数値地図50mメッシュ(標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、白四角と山頂である。
【所要時間】
場所 |
一の鳥居 |
シラジクボ |
武甲山 |
大杉広場 |
一の鳥居 |
計 |
標高(m) |
519 |
1,064 |
1,304 |
1,025 |
519 |
785 |
区間距離(km) |
2.7 |
0.8 |
1.0 |
2.4 |
6.9 |
|
累計距離(km) |
2.7 |
3.5 |
4.5 |
6.9 |
||
着時刻 |
8:00 |
9:56 |
10:58 |
13:48 |
14:51 |
6:21 |
発時刻 |
8:30 |
10:17 |
13:10 |
14:05 |
15:15 |
|
区間タイム |
1:26 |
0:41 |
0:38 |
0:46 |
3:31 |
|
区間タイム小計 |
1:26 |
0:41 |
0:38 |
0:46 |
3:31 |
|
所要時間累計 |
1:26 |
2:07 |
2:45 |
3:31 |
||
標準タイム |
1:30 |
0:50 |
0:40 |
1:10 |
4:10 |
|
標準タイム累計 |
1:30 |
2:20 |
3:00 |
4:10 |
||
歩行速度(km/h) |
1.9 |
1.2 |
1.5 |
3.2 |
2.0 |
・標準タイムは、HP記載のタイム+ガイドマップのタイムを採用。一部推定。
・持山寺コースの標準タイムは推定。
・シラジクボから山頂までのタイムは、標識には45分と記載されていた。
・全区間で標準タイム以内に収まった。
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
【はじめに】
前から目をつけていた秩父武甲山。
二百名山No.141だが、石灰岩の採掘で山の形が変わっており、そのうちなくなってしまうのでは、という勢いだ。
所有者は誰なんだろう。
まぁ、自分が生きているうちになくなることはないだろうが、標高は低くなるかもしれない。
というわけで早めに行っておきたい山である。
山頂からは、北側の眺望が開けており、前述の通り、浅間山や谷川岳、男体山等が見えるかもしれない。
春先だから空気の透明度は低いだろうが、天気は良さそうなので期待して行くことにする。
今回も早朝出発のプランである。
秩父へは一般道が長く意外に時間がかかりそう。
4:30起床・5時出発で計画する。
8時くらいには着くだろう。
【これより本題】
相棒を拾う関係で八王子経由で行く。
ナビのルートでは関越道・花園IC経由となるが、八王子経由の方が却って近いかもしれない。
八王子まではまあまあ流れ、6時過ぎに八王子を出発。
市街を抜け、あきる野・日の出・青梅と辿る。
青梅から飯能の山に入り、すれ違い困難な道を行くが、空いているからどうってことはない。
この道は抜け道として良いかもしれない。
R299に出たら、左折してしばらく行くと、横瀬(よこぜ)に武甲山登山口入り口の標識がある。
左折したところで、眼前に武甲山が姿を現した。
それが冒頭の写真である。
石灰岩の掘削で山の形が変わってしまっているのは残念だ。
セメント工場の間を抜け、しばらく行くと二カ所ほど地道に変わる。
林道走行では、腹を打ちまくってトラウマになっているので、慎重に進む。
一の鳥居をくぐると、駐車場になっていた。
ガイドブックには数台と書かれているが、20台近く駐まれるのではないか?
すでに10台くらい駐まっている。
準備を済ませて出発する。
冬期休業中と思われる茶屋や鱒養殖場を過ぎ、コンクリート道を登っていくと、持山寺入り口があった。
標識は地面に落ち、錆び付いていた。
メジャーなルートではないので仕方ないが、見落としそうだ。
目印は堰堤を左折である。
手前の鉄板をかけたような橋を渡り、山に分け入る。
よく整備された樹林帯を登る。
この辺りはつづら折れの道だ。
傾斜はたいしたことはない。
道は明瞭だ。
樹林帯は退屈だが、高度を稼ぎ、先が開けてくると、元気が出てくる。
谷越しに見えてきたのが、武甲山か?
鞍部がシラジクボかもしれない。
幅の広い林道風の道に出る。
平坦な道でほっとする。
この道も地図には載っていない。
右に回り込むと、分岐があった。
左に登っていく細い道が、登山道だ。
ここには標識があったが、向きが悪い。
ここは下りに使われる道か?
暑くなったので、ここで一枚上着を脱ぐ。
Webでは持山寺跡を経由するように書かれていたが、実際には通らなかった。
左が持山寺跡、右がシラジクボ方面である。
跡地には何もないことがわかっているので、右折する。
一旦林道に出て、すぐに左折して尾根に取り付く。
ここにも標識があるが、見落としやすいので注意。
喘ぎながら登っていると、鹿に遭遇。
こちらに顔を向け、はいポーズ。
写真を撮ったら、いなくなった。
トラバース気味に高度を上げる。
ガイドマップによると、この付近が難所らしいが、道幅が狭いだけでどうということはない。
谷から吹いてくる風が心地よい。
日陰には雪が残っていたが、登山道にはほとんどなかった。
谷を巻き、開けてくると、稜線は近い。
前方に見えているのは武甲山か?
シラジクボ1,088mに到着。
2名の人と遭遇、子持山に登っていったから縦走の人だ。
降りてくるの、早っ!!
ここで休憩。
腹が減ったので、ソイジョイをもらった。(持参忘れ)
ここからは急登である。
標識では山頂まで45分、ガイドマップでは50分とある。
こりゃきついわ。
この登りで多くの人とすれ違った。
皆さん、縦走か?
高度を上げていくと、左に雪をかぶった八ヶ岳が見えた。
横岳・硫黄岳の辺りか?
さらに高度を稼ぎ、振り返ると、子持山が雄大だ。
所々に雪が着いているのがわかる。
武甲山の肩に到着。
右が一の鳥居方面(表参道)、左が長者屋敷方面(裏参道)だ。
ここまでくれば、もうあとわずか。
直進して山頂へ。
立派なトイレがあったが、冬期閉鎖中。
これまたかなり立派な山頂神社。
下界の神社とと変わらないのではないか。
山行の安全を祈願する。
神社の裏手に回り込み、第2展望台へ。
下界の眺望。
さすがに遠くは霞んでいるが、天気はまずまずである。
柵が無粋だ。
滑りやすい岩場を、第1展望台へ。
これはよく見る写真だ。
秩父市街と北北西の山々。
視界がよければ、浅間山・四阿山・本白根山が見えるはず。
以前行った羊山公園が見えていた。
今日から芝桜祭りと聞いたが、まだ開花状況はちらほら程度。
それでもピンク色が見えた。
西方には、両神山が近い。
視界がよければ、北ア(燕岳・餓鬼岳)も見えるようだ。
山頂標識は、無造作に地面に置かれていた。
標高の表記がおもしろい。
「1336−41+9」と書かれている。
国土地理院HPによると、明治時代に設置された三角点が1,336m。
石灰岩採掘が山頂部に及び、昭和52年に採掘予定地域外へ三角点を移動。
移動先が1,295m(−41m)で、地図にはこれが載っていることが多い。
山頂部の採掘が一段落した後の調査で、三角点と25m離れた場所が最高点と判明。
最高点の標高が、1,304m(+9m)ということである。
実は現在、三角点も最高点も立ち入り禁止になっている。
展望台にいたおじさんが熱心に勧めるものだから(^^;、人がいなくなるのを見計らって、最高点へ。
これが三角点。
先に見えるポールのようなものが建つ地点が最高点。
一応踏んでおいた。
立ち入り禁止だから、標識も何もなし。
その割には踏み跡がくっきり。
山頂神社まで戻る。
狛犬の横には残雪。
ここの狛犬は、肋が浮き出ている。
そんなにリアルにする必要があるかは疑問だが、意図があるのかもしれない。
もしかして、場所の近い両神山と同様、狼の狛犬なのでは??
風で屋根が吹き飛んだ待避所の前から眺望が得られた。
南西の富士山・大平山方面。
富士山は見えなかった。
富士山が見えたとしても頭だけ。
ちゃんと見るには、大持山まで行く必要があるようだ。
南西の雲取山。
帰りは表参道を下る。
地図には載っていないが、武甲山の肩を経由しない道がつけられていた。
こちらは階段も少なく歩きやすい道だ。
(肩経由では、階段がある)
合流して、標高1,000m付近まで降りてくると、傾斜が緩み、杉の巨木があった。
大杉の広場だ。
ご神木に気をもらいながら、休憩する。
掘れた登山道が出てくる。
やはり表参道はかなり歩かれている。
表参道というだけあって、立派な石柱が。
吊り橋風だが、下に鉄板があった。
不動の滝。
水場となっている。
味は?まぁ、普通か。
階段を下りきったところにも、持山寺分岐があった。
こちらはガイドマップに載っていたが、登りにちょっとだけ歩いた林道風の道がこれだろう。
こちらが登りに使った持山寺ルート分岐。
意外に近かった。
コンクリート道をひたすら下る。
こんなに急だったっけって感じ。
一の鳥居到着。
温泉に向かう途中、武甲山を眺める。
次は温泉だ。
武甲温泉に浸かってさっぱりした。
温泉で食事(天ぷら+せいろ)をし、休憩所で爆睡。
22時まで営業しているので、たっぷり寝られる。
帰りは真っ暗な中、山道を走りたくないので、圏央道を使う。
R299で入間に出て、狭山日高ICから圏央道へ。
渋滞もなく、快調に進む。
八王子から中央道に入り、家に着いたのは23時だった。
というわけで、山行も無事終わった。
感謝!!
眺望はさほどではなかったが、春先は仕方なかろう。
絶好のシーズンはもう終わりか?
急登もあり、久々に歩き応えがあった。
徐々に体力回復の気配を感じつつ、満足度は結構高かった。
翌日は筋肉痛。
膝痛はなし。
【コスト】
用途 |
内容 |
費用 |
ガソリン |
26.01L(@122.0) 342.2km、13.2km/L、3,173円 ※ |
2,341 |
有料道路 |
京葉道(武石−京葉口)往復 |
400 |
首都高(篠崎−高井戸)ETC深夜 往復 |
1,120 |
|
中央道(均一区間)ETC夜間 往復 |
600 |
|
中央道(狭山日高−八王子)ETC休日特別 ※ |
425 |
|
食料 |
ホットミルクティ(コンビニ) |
140 |
ランチパック(コンビニ) |
120 |
|
ソフトクリーム(温泉) |
250 |
|
晩飯(温泉) |
1,400 |
|
ソイジョイ(N.I) |
100 |
|
甘酒(N.I) |
|
|
団子(N.I) |
|
|
スポーツドリンク(予め買ってあった) |
139 |
|
水ペットボトル(予め買ってあった) |
98 |
|
カップ麺(予め買ってあった) |
138 |
|
温泉 |
武甲温泉 |
800 |
合計 |
|
8,071 |
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さぁ、次はどこに行こうか。
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