山行記録2010/4 北横岳・縞枯山 (きたよこだけ・しまがれやま)
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【日程】 2010年4月18日(日)
【天気】 快晴(^^)
【メンバー】 会社の同僚N.I
【概要】 「山頂駅−坪庭−北横岳ヒュッテ−北横岳南峰−北横岳北峰−坪庭−雨池峠−縞枯山−雨池峠−坪庭−山頂駅」
最高到達点標高2,480m、歩行距離6.2km、標高差249m、累積標高差+471m−471m
北横岳より南八ヶ岳の眺望
【場所】
言わずと知れた八ヶ岳。
山梨から長野にまたがっていることからも、条件がよければ、北ア・中ア・南ア・奥秩父といった名峰の眺望が期待できる。
その中で、北横岳は、北八ヶ岳に属する山だ。
【ルート】
以前登ったピラタスロープウェイ山頂駅からのルートを採用。
ガイドブックにも載っていた。
北横岳ピストン後、行きそびれていた縞枯山にも立ち寄り。
当初は、茶臼山へ足を伸ばす予定でいたが、時間切れで縞枯山もピストンに。
※この地図は、国土地理院測量結果「数値地図12500(地図画像・・・Web閲覧サービス「ウォッちず12500」)」「数値地図50mメッシュ(標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、白四角と山頂である。
【所要時間】
場所 |
山頂駅 |
第一 休憩所 |
北横岳 ヒュッテ |
南峰 |
北峰 |
北横岳 ヒュッテ |
第三 休憩所 |
分岐 |
縞枯 山荘 |
雨池峠 |
縞枯山 |
雨池峠 |
分岐 |
山頂駅 |
計 |
標高(m) |
2,231 |
2,243 |
2,385 |
2,471 |
2,480 |
2,385 |
2,263 |
2,249 |
2,248 |
2,243 |
2,403 |
2,243 |
2,249 |
2,231 |
249 |
区間距離(km) |
0.2 |
1.3 |
0.3 |
0.1 |
0.4 |
1.1 |
0.1 |
0.4 |
0.7 |
0.5 |
0.5 |
0.7 |
0.3 |
6.2 |
|
累計距離(km) |
0.2 |
1.4 |
1.7 |
1.8 |
2.2 |
3.3 |
3.5 |
3.9 |
4.1 |
4.7 |
5.2 |
5.9 |
6.2 |
||
着時刻 |
9:05 |
9:12 |
10:05 |
10:29 |
10:37 |
12:39 |
13:09 |
13:22 |
13:30 |
13:42 |
14:23 |
15:00 |
15:10 |
15:18 |
6:12 |
発時刻 |
9:06 |
9:27 |
10:15 |
10:34 |
12:27 |
12:39 |
13:17 |
13:22 |
13:36 |
13:42 |
14:45 |
15:00 |
15:13 |
15:40 |
|
区間タイム |
0:06 |
0:59 |
0:14 |
0:03 |
0:12 |
0:30 |
0:05 |
0:08 |
0:06 |
0:41 |
0:15 |
0:10 |
0:05 |
6:12 |
|
区間タイム小計 |
1:05 |
0:17 |
0:12 |
0:35 |
0:14 |
0:41 |
0:15 |
0:15 |
3:34 |
||||||
所要時間累計 |
0:06 |
1:05 |
1:19 |
1:22 |
1:34 |
2:04 |
2:09 |
2:17 |
2:23 |
3:04 |
3:19 |
3:29 |
3:34 |
||
標準タイム |
1:00 |
0:30 |
0:20 |
0:40 |
0:20 |
0:40 |
0:30 |
0:25 |
4:25 |
||||||
標準タイム累計 |
1:00 |
1:30 |
1:50 |
2:30 |
2:50 |
3:30 |
4:00 |
4:25 |
|||||||
歩行速度(km/h) |
1.9 |
1.3 |
1.1 |
2.5 |
1.9 |
2.2 |
1.7 |
3.1 |
2.7 |
0.8 |
2.1 |
4.1 |
3.8 |
1.7 |
・標準タイムは、ガイドマップのタイムを採用。
・07/10に登ったときは、北横岳北峰まで0:55しかかかっていなかった。30分近くオーバーしている。
・装備の重さと、積雪が影響しているのだろう。
・下りは前回とほぼ同タイム。
・縞枯山の直登はかなり苦戦したが、ほぼ標準タイムだった。
・下りは尻セードのおかげで大幅短縮。
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
【はじめに】
今年は4月になっても寒い日が続いている。
桜が散った後で、下界(首都圏)にも雪が降った。
これはある意味チャンスでもある。
冠雪した山を見に行くのに最適なのである。
八ヶ岳を間近で見たいということで、以前登った編笠山(南八ヶ岳南端)を候補に挙げた。
編笠山の標高は、去年のこの時期に敗退した甲武信岳より高い。
下手をするとまた敗退の憂き目に遭うかも。
ということで、金曜日に観音平のロッジに確認してもらったところ、なんと観音平までの道は冬期閉鎖中。
1時間程度余分に歩かなければならないようだ。
ただでさえ、かなりきついコースなのに、積雪が多かったら、時間的に厳しい。
青年小屋はまだ冬期休業中で、一泊も不可能だ。
尚且つ普通の人は全く登っていないし、その時点で観音平に雪が降っているとのこと。
かなりの積雪がある上に、さらに雪が積もったら半端ないでしょう。
これはダメだということで、急遽行き先を北横岳に変更する。
編笠山ほど至近距離ではないが、赤岳などの眺望が期待できるだろう。
春先だから、遠くの山は霞んで見えないかも知れないが。。
現地への確認では、ピラタスロープウェイまでの道には雪がないことがわかった。
これでアプローチは問題なし。
登山道も特に問題なさそうだ。
(もともとここは雪崩の心配もないし、標高差が少ないので、ピッケルは不要だろう)
スキー場は今シーズンの営業が終了していて、ロープウェイの点検で1週間ほど止まっていたが、週末から営業再開とのこと。
残念ながら、スキー場の営業終了に伴い、スノーシューレンタルも終了したらしい。
まぁ、歩けば良いではないか。
スノートレッキングと洒落込もう。
さて、北横岳も標高が甲武信岳より高く、気温が低いからツルツルかも知れないので、シューチェーンでは心許ない。
久々に6本爪の軽アイゼンを持参する。
ストックにも、スノーバスケットを装着。
寒さ対策で、ウェアも重装備で行く。
今回も早朝出発のプランである。
ロープウェイの始発が9時だから、急ぐ必要はないだろう。
4:30起床・5時出発で計画する。
ちょうど9時くらいには着くだろう。
【これより本題】
今回は日曜日ということもあり、早朝は空いている。
まあまあ流れ、快調に進む。
トンネルを抜け、しばらく行くと、例によって素晴らしい南アルプスの景色が出迎えてくれる。
八ヶ岳もこの通り。
鳳凰山(南ア)にも雪がたっぷり。
甲斐駒ヶ岳(南ア)がかっこいい。
諏訪ICで高速を降り、ピラタスに向かう途中で見た蓼科山。
ピラタス駐車場に着くと、素晴らしい南八ヶ岳が出迎えてくれた。
最高の天気だ。
来て良かった。
南アルプスもクッキリ。
中央アルプスがポッカリと浮いている。
御嶽山も真っ白。
こちらが目指す北八ヶ岳。山頂駅の気温は−7℃とのこと。寒そう!!! しかし、駐車場はポカポカである。
当初の予定通り、9時発のロープウェイに乗る。
ピラタスロープウェイから蓼科山。かなり雪が着いている。期待が高まる。
ピラタスロープウェイから縞枯山。木々にも雪が着いている。最近降ったものだろう。
山頂駅に到着。一面の雪世界だ。散策路は除雪されている。
縞枯山がゆったりと横たわっている。
早速坪庭散策路を進む。
まずは、右上に見えている第一展望台を目指す。
途中、除雪車が作業中だった。
一面の銀世界だ。
言葉では言い表せない感動である。
雪の壁の中を進む。
積雪1m以上。。
第一休憩所にてアイゼンを装着。
ほぼ真南には南アルプスが美しい。
南アルプスアップ。
北岳・甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳と南アの重鎮がそろい踏み。間ノ岳は北岳の向こう側か。頭がのぞいていたらしい。
雪があるので、南西の中央アルプスもクッキリ。
最高峰の木曽駒ヶ岳から空木岳まで、以前歩いた稜線がバッチリ。
御嶽山が神秘的だ。
アイゼンを付けて出発。
除雪されているので却って歩きにくい。
この辺り、下はアスファルトだ。
マシュマロのような雪の向こうに中アが横たわっている。
何度見ても素晴らしい南ア。
仙丈ケ岳の手前には鋸岳から続く稜線があって遮っているようだ。見えないだけで、もっと下まで雪があるのだろう。
北横岳への分岐。
ここから登山道となる。
ここが北横岳登山口といえるだろう。
雪が締まっていて、アイゼンの利きがいい。
気持ちよく進む。
橋(雪に埋もれてどこだかよくわからなかったが)を渡り、右に曲がりこみトラバース気味に登っていく。
高度を上げると、右手に坪庭を見下ろし、縞枯山が見えてくる。
縞枯れ山の左には、金峰山。
縞枯山の向こうに、南八ヶ岳が見えてくる。かっこいい。
左折して樹林帯を直線的に進むと、北横岳ヒュッテが見えてくる。
北横岳ヒュッテで休憩。
たばこがうまい。
浅間山が見えた。
谷川岳も見えていたようだ。
きつい登りをこなすと、北横岳 南峰2,471mに到着。
後ろには北アルプスが広がっている。
風が強いせいか、山頂部は雪が少なく、一部地面が出ていた。
かなり寒いが、この素晴らしい景色を見たら、縮こまってはいられない。。
北アルプスがこれほど見えるとは。。。霞がなくて最高!!!
表銀座(燕岳−槍ヶ岳)の面々。
奥穂高岳も槍ヶ岳もバッチリ。
真西には、乗鞍岳も美しい。
乗鞍岳のやや左(南)には御嶽山。
中央アルプス。
南には南アルプス。
鳳凰山(観音岳・地蔵岳)・農鳥岳・北岳・間ノ岳・悪沢岳・甲斐駒ヶ岳・塩見岳・仙丈ヶ岳と勢揃い。
南八ヶ岳が近くて、最高!!!
八ヶ岳の主峰群(天狗岳・硫黄岳・横岳・赤岳・阿弥陀岳・権現岳・編笠山)。
西岳と峰の松目以外は全部登った。
南八ヶ岳の左には、金峰山。瑞牆山(みずがきやま)はよくわからない。
南東には甲武信岳。
東には、一昨年登った両神山や先日登った武甲山も。
北西の蓼科山の後ろに北アの続き(後立山連峰)が。
いつか後立山にも進出したいものだ。
蓼科山山頂の岩ゴツゴツが雪で埋まって平らになっている。
白い帽子を被っているようだ。
北アの続き(白馬岳)、雨飾山・高妻山といった上越国境の山々。
こちらにも行きたいな。
北横岳 北峰2,480mに移動。
こちらの方が南峰より標高が高い。
北アルプスを眺めながらマッタリする。
南峰よりは風が多少弱い。
北北東には浅間山。
苗場山や谷川岳も見えていたようだ。
北北北東の四阿山・本白根山。
上越国境の山々(雨飾山・高妻山・火打山・妙高山)。
西の乗鞍岳。霧ヶ峰も真っ白だ。
南の南峰と南ア。
登頂証拠写真。
バックは蓼科山。
風がなければポカポカなのだが、風がくるとかなり寒い。
気温は0℃だった。
持っている上着を全て着て、上半身はOK。
出ているところが寒いので、ダブルグローブに帽子まで被って、重装備で過ごす。
暖かいカップ麺がうまい。。
素晴らしい景色を眺めながら、最高の贅沢だ。
2時間近くマッタリしたので、一旦引き返して、縞枯山を目指す。
南峰付近からの南八ヶ岳。
何度見ても見飽きることがない。
名残惜しいが、下山開始。
この後の急な下りは、アイゼンのかかとの爪をたたき込みながら下る。
相棒は4本爪でかかとの爪がないため、苦戦していた。
ヒュッテを通過し、坪庭を見渡せる地点までやってきた。
遊歩道に合流し、これから登る縞枯山を見上げる。
この後、木道が出てくるので、第三休憩所でアイゼンを取り外す。
坪庭は風もなくポカポカして平和だ。
分岐を左折し、縞枯山荘に向かう。
起伏が少ないので、アイゼンなしで小屋まで行く。
縞枯山荘前でアイゼンを装着。
雨池峠を右折して、縞枯山に取り付く。
この道が直登で半端なく疲れた。
午後になって雪が柔らかくなってきたため、アイゼンが利きづらく、キックステップでの登りとなる。
これが普段使わない筋肉なので厳しいのだ。
やっとの事で、縞枯山(しまがれやま)山頂2,403mに到着。
ここは森林限界以下らしく、眺望はイマイチだ。
かろうじて、樹間から南八ヶ岳が見えた。
ちょうど山頂部が縞枯れに当たっていたから見えたが、いずれ見えなくなるだろう。
通常ならのんびりするところだが、風が冷たいし、眺望もイマイチ。
さらに、ロープウェイの最終が16時なので、あまり余裕がない。
というわけで、さっさと下山することにする。
下りは尻セードで超特急。
あんなに苦労して登ったのに、あっという間だ。
雨池峠で、数人のパーティに、「北横岳から雨池山ルートに向かった人達に会わなかったか」聞かれた。
縞枯山に行くことになっていたらしい。
どうやら帰りに北横岳ヒュッテ前で休憩していたパーティらしい。
二手に分かれ、8人が雨池山ルートに行ったらしいが、我々は出会っていない。
きっと手こずっているのだろうが、「危険」と書かれた岩場のあるルートなので心配だ。
まぁ大勢いるので、万一事故があっても何とかなるだろうが、、、
帰りは縞枯山荘を通過。
分岐でアイゼンを外す。
この先は除雪されていて、木道歩きとなる。
観光客に混じり、山頂駅に到着。
ロープウェイの待ち時間、たばこでマッタリ。
15:40発のロープウェイで下山。
最終の一つ前だ。
後で調べたら、カメラの時計は2分遅れていた。
一緒に降りてきた人達は、クラシックカークラブの人で、オープンカーで颯爽と走っていった。
なかなかカッコ良いではないか。
次は温泉だ。
前に行った小斉の湯に浸かってマッタリした。
ここでも標高1,260mもあり、露天風呂は寒いくらいだった。
腹が減ったので、そば庄で天ざる。
なかなかうまかった。
中央道は渋滞もなく、快調に進むが、小仏トンネルから大月まで渋滞との表示が。
ちょうど眠くなったので、途中の双葉SAで仮眠。
寒くて目が覚めたので、1時間ほどで切り上げて出発する。
渋滞もだいぶ短くなったようだ。
気をよくして進むと、事故が3件も発生していて、相模湖手前で大渋滞となる。
勘弁してよ!!
仕方ないので、相模湖ICで高速を降り、R20で八王子に向かう。
これが大正解で、峠道を快調に進み、大幅に時間短縮。
八王子から再び中央高速に入り、そこからは流れた。
結局、家に着いたのは日が変わる頃だった。
というわけで、山行も無事終わった。
感謝!!
最高の景色を満喫し、スノウハイクも楽しめた。
アイゼンも今シーズン初めて使った。(シーズンも終わりだというのに)
距離はたいしたことがなかったが、雪の急登もあり、久々に歩き応えがあった。
満足度は最高だった。
翌日は筋肉痛。
膝痛はなし。
【コスト】
用途 |
内容 |
費用 |
ガソリン |
36.6L(@119.0) 516.9km、14.1km/L、4,356円 ※ |
2,768 |
有料道路 |
京葉道(武石−京葉口)往復 |
400 |
首都高(篠崎−高井戸)ETC休日 往復 |
1,000 |
|
中央道(均一区間)ETC休日特別 往復 |
600 |
|
中央道(八王子−諏訪)ETC休日特別 往復 2,000円 ※ |
1,000 |
|
ロープウェイ |
ピラタスロープウェイ 往復 |
1,800 |
食料 |
ココア(石川PA) |
150 |
ランチパック(コンビニ) |
137 |
|
天ざる(そば庄) |
1,450 |
|
あられ(N.I) |
62 |
|
紅茶(ピラタスN.I) |
150 |
|
柏餅(N.I) |
120 |
|
スポーツドリンク(予め買ってあった) |
139 |
|
水ペットボトル(予め買ってあった) |
98 |
|
カップ麺(予め買ってあった) |
138 |
|
温泉 |
小斉の湯(割引券使用:通常700円) |
600 |
合計 |
|
11,012 |
※二人で半額。ガソリンは距離で按分負担。
これだけ楽しんで、この程度ならリーズナブルか?
さぁ、次はどこに行こうか。
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