山行記録2010/5 平標山・仙ノ倉山 (たいらっぴょうやま・せんのくらやま)
(Homeへ)
【日程】 2010年5月4日(火)
【天気】 晴れ
【メンバー】 会社の同僚N.I
【概要】 「駐車場−松手山−平標山−仙ノ倉山−平標山−平標山の家−平元新道−駐車場」
最高到達点標高2,026m、歩行距離14.0km、標高差1,053m、累積標高差+1,324m−1,324m
谷川岳に続く縦走路
【場所】
上越国境・谷川連峰の一角を占める平標山・仙ノ倉山。
南北に延びる主稜ではなく、西に延々と続く長い稜線の西端に当たる。
谷川連峰主稜の眺望はもちろん、苗場山も近く素晴らしい展望が期待できる位置だ。
【ルート】
ガイドブックに載っていたルートを採用。但し、傾斜のきつい方を登りにし、時計回りのグルリップルートとした。
駐車場から鉄塔までのルートは、Web閲覧サービス「ウォッちず12500」の登山道と実際が異なっていた。
※この地図は、国土地理院測量結果「数値地図12500(地図画像・・・Web閲覧サービス「ウォッちず12500」)」「数値地図50mメッシュ(標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、山頂のみである。
【所要時間】
場所 |
駐車場 |
脱ぐ |
鉄塔 |
松手山 |
平標山 |
千ノ倉山 |
ベンチ |
平標山 |
平標 山の家 |
脱ぐ |
平元新道 登山口 |
駐車場 |
計 |
標高(m) |
973 |
1,153 |
1,411 |
1,614 |
1,984 |
2,026 |
1,899 |
1,984 |
1,654 |
1,321 |
1,189 |
973 |
1,053 |
区間距離(km) |
0.6 |
0.6 |
0.9 |
2.3 |
1.8 |
1.4 |
0.4 |
1.4 |
0.8 |
0.5 |
3.4 |
14.0 |
|
累計距離(km) |
0.6 |
1.2 |
2.1 |
4.4 |
6.1 |
7.5 |
7.9 |
9.3 |
10.1 |
10.6 |
14.0 |
||
着時刻 |
3:00 |
6:57 |
7:45 |
8:48 |
10:44 |
12:53 |
14:06 |
14:22 |
15:16 |
15:49 |
16:13 |
17:10 |
10:43 |
発時刻 |
6:27 |
7:03 |
8:04 |
9:03 |
12:00 |
13:34 |
14:11 |
14:40 |
15:30 |
15:54 |
16:20 |
17:40 |
|
区間タイム |
0:30 |
0:42 |
0:44 |
1:41 |
0:53 |
0:32 |
0:11 |
0:36 |
0:19 |
0:19 |
0:50 |
7:17 |
|
区間タイム小計 |
1:56 |
1:41 |
0:53 |
0:43 |
0:36 |
0:38 |
0:50 |
7:17 |
|||||
所要時間累計 |
0:30 |
1:12 |
1:56 |
3:37 |
4:30 |
5:02 |
5:13 |
5:49 |
6:08 |
6:27 |
7:17 |
||
標準タイム |
1:50 |
1:20 |
1:00 |
0:50 |
0:30 |
0:40 |
0:50 |
7:00 |
|||||
標準タイム累計 |
1:50 |
3:10 |
4:10 |
5:00 |
5:30 |
6:10 |
7:00 |
||||||
歩行速度(km/h) |
1.2 |
0.8 |
1.2 |
1.3 |
2.0 |
2.6 |
2.0 |
2.3 |
2.6 |
1.7 |
4.1 |
1.9 |
・標準タイムは、ガイドマップのタイムを採用。(当然、無雪期のタイムである)
・松手山までの登りがきつかった。標準タイムオーバーだが、雪を考慮すればまあまあ。
・平標山までは、傾斜が緩むが、雪の踏み抜きと泥濘に苦しみ、かなりきつかった。意外に遠かったということもある。
・仙ノ倉山までのピストンは、気持ちいい尾根歩きで、雪も少なく無雪期タイムを上回った。空荷が効いたという説も。
・山の家までの下りは雪原の下りだが、難しいところもなく、快調なペース。その割には時間がかかった。
・平元新道までの下りは、雪の斜面を直に下って夏道をショートカットした。
・急斜面をかかとステップで慎重に下ったのと、トラバースを慎重に通過したため、意外に短縮できなかった。
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。「脱ぐ」は暑くなって上着を脱いだの意。
【はじめに】
昨年晩秋辺りから、雪山を見に行くというコンセプトで山行を組んできた。
+アルファで軽いスノウトレッキングとの組み合わせだ。
下界は春であるが、山にはまだたっぷり雪がある。
雪が少ない山から(スノウトレッキングを楽しみつつ)、雪がたっぷりある山を眺めるというパターンは、まだ使えそうだ。
当てはまるところを物色し、谷川連峰の一角「平標山・仙ノ倉山」に白羽の矢を立てた。
千ノ倉山は谷川連峰の最高峰で、日本二百名山No.133である。
その割には、穏やかな山容というところがポイントである。
過去の5月の状況を調べると、残雪があるもののアイゼン・ピッケルの類は不要のようだ。
滑落するような所(カチカチに凍った斜面)はなさそうなので、シューチェーン持参と、ストックへスノーバスケットを装着する程度で充分だろう。
積雪量と地形的に見ても、雪崩の恐れがないので、天気さえ良ければ、危険もないし、眺望も期待できる。
谷川岳と比較すると、リスクは大幅に小さいといえるだろう。
天候急変に備え、寒さ対策は厳冬期並みとした。(といっても、雪山装備ではないが)
ここは花の名山として知られているが、その時期(6−7月)には超混雑が予想される。
別に花へのこだわりはないので、空いている時期に行くというのが鉄則だ。
時はG/W。
少しでも空いている方が良い。
問題は、距離である。
雪道で長丁場となると、体力を消耗するし、時間もかかる。
日没時間が延びているとはいえ、早めの出発が望ましい。
今回は夜行で登山口まで行き、仮眠後早朝出発のプランとした。
月曜日22時自宅出発で計画する。(5/3月曜日は仕事だったので、帰宅後の出発である)
連休中とはいえ、下りは混まない時期だし、夜間なら問題あるまい。
3時くらいには着くだろう。
【これより本題】
出発前にWebで調べると、首都高・外環で渋滞が発生している。
わざわざ渋滞にはまりに行くこともないので、京葉道から先は、首都高に入らずに、一般道で都内を突っ切って、練馬から関越に乗ることにした。
都内は、信号のタイミングが悪く、嫌がらせ的に信号に捕まるが、混んではいない。
10分遅れ程度で練馬駅に到着。
N.Iを拾い、食料を調達して関越に入る。
その先は全く混雑なしに、快調に進む。
赤城高原SAで休憩し、湯沢ICからR17を引き返す。
計画通り、3時前には登山口駐車場に到着した。
標高1,000m近い為、まだかなり寒い。
シュラフに潜り込んで仮眠した。
目を覚ますと、明るくなっていた。
昨夜は気がつかなかったが、後側にはすぐ雪山があった。
こりゃ寒いはずだ(^^;
駐車場には10台弱が駐まっていた。
おにぎりを食べ、準備をしたら出発だ。
登山届けを提出してGo!
舗装路に出て、橋を渡るとすぐに登山口が。
ありゃ、地図と違うぞ??
まぁ気にせずに行くのだが・・・。
木の階段が続いている。
段差が小さく歩きやすいのが救いだ。
視界が開けてくると、苗場山が見えてくる。
まずは、あそこの鉄塔まで登る。
その前に暑くなってきたので、上着を脱ぎ、ズボンの下半分を取り外す。
鉄塔に到着。
休憩だ。
重装備の人達(男女4名)が休憩していたが、どこから来たのだろう。
谷川岳からの縦走ではないか?
聞けば良かった。
苗場プリンスホテルのスキー場がある筍山が美しい。
南西の筍山・大黒山・佐武流山。
苗場山も真っ白。
階段の急な登りが続き、所々雪の登りとなる。
次第に雪の量が多くなり、キックステップでの登りとなる。
これが疲れるのだ。
とうとう辺り一面の雪原となる。
踏み跡があるから道は明瞭だ。
結構急だがアイゼンは不要。
左側のピークが平標山かと思ったら、松手山で、写真中央奥が平標山らしい。
まだ先は長い。
稜線歩き。
雪庇がなくなっているので、危険はない。
松手山山頂1,614mに到着。
雪は薄く、標識が出ていた。
休憩中のタバコがうまい。
西北西に苗場山・神楽ヶ峰・霧ノ塔が美しい。
以前、紅葉狩りに来た田代は、ここから見るとかなり低かった。
南西には筍山・佐武流山。
佐武流山も二百名山に入っている。
いくつかのピークを越え、平標山は右奥のピークである。
一向に近づいていないようだ。
苗場山が白く輝いている。
稜線歩き。
雪道は楽しいが疲れる。
この名無しピークへの登りが意外にだるいのであった。
体力なし!
南南西の山々にも、雪がたくさん着いている。
山深い感じだ。
歩いてきた道と苗場山。
苗場山の雪が減ったら是非行きたい。
名の知られていない筍山が意外によい。
苗場山は何度見てもいい。
苗場山アップ。
雪原より歩きにくい、階段に積もった雪。
泥濘と雪が交互に出てくる。
雪も腐っていて、時々踏み抜く。
意外にきつい、平標山への登り。
消耗している。
仙ノ倉山を横目に、最後の一踏ん張り。
平標山山頂1,984m到着。
いゃ〜、きつかったなぁ。
意外にも、山頂部には雪がなかった。
奥には仙ノ倉山へ続く稜線が。
仙ノ倉山は真ん中のピークだ。
北風が強くて寒い。
千ノ倉山の左には、谷川連峰の主稜がバッチリ。
素晴らしい景観だ。
朝日岳は、谷川連峰の奥の山だ。
谷川岳と表記されているのが、オキノ耳。
トマノ耳との双耳峰が谷川岳である。
万太郎山を経由して、こちらから谷川岳に縦走可能である。
仙ノ倉山に向かって出発。
バテたので、重いザックをデポし、中身を厳選したサブザックで行く。
これで足取りも軽くなり、現金なものだ。
たおやかな稜線が続く素晴らしい道だ。
左側のタカマタギに続く稜線の美しさは際立っている。
階段を下り鞍部に来ると、植生保護のため木道になっている。
初夏を迎えると、辺り一面花が咲き乱れるらしい。
最初のピークを過ぎても木道は続いている。
二つ目のピークに出ると東側の山々が姿を現す。
思わず歓声が上がる。
エビス大黒ノ頭がカッコ良い。
仙ノ倉山へは一旦下って登り返す。
タカマタギが美しい。
一旦下るここの鞍部は、風の通り道になっていて激寒っ!!
雪もたくさん残っている。
さらに階段が出てくる。
あそこが目指す千ノ倉山か?
あとわずかである。
仙ノ倉山山頂2,026m到着。
風がビュービューで寒っ!!!
方位板の陰に隠れてお湯を沸かし、紅茶でマッタリ。。。
東には、谷川岳がどーん。
この景色が見られるのだから、ここまで来て良かった。
東南東に横たわる谷川岳に続く稜線を眺めていたら、縦走の方がやって来た。
オジカ沢ノ頭から8時間かかったそうだ。
かなりばてていたみたいだが、この後山の家経由で駐車場まで行ってバスに間に合ったようだ。
そんなに歩けたら、充分タフでしょう。
エビス大黒ノ頭が尖っていて特徴的だ。
帰りに振り向くと、エビス大黒ノ頭の背後の山に日が当たって輝いていた。
雪の小ピークへの登り返し。風が強くて超寒っ。
平標山に戻ったら、撮り忘れていた登頂証拠写真を撮って出発。
帰りは、山の家方面に下る。
すぐに雪原の下りとなる。
かかとステップでがんがん下る。
正面に大源太山が見える。
同名の山が谷川岳側にもある。
そちらは紅葉狩りに行った大源太キャニオンの所だ。
平標山の家で水を補給。
小屋番の親子と話し込んだ。
上に人が残っていないか聞かれたので、こちら方面に降りたのは最後のパーティということのようだ。
これから常連客と宴会らしい。
急な雪の斜面を真っ直ぐ下り(直登の反対語ってなんていうのかな)、一気に高度を下げた。
次第に雪が少なくなり、やっとの事で元橋登山口に到着。
最後の休憩をとる。
タバコがうまい。
林道をひたすら歩いていると、平標山が見えた。
これは感激的。
やっとのことで駐車場に辿り着いたときには、車はほとんど残っていなかった。
早速装備を解き、開放感に浸る。
今日はかなり疲れたので、達成感もひとしおである。
次は温泉だ。
猿ヶ京温泉センターでさっぱりしたら、のんびり露天風呂に浸かってご満悦。
晩飯は天ざるだ。
つゆはうまかったが、麺がイマイチだったかな。
さて、気になる渋滞だが、月夜野でもすでに渋滞している。
練馬まで断続的に続くだろう。
今帰るのは得策ではない。
深夜に帰ることにして、R17を南下。
途中の道の駅で、またまた車中仮眠。
寒くて目が覚め、3時半に出発したら、さすがに連休中でも快調に進み、家に着いたのは7時頃だった。
渋滞がないと楽ちんである。
睡眠がとれたのも良かった。
まさに一石二鳥か。
というわけで、山行も無事終わった。
感謝!!
素晴らしい眺望に恵まれ、また、季節外れのスノウトレッキングも満喫できた。
今まで冬期は近場で済ませ、そろそろ百名山の物色を始めるという感じだったが、行き先次第で、いろいろな楽しみ方ができるというのも、新たな発見と言えようか?
きつかっただけに、翌日は筋肉痛。
膝痛はなし。
【コスト】
用途 |
内容 |
費用 |
ガソリン |
32.01L(@126.0) 468.7km、14.6km/L、4,033円 ※ |
2,361 |
有料道路 |
京葉道(武石−京葉口)往復 |
400 |
関越道(練馬−湯沢)ETC休日特別 1,600円 ※ |
800 |
|
関越道(渋川伊香保−練馬)ETC休日特別 1,500円 ※ |
750 |
|
首都高(板橋−篠崎)ETC休日 |
500 |
|
駐車場 |
平標山登山口 500円 ※ |
250 |
食料 |
アップルジュース(コンビニ) |
158 |
おにぎり×2(コンビニ) |
215 |
|
カップ麺(あらかじめ買ってあった) |
138 |
|
水ペットボトル(あらかじめ買ってあった) |
98 |
|
お茶ペットボトル(あらかじめ買ってあった) |
100 |
|
スポーツドリンク(コンビニ) |
147 |
|
うどん(上里SA) |
380 |
|
天ざる(やまいち屋) |
1,250 |
|
温泉 |
猿ヶ京温泉センター(割引券利用) |
1,000 |
合計 |
|
8,547 |
※割り勘
これだけ遠くで、これだけ楽しんでこの値段なら、納得感は高い。
さぁ、次はどこに行こうか。
(Homeへ)