山行記録2011/3 上高地 (かみこうち)
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【日程】 2011年3月5(土)-6日(日)
【天気】 快晴(^^;、晴れ時々曇り一時雪
【メンバー】 会社の同僚N.I
【概要】 「釜トンネル入り口−大正池−田代池−河童橋−小梨平(泊)−明神−明神池−河童橋−ウエストン碑−田代橋−大正池ホテル−釜トンネル入り口」
最高到達点標高1,531m、歩行距離21.9km、標高差183m、累積標高差+877m−877m
歩行時間7:55、所要時間11:16
大正池より穂高連峰
【場所】
北アルプスの入り口・上高地。
松本から高山に向かう長野・岐阜県境の長野側にある。
合併により、松本市になった。
【ルート】
ガイドツアーのルート。
冬期閉鎖中の釜トンネルを歩いて、大正池へ。
そこから先は平坦な雪道をスノーシュートレッキング。
一部の立ち入り禁止区域(植生保護のために設定)を除き、夏道とは関係なく林間を歩くことができる。
小梨平でテント泊し、明神池まで足を伸ばして戻るルート。
※この地図は、国土地理院測量結果「数値地図12500(地図画像・・・Web閲覧サービス゛「ウォッちず12500」)」「数値地図50mメッシュ(標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩は、白四角と山頂だ。
【所要時間】
場所 |
釜トンネル 入り口 |
トンネル 出口 |
大正池 ホテル |
大正池 湖畔 |
田代池 |
河童橋 |
小梨平 |
河童橋 |
小梨平 |
明神 |
明神池 |
河童橋 |
ウエストン碑 |
田代橋 |
田代池 |
大正池 ホテル |
釜トンネル |
釜トンネル 入り口 |
計 |
標高(m) |
1,326 |
1,472 |
1,497 |
1,493 |
1,494 |
1,509 |
1,515 |
1,509 |
1,515 |
1,531 |
1,524 |
1,515 |
1,500 |
1,495 |
1,494 |
1,497 |
1,472 |
1,497 |
183 |
区間距離(km) |
1.5 |
1.9 |
0.6 |
0.6 |
2.4 |
0.4 |
0.4 |
0.4 |
2.6 |
0.6 |
3.3 |
1.0 |
0.5 |
1.1 |
1.2 |
1.9 |
1.5 |
21.9 |
|
累計距離(km) |
1.5 |
3.4 |
4.0 |
4.6 |
7.1 |
7.4 |
7.8 |
8.2 |
10.9 |
11.5 |
14.7 |
15.8 |
16.2 |
17.4 |
18.6 |
20.4 |
21.9 |
||
着時刻 |
12:44 |
13:17 |
13:59 |
14:19 |
14:48 |
15:49 |
16:00 |
16:20 |
17:01 |
9:22 |
9:38 |
11:30 |
12:38 |
12:48 |
13:29 |
14:05 |
15:00 |
15:20 |
11:16 |
発時刻 |
12:55 |
13:25 |
14:09 |
14:31 |
15:00 |
15:50 |
16:13 |
16:50 |
8:10 |
9:23 |
10:05 |
12:10 |
12:38 |
13:00 |
13:50 |
14:14 |
15:05 |
15:30 |
|
区間タイム |
0:22 |
0:34 |
0:10 |
0:17 |
0:49 |
0:10 |
0:07 |
0:11 |
1:12 |
0:15 |
1:25 |
0:28 |
0:10 |
0:29 |
0:15 |
0:46 |
0:15 |
7:55 |
|
区間タイム小計 |
0:22 |
0:34 |
0:27 |
0:49 |
0:10 |
0:07 |
1:38 |
1:25 |
1:07 |
0:15 |
1:01 |
||||||||
所要時間累計 |
0:22 |
0:56 |
1:06 |
1:23 |
2:12 |
2:22 |
2:29 |
2:40 |
3:52 |
4:07 |
5:32 |
6:00 |
6:10 |
6:39 |
6:54 |
7:40 |
7:55 |
||
標準タイム |
0:30 |
0:30 |
0:50 |
0:20 |
0:10 |
0:10 |
1:10 |
1:00 |
1:00 |
0:50 |
0:50 |
7:20 |
|||||||
標準タイム累計 |
0:30 |
1:00 |
1:50 |
2:10 |
2:20 |
2:30 |
3:40 |
4:40 |
5:40 |
6:30 |
7:20 |
||||||||
歩行速度(km/h) |
4.0 |
3.3 |
3.7 |
2.3 |
3.0 |
2.3 |
3.3 |
2.1 |
2.2 |
2.4 |
2.3 |
2.2 |
2.8 |
2.3 |
4.8 |
2.4 |
6.0 |
2.8 |
・標準タイムは、昭文社「山と高原地図」のタイムを採用。(当然夏道タイム)
黄色の欄は、非掲載のため推定タイム。
・大正池までの区間は、スノーシュー無し。
雪崩部分を一人ずつ慎重に通過したのと、途中の立ち休憩(写真撮影)分でやや時間を食っている。
・大正池ホテル前でスノーシューを装着。
・田代橋と河童橋間は、タイムか距離が逆転しているようだが、合算するとやや遅い。(この区間はスノーシュー)
・スノーシューで歩いた部分は、どの区間も標準タイムをオーバーしているが、林間のバージンスノーを歩いたりして、夏道とは違うルートを通っている。
・帰りは、釜トンネル手前の登りが意外にきつかった。
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
断面図でわかるように、ほとんど平らである。
【はじめに】
雪の上高地に行きたい。できれば泊まりで。
ということで調べてみると、いろいろわかってきた。
・日帰りガイドツアーがある。
・1.5〜2日の泊まりのガイドツアーがある。
・テント泊ガイドツアーがある。
・ガイドツアーはいずれも現地集合。(車の場合積雪量がポイントとなる。電車や高速バスも視野に)
・沢渡周辺の宿に宿泊すれば、宿でスノーシューレンタル&ガイドツアー(日帰り)がある。
できれば、上高地辺りで一泊したいものだ。
となれば、だんだん絞られてくる。
自前テントで行きたいところだが、以下の問題がある。
・冬用フライシートを持っていない。
・冬用シュラフがない。(持っているのは夏用で最低気温2℃までしか対応していない)
・仮に上記を持っていたとしても、ザックに入らない。
・冬期テント泊の経験がない。
・現地の様子がわからない。(どのくらいの気温になるのか、どの程度の装備が必要か、踏み跡があるか等々)
ということで、ガイドツアーに傾いていった。
先ずは現地集合が関門となるが、スタッドレスタイヤを調達したことでクリア。
後はツアーを選ぶのみ。
検討した結果、以下のODSSガイドツアーに決定。
・1.5日のツアー
・テント泊(テントやシュラフは用意してくれる)
・スノーシュー3点セットレンタル可(スノーシュー・ストック・保温ブーツ)
・持参するものは、通常装備と二日目の食事とシュラフ用シーツのみ(シーツレンタル代はガイド料金に含む)
・集合場所は沢渡の駐車場
日程は、当初2月で考えていたが、諸事情により3/5−6に決定。
ツアーの催行人数は3名以上となっていたが、エントリー後の問い合わせで催行決定を確認。
あとは天気が良いことを祈るのみ。
毎日天気予報とにらめっこしていたが、直前の予報で「土曜日は晴れるが、日曜日はやや下り坂、月曜は雨」となった。
初日期待で行くことになる。
アプローチの道の状況がわからないため、念のため早めに行くことにする。
金曜日深夜に現地近くまで移動し、余裕をもって集合時間に間に合うように行く。
速攻で帰宅したいところだったが、新たな仕事が舞い込み、ヤバかった。
何とか予定より1時間遅れで退社。(睡眠時間がどんどん減っていく)
急いで帰宅し、準備を整える。
出発は22:30位だったか。
【これより本題】
高速は順調に流れ、相棒を拾って、八王子ICを出発したのは0:00過ぎだった。
トラックが多いものの、快適に走って、諏訪湖SAで車中泊。
翌日松本で朝食をとり、R158を沢渡に向かう。
松本市内の積雪はゼロ。
常念岳の素晴らしい景色が出迎えてくれた。天気は上々である。
R158もほとんど雪や路面凍結はなかった。
これならノーマルタイヤでも来られたかも。
そんな無謀なことはしないけどね・・・。
市営沢渡第2駐車場に到着。
夏場は有料だが、この時期無料開放されていた。
車は10台程度駐まっていたが、足湯には誰もいなかった。
迎えは30分遅れの12時頃だった。
今回のツアーは4名+ガイド2名のようだ。
ツアーの車で釜トンネルへ。
トンネル前には客待ちのタクシーが並んでいた。
準備体操をして出発。
車は冬期通行止めのため、当然ライトは点いておらず、真っ暗な中ヘッデンを点けて進むことになる。
11%と急勾配のトンネルを上っていく。
ここが今回最大の難所と言えそうだ。
トンネルを抜けるとそこは雪国だった。(どっかで聞いたフレーズだね)
トンネル出口で小休止後、除雪された道を進む。
工事車両用に除雪しているらしい。
雪崩・落雪の危険を避けるため、左端を歩いてしばらく行くと、西穂高岳が見えてくる。
素晴らしい穂高連峰の眺め。最高の天気だ。これを見るためにやって来たのだ。思わず歓声。
大正池越しに見る穂高連峰。最高〜。大正池はほとんど凍っていなかった。今日は暖かいらしい。
吊り尾根が見事だ。
一応証拠写真。
雪崩の跡があった。
道まで到達している。
上の方に気を配りながら進む。
大正池ホテルのところで休憩。
湖畔ではサルの群れがお食事中。
大正池越しに見る焼岳。美しい。
ここでスノーシューを装着。
霧ヶ峰でレンタルしたものと違い、平地歩行用だ。
ビンディングもゴム製で軽量である。
林間を歩いて、再び大正池湖畔に出る。焼岳はほとんど噴煙が上がっていない。
西穂もクッキリ。
西穂をバックに。
スノーシューは快適だ。
田代池手前から見る穂高連峰。
田代池で休憩。
スノーシューに慣れないせいか、左足付け根の筋が痛くなった。
まだ先は長いというのに、大丈夫か???
池の向こうには、霞沢岳前衛。
山頂は見えないらしい。
こちらは六百山。
景色を堪能したら、再び林間へ。
所々ふかふかで気持ちい〜い。
梓川と吊り尾根、見飽きることがない。
河童橋に到着。
先ずは小梨平に行ってテント設営するとのこと。
先ずはみんなで地ならしをし、テントを設営。
エスパース七人用の大型テントだ。
天井が高いので快適だろう。
ここに4人で寝ることになる。
(ガイドは二人用のテントを近くに設営していた)
食事まで自由時間となった。
日が落ちてくるので、厚着して散策に出発。
再び河童橋まで戻って、景色を堪能する。
若干雲が出てきたが、相変わらずの天気である。
一応証拠写真。
着ぶくれているのがわかるかな。
河童橋夕景。
バックは焼岳である。
小梨平キャンプ場には、テントが散在している。
さすがに夏ほどではないが、皆さんお好きなようで。
夏用フライのテント(筆者のものと同じテント)で来ているパーティもあった。
寒くないのかな??
テントに戻ったら夕食だ。
テント内で食べられるので、寒くなくて良い。
天井に吊したガスランタンのおかげでポカポカだ。
先ずはオードブルとサラダ。
ガイドはウィスキーを飲んでいた。
鍋の煮込み中。
左がガイドのリーダー、右は名古屋から来たカップル。
名古屋の坊やはおもしろい奴で、じゃがりこを大量持参。
じゃがりこにお湯を注いで、ポテトサラダを作って賞賛の嵐を浴びていた。
鍋を食べたら、体の中から暖まる。
なかなか美味いぞ。
さすがガイド付きツアーは、食材も贅沢で山という感じではない。
まるで普通のキャンプ並みの豪華さだ。
なかなか楽しいメンバーだ。
飯を食べながら山談義などで盛り上がった。
これと下の写真はガイドのクマさんのブログよりゲット。
http://blog.goo.ne.jp/odssbc/e/eb1173350b98acc4ca78d09ab4c34715
というわけで、満腹になったところで、晩飯はお開き。
食器を片付けたら、ナイトツアーに出発。
未だかつて見たことない位、たくさんの星を眺めながら、梓川の畔を散策。
トイレを済ませてテントに戻る。
個人用マットはエアーマット、シュラフはモンベルの#1(化繊)だった。
化繊なのでかなりでかいが、さすがに暖かい。
#1の快適睡眠温度は−9℃以上(使用可能限界温度は−22℃)なので、ちょうど良い位だろう。
たくさん着込んでいたこともあるが、快適に寝ることができた。
(二日目に続く)
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