山行記録2011/6 雨飾山 (あまかざりやま)
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【日程】 2011年6月19日(日)
【天気】 曇り後晴れ
【メンバー】 会社の同僚N.I
【概要】 「雨飾高原キャンプ場−ブナ平−荒菅沢−笹平−雨飾山(ピストン)」
最高到達点標高1,963m、歩行距離8.0km、標高差806m、累積標高差+1,048m−1,048m
歩行時間5:32、所要時間7:48
雨飾山より北アルプス
【場所と説明】
長野県最北部・新潟県境に位置する雨飾山。
以前登った妙高山・火打山が近い。(こちらは新潟県)
主に二つのアプローチがあり、新潟側からは雨飾温泉、長野側からは小谷温泉が登山基地となる。
いずれも全区間舗装されていて、道は狭いがアプローチとしては良い。(新潟側は見たわけではないけどね)
南西には北アルプス・後立山連峰が近く、絶好の展望台と言える。
【ルート】
小谷温泉側からのアプローチ。
雨飾高原キャンプ場から、ブナ平・荒菅沢を経て稜線へ。
大規模な雪渓が残る荒菅沢以降は、雪こそ無いが急登の連続である。
笹平で焼山方面からの道と合流し、稜線歩き。
更に右から雨飾温泉方面からのルートと合流し山頂直下へ。
最後にまた急登が待っている。
一気に数十m登ると山頂に出る。
双耳峰の左側が最高点。
※この地図は、国土地理院測量結果「数値地図12500(地図画像・・・Web閲覧サービス゛「ウォッちず12500」)」「数値地図50mメッシュ(標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
雨飾荘に貼ってあった登山マップ。帰りに写したもの。
【所要時間】
場所 |
キャンプ場 |
休憩 |
荒菅沢 |
休憩 |
笹平 |
休憩 |
雨飾山 |
笹平 |
休憩 |
荒菅沢 |
ブナ平 |
キャンプ場 |
計 |
累積標高差 |
|
標高(m) |
1,157 |
1,349 |
1,448 |
1,680 |
1,886 |
1,894 |
1,963 |
1,886 |
1,680 |
1,448 |
1,456 |
1,157 |
806 |
+1,048 |
-1,048 |
区間距離(km) |
1.4 |
1.1 |
0.5 |
0.4 |
0.5 |
0.1 |
0.6 |
0.4 |
0.5 |
0.5 |
1.9 |
8.0 |
|||
累計距離(km) |
1.4 |
2.4 |
2.9 |
3.4 |
3.9 |
4.0 |
4.6 |
5.1 |
5.6 |
6.1 |
8.0 |
||||
着時刻 |
|
5:55 |
6:56 |
7:18 |
8:20 |
8:38 |
9:03 |
10:27 |
10:53 |
11:21 |
12:09 |
13:03 |
7:48 |
||
発時刻 |
5:15 |
6:06 |
6:56 |
7:37 |
8:20 |
8:49 |
10:06 |
10:27 |
11:03 |
11:32 |
12:20 |
|
|||
区間タイム |
0:40 |
0:50 |
0:22 |
0:43 |
0:18 |
0:14 |
0:21 |
0:26 |
0:18 |
0:37 |
0:43 |
5:32 |
|||
区間タイム小計 |
1:30 |
1:05 |
0:32 |
0:21 |
0:44 |
1:20 |
|||||||||
所要時間累計 |
0:40 |
1:30 |
1:52 |
2:35 |
2:53 |
3:07 |
3:28 |
3:54 |
4:12 |
4:49 |
5:32 |
||||
標準タイム |
1:30 |
1:30 |
0:30 |
0:20 |
1:00 |
1:05 |
5:55 |
||||||||
標準タイム累計 |
1:30 |
3:00 |
3:30 |
3:50 |
4:50 |
5:55 |
|||||||||
歩行速度(km/h) |
2.0 |
1.3 |
1.4 |
0.6 |
1.7 |
0.5 |
1.8 |
1.0 |
1.7 |
0.9 |
2.7 |
1.4 |
・標準タイムは、JTBパブリッシング「大人の遠足 日本百名山 山歩きガイド」のタイムを採用。
・平地が意外に遅かった。
・急登区間は上り下りともに標準タイムより早かったが、滑りやすい道に気を遣ったので、超っ早とは行かない。。
・帰りの時間が気になるので、山頂でのマッタリは1時間にとどめた。それでも他の人より超マッタリって感じ。
・帰りの荒菅沢−キャンプ場間で時間がかかっているのは、二つ理由がある。2区間を均すとほぼ標準タイム通りか。
1. 荒菅沢の位置が、行きも帰りも雪渓の手前とした→雪渓を渡る時間が加算
2. 雪渓を渡るときに、水場っぽいところを見に行って寄り道した
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
断面図でわかるように、急な区間が目立つ。距離・標高差は普通だが、急な登り・下りが応えるのに違いない。
【はじめに】
6/19で1,000円高速が無くなってしまう。
その前に何とかもう一回遠方に行っておきたいところだ。
梅雨に突入して、週末の晴れ間は貴重である。
6/11−12は天候不順で自宅停滞。
なかなか二日連続晴れの予報にならないが、6/18−19は土曜日曇り・日曜曇り後晴れという予報となった。
以前から目をつけていた白馬岳横の小蓮華山にテント泊で行くプランを立てた。
予報がころころ変わるので、念のため予備プランとして雨飾山を想定。
多少天候変化がずれても日曜日なら大丈夫そうなので、日帰りプランとして用意しておく。
翌日仕事ということを考えると、所要時間が長いコースは避けたいところだ。
日帰り可能で、登山口が比較的近くにある雨飾山はちょうどいい予備プランとなる。
一瞬高妻山も頭をよぎるが、こちらは所要時間が長いのでボツ。
さて小蓮華山といえば標高2,769m。
G/Wに行った鳳凰山と同等だが、白馬連峰といえば名だたる豪雪地帯。
かなりの残雪が予想される。
当然アイゼン持参だ。
雪の状態によってはピッケルが必要かも知れない。
そのときは登頂を断念して、白馬大池(2,400m位)辺りまで行ければいいか?
アプローチが遠いので、久々の金曜日夜発とする。
車中泊して、始発のゴンドラを目指す。
目を冷ますと天気がイマイチである。
天気予報を確認すると、土曜日はダメそうである。
急遽予備プランに切り替えを決断、もう一度寝直す。
案の定、昼前から雨が降り出した。
取りやめて正解。
モンベルに行ったりして時間をつぶす。
夕食を済ませ、道の駅「小谷」へ移動。
途中で雨は上がった。
良い兆しである。
道の駅は、深夜にもかかわらず車が満杯だ。
車中泊している車が多い。
もしかしてみんな雨飾山に行くんじゃないだろうね??
上の駐車場は狭いから、満車になってしまうかも知れない。
道の駅で車中泊する予定だったが、急遽雨飾高原キャンプ場まで行くことにする。
幸い雨も上がっていて、山道の危険は少なくなっている。
行ってみると、山道とはいえなかなか整備されていて、R148よりも良い位で全く問題なかった。
(当然街灯はなく真っ暗だったけどね)
途中道を横切った狸さんを轢きそうになったが、スピードが出ていなかったので大丈夫。
それにしても狸は走るのが遅い!!
キャンプ場の駐車場にも、既に10台以上の車が駐まっていて、皆さん寝静まっている。
車の横にテントを張っている人もいた。
早く来て正解だったかな。
【これより本題】
帰りが遠いから、早めの下山が必須である。
いつもより早く4時起床。
(睡眠充分なので余裕で目が覚めた)
朝食を摂り、準備を済ませる。
既にかなりの車が駐まっている。
休憩所+トイレの建物の横に登山口があった。
さっそく出発。
画期的な出足の速さである。
すぐに木道が出てくる。
沢を渡る橋が何ヶ所も落ちていた。
雪の重みに耐えられなかったのか。
水芭蕉の群落が出迎えてくれた。
ちょっと育ちすぎていてかわいくないけど・・・。
木道が終わると、本格的に登りが始まる。
いきなりの急登だ。
途中で若者カップルにぶち抜かれた。
まるで平地のように登っていく。
若さって良いねぇ。
登りきったところで一息つき、傾斜が緩んだ道を進むとブナ平と呼ばれる地点に到着。
その名の通り、ブナ林になっている。
ブナの根元が横に曲がっていて、雪のすごさを物語っている。
今も辺りは雪田だ。
荒菅沢(あらすげざわ)を見下ろす地点からは、素晴らしい景色が広がっていた。
雪渓が見事だし、尖った山もなかなかだ。
雪渓をトラバースする人の列が見えている。
雪渓より上部を見たところ。雪渓を渡る涼しい風が心地よい。
水場があるはずだが、雪に埋もれていたのか、見当たらなかった。
雪渓は7月にはスノーブリッジになって、注意が必要な場所とのこと。
雪渓を渡ったところから急登が始まる。
一気に高度を稼ぐと、日本百名山の高妻山(たかづまやま)が姿を現した。
乙妻山(おとづまやま)の方が高くみえるが、実際は逆のはずだ。乙妻山の方が手前にあるからか?
これがフトンビシだろうか?
すごい一枚岩の岩壁だ。
東側に焼山(やけやま)の頭が見えてきた。
金山経由で焼山まで行くことができるらしい。
急な斜面の崖側に咲くイワカガミ。
お気に入りの花だ。
名前知らず。
こういう小さくて可憐な花が好みである。
だいぶ高度を稼いだ。フトンビシが低くなった。
岩場の急登が始まる。
岩に砂が付いていて手が汚れるのが気になるが、一気に高度を稼げて良い。
こういうところは好きなのだが、カメラが邪魔。(でかいカメラはダメだ)
ハシゴが登場。
ここも砂だらけ。
右に雪田が現れると、稜線は近い。
最後はガレ場だ。
稜線に出ると、雪山がドーン。
素晴らしい景色に疲れが吹っ飛ぶ。
もうちょっと左に白馬岳があるんだけど・・・。
山頂に続く稜線。まさに笹平という地名がふさわしい。
足下に咲く白い花。
イワカガミの群落。
のどかに稜線歩き。
最後の山頂への急登が気になるところだ。
雨飾温泉分岐。
かなりの雪だ。やはり北面は積雪量が多い。
南面から登って正解。
実は雨飾温泉が気になっていたので、北からの登りにも心惹かれていたのだ。
稜線の至る所にお花畑がある。
雪深いこの地方で、短い春を謳歌しているようだ。
北にはなかなかカッコ良い山々が。
鬼ヶ面山・鋸岳というらしい。その後の阿彌陀山・烏帽子岳もなかなか。
最後の急登前に一休み。
日本海が近い。
川は糸魚川か?
高度が上がり、焼山の向こうに火打山(ひうちやま)の姿も。
残念ながら、妙高山は見えなかった。火打山から雨飾山が見えたので、逆も当然見えるのはわかっていた。
足下に咲いていた黄色い花。
荒菅沢雪渓上部。はるか下に雪渓を渡っている人が見えた。
最後の急登をこなす。
登る前はゲンナリしていたが、歩き出せばあっという間だ。
あそこが山頂だ。
雨飾山(あまかざりやま)山頂1,963m到着。
石の祠があった。
早速登頂証拠写真。
バックは、焼山・火打山だ。
東には焼山・火打山・金山がバッチリ。
足下には、稜線部の笹原の中を登山道がクッキリ見えている。
あそこはミニ雲上の楽園といえそうだ。
西南西に目を向けると、北アルプス最北部につながる山々が真っ白だ。
ちょうど白馬岳辺りまで雲に隠れている。残念!!! かなり下まで雪が満載なので、小蓮華山に行かなくて正解だったかも。
雪倉岳がカッコ良い。
雲の間から、鹿島槍ヶ岳の頭がちょっとだけ見えた。粘ったがこれが精一杯。残念。
山頂でちょっと早い昼食。
メニューはいつものカップヌードルがまいう〜。
(暖かい麺はそろそろ暑くなってきたけどね)
狭い山頂には団体さんがぞろぞろやって来て、ごった返していて落ち着かない。
帰りの時間も気になるので、約1時間で切り上げて帰路につく。
これは異例の速さである。
まずは双耳峰の片割れ・北峰(といってもすぐそこだけど)に行く。
まだ登ってくる人がわんさかいるので、ハシゴや岩場は渋滞となる。
上から石を落としてくれる爺さんもいて、始末に負えない。
後ろを歩かれるのもいやなので、休憩して先に行ってもらう。
下りとはいえ、日が出てきて暑くなって、消耗する。
水が最後までもつか?
荒菅沢雪渓の横で再度休憩。
雪渓には石がゴロゴロしていて、落石の多さを物語っている。
山頂部にはガスがかかり始めた。
足下には小さな花が咲き誇っている。
雪渓を渡っていると、水がじゃんじゃん流れ落ちている場所があったので寄り道してみる。
あわよくば給水しようという意図であるが、小滝状に流れ落ちている場所は、雪渓から2mほど下りなければ届かず、登り返しは難しそうなので断念。
渡りきったところに荒菅沢と書かれた道標があった。
振り返ると、対岸が先ほどの休憩場所だ。
沢からの登り返しが暑さ倍増。
登りきると雪原を通る風が心地よい。
さっき休んだばかりだが、ブナ平で休憩。
下がグチョグチョなので、標識後に見えている雪の上に陣取った。
新緑がまぶしい。
下界まで一気に下ったら木道歩き。
ここまで来れば一安心。
ノンビリ進むと、水芭蕉が出迎えてくれる。
朝とは違う新たな花が咲き始めているようだ。
ようやく駐車場に到着。
自販機でジュースを買ってがぶ飲み。
心許なかった水はギリギリ足りたのだが、がぶ飲みで生き返った。
装備を解いたら、泥んこになった靴を水洗い。
ホースとタワシまで用意されていて、なかなか設備が素晴らしい。
(要は泥の付いた靴でトイレに入るなって事なんだけどね)
心地よい風が吹いていて、窓を全開にした車の温度は一気に下がった。
次は温泉だ。
帰り道にある小谷温泉奥の湯「雨飾高原露天風呂」にロックオン。
林間にある露天風呂のみの温泉で、源泉掛け流しのお湯は熱かった。
囲いも何もない露天風呂は開放感があり、風が心地よくて最高。
当然洗い場なんてないし、石鹸・シャンプーもないが、そんなものが欲しけりゃ、ホテル・旅館へどうぞ。
脱衣所があるだけマシだ。
混浴でないのが残念だったけどね。
夕食にはちょっと早いが、雨飾荘で食事していく。
手打ちの天ざる(大盛り)に舌鼓。
天ぷらは山菜天+海老天でなかなかだった。
それとお姉さんの応対がなかなか良かったことも付け加えておく。
体を洗いたい人は、ここで日帰り入浴をやっているので、利用すべし。
さて、道中は長い。
さっさと帰路につく。
豊科手前まではスムーズに進んだ。
長野道はいきなり混雑。
塩尻手前から渋滞だ。
その先の中央道諏訪湖付近では事故渋滞・・・。
眠くなったので、みどり湖PAで約1時間仮眠。
走り出すと、渋滞はまあまあ緩和されていた。
諏訪湖付近はスムーズ。
仮眠して正解!!!
中央道に入ると、なんと25kmの渋滞(大月−小仏トンネル)と表示されていた。
さすがに1,000円高速最終日だ。
覚悟はしていたが、先々週より10km長いではないか。
仕方ないのでチンタラ進むと、実際に現場付近に行く頃には、だいぶ緩和され、10kmほどで済んだ。
(途中事故もあったが、影響はあまりなかった)
自宅到着は、ちょうど0時頃か?
明日は仕事が待っている。
というわけで、山行は無事終了。
天気はまあまあで眺望抜群!!
たくさんの花が咲き乱れ、生命の息吹を感じることができた。
日本海も見えたし、なかなか満足度の高い山旅となった。
ちょっと遠いのと、きつい山なのがネックだが、行く前に思っていたよりも登りはきつく感じなかった。
むしろ下りの方が疲れた感じ。
無事に感謝!!!!!
筋肉痛 |
太腿とふくらはぎで久々にひどかった |
膝痛 |
なし |
靴擦れ |
なし(Zamberlanを履いていたが、インナーソックスと分厚いメリノウールの2枚履きが効いたか) |
虫さされ |
露天風呂でブヨに食われたらしく、3カ所赤く晴れて痛痒い |
【コスト】
用途 |
金額 |
アプローチ |
7,152 |
宿泊 |
0 |
飲食 |
4,335 |
その他 |
1,180 |
合計 |
12,667 |
チンタラ走ったせいか、燃費は15.1km/Lとかなりのもの。これで渋滞がなければもっと良かったはず・・・。
1,000円高速が無くなる次回以降が怖い!!!
深夜走行なので、ETC深夜割引を駆使するしかない。
それでもかなりの痛手になることは間違いない。
回数を減らすしかないか??
さぁ、次はどこに行こうか。。。
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