山行記録 巻機山 (まきはたやま)
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【日程】 2012年6月30日(土)
【天気】 晴
【メンバー】 単独
【概要】 「桜坂駐車場−井戸尾根コース−巻機山(ピストン)」
最高到達点標高1,967m、歩行距離11.6km、標高差1,234m、累積標高差+1,395m−1,395m
歩行時間5:23、所要時間6:34
前巻機より巻機山
【場所】
新潟県・中越南部で、群馬県と接している地域にある。
先週登った苗場山とは、関越道を挟んだ反対側に位置する。
周辺に日本百名山がたくさんあるので、眺望に期待が持てる。
【ルート】
ガイドブックに載っていた清水から井戸尾根ルート。
谷筋を割引岳に登るルートは、状況によって上級者でも注意と書かれていた。
※この地図は、国土地理院測量結果「電子国土9000・・・Web閲覧サービス」「日本高密メッシュ(10mメッシュ標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、白四角と山頂だ。登りと下りで微妙に違うところで休憩している。
【所要時間】
場所 |
桜坂 駐車場 |
五合目 |
七合目 |
前巻機 |
避難 小屋 |
御機屋 |
巻機山 |
御機屋 |
避難 小屋 |
前巻機 |
七合目 |
六合目上 |
五合目 |
四合目 |
桜坂 駐車場 |
計 |
標高(m) |
733 |
1,108 |
1,564 |
1,851 |
1,803 |
1,924 |
1,967 |
1,924 |
1,803 |
1,851 |
1,564 |
1,370 |
1,108 |
943 |
733 |
1,234 |
区間距離(km) |
1.7 |
1.7 |
0.9 |
0.3 |
0.7 |
0.5 |
0.5 |
0.7 |
0.3 |
0.9 |
0.8 |
0.9 |
0.4 |
1.3 |
11.6 |
|
累計距離(km) |
1.7 |
3.4 |
4.3 |
4.6 |
5.3 |
5.8 |
6.3 |
7.0 |
7.4 |
8.2 |
9.0 |
9.9 |
10.4 |
11.6 |
||
着時刻 |
|
6:12 |
7:17 |
8:05 |
8:12 |
8:39 |
9:11 |
9:19 |
9:55 |
10:04 |
10:32 |
10:51 |
11:12 |
11:27 |
11:52 |
6:34 |
発時刻 |
5:18 |
6:15 |
7:24 |
8:05 |
8:17 |
9:04 |
9:13 |
9:43 |
9:55 |
10:04 |
10:32 |
10:53 |
11:12 |
11:30 |
|
|
区間タイム |
0:54 |
1:02 |
0:41 |
0:07 |
0:22 |
0:07 |
0:06 |
0:12 |
0:09 |
0:28 |
0:19 |
0:19 |
0:15 |
0:22 |
5:23 |
|
区間タイム小計 |
0:54 |
1:02 |
0:41 |
0:36 |
0:27 |
0:28 |
0:38 |
0:37 |
||||||||
所要時間累計 |
0:54 |
1:56 |
2:37 |
2:44 |
3:06 |
3:13 |
3:19 |
3:31 |
3:40 |
4:08 |
4:27 |
4:46 |
5:01 |
5:23 |
||
標準タイム |
1:00 |
1:30 |
0:40 |
0:45 |
0:35 |
0:30 |
1:00 |
0:40 |
6:40 |
|||||||
標準タイム累計 |
1:00 |
2:30 |
3:10 |
3:55 |
4:30 |
5:00 |
6:00 |
6:40 |
||||||||
歩行速度(km/h) |
1.9 |
1.6 |
1.3 |
3.0 |
1.9 |
4.4 |
5.1 |
3.5 |
2.3 |
1.8 |
2.4 |
2.9 |
1.8 |
3.5 |
2.2 |
・標準タイムは、JTBパブリッシング「大人の遠足 日本百名山 山歩きガイド」のタイムを採用。
・概ね標準タイムより早かった。
荒れた五合目と七合目の間が、登り・下りともに超っ早!!!
この区間は花が多く、写真も結構撮っていたのでロスがあるはずなのにである。
整備された区間と、荒れた(といっても普通の山道)区間で、標準タイムに差をつけているのか?
・小休止の休憩時間が短いことにお気づきだろうか?
単独行ということもあるが、実は禁煙したせいである。タバコを吸っていないと、間が持たないのだ。
というわけで、2〜3分の休憩が多くなってしまった。
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
断面図でわかるように、苗場山より急な登り。
(距離は短く、累積標高差は大きい)
【はじめに】
季節は梅雨であるが、珍しく二週続けて、週末の天気が良さそうだ。
これは・・・ということで、木曜日夜に行き先を物色。
一応準備を進めておく。
先週に続き、上越国境シリーズで、日本百名山No.27の巻機山に狙いを絞る。
(いつも山に行くメンバーが、イマイチ乗り気でない山に、一人で行くというコンセプト)
ちなみに実際の天気図はこんな感じ。tenki.jp
「高気圧に覆われ」というよりは、「気圧の谷間の間」という感じで、これでも晴れるのだから不思議である。
気象衛星画像を時間帯で見ると、少なくとも13時までは晴天域に入っていたのがわかる。
金曜日は会社帰りに用事があったので、行けるかどうか微妙だったが、思ったより早く帰宅できたので、急遽行くことに決めた。
とはいっても、準備は不十分である。
先週ブヨに咬まれたので、ヘッドネットを本気で使うつもりで持参する。
なんだかんだで、出発は23時を越えていた。
京葉道・首都高・外環道・関越道で、塩沢石打PAに移動し、車中泊。
シュラフに潜り込む。
【これより本題】
起床は4:30。
目覚まし時計を持参し、5:00にセットしておいたのだが、鳴る前に目が覚めた。
暑かったせいだ。
冬に車中泊で使っている分厚いシュラフはもう要らない。(下界だったしね)
朝食を済ませたら、出発だ。
ここはPAとICが一体になっているので、そのまま関越を下り、県道を経てR291で清水へ。
あれが巻機山か?
巻機山の山頂は微妙に見えないかも知れないが、ターゲットロックオン!!!
標識に従い、細い道(舗装されている)を辿ると、桜坂駐車場に到着。
まだ多少空きがある。
川を渡ったところにも駐車場があり、そちらはまだガラガラ。
なんとツアーバスが駐まっていた。
駐車場の奥が登山口のようだ。
ガイドマップでルートを再確認し、登山届を提出。
薄暗い登山道を登って行く。
三合目・四合目など標識が出ているので励みになる。
どうやら清水バス停が起点のようで、桜坂からだといきなり三合目からの開始だ。
途中団体さん(きっとバスで来た人達だ)を抜かせてもらう。
五合目が尾根に出たところで、いきなり明るくなる。
ここで休憩。
ブヨを警戒して長袖を着ていたが、暑さに負けTシャツ1枚になる。
今のところブヨは大丈夫だ。
ずっとこんな感じの道で、どんどん高度を稼ぐ。
六合目は「展望台」と書かれているだけあって、素晴らしい景色だ。
天狗岩・雪渓・割引岳(わりめきだけ:右上のピーク)の景観に、疲れが吹っ飛ぶ。
掘れた登山道の横には、花が咲き乱れている。
イワカガミ。
ちょっと色が薄い。
アカモノ。
可憐だ。
灌木帯に出て視界が開けてくる。
前巻機はまだ遠い。
七合目で休憩。
南南西には谷川連峰が雄大だ。
苗場山もバッチリ。
こちらから見ると、苗場山らしくない形だ。
高度を上げると、南東に武尊山(ほたかやま)が。
皇海山(すかいさん)はよくわからなかった。
谷川連峰アップ。
一ノ倉岳・茂倉岳は谷川岳から北に延びる稜線、万太郎山は西に延びる稜線である。
西には高妻山・妙高山・火打山が。(画像補正してかろうじて見えるようになったため、色調が変)
八合目付近の前巻機への登り。
ひたすら階段状の道を登る。
ブヨがまとわりついてうっとうしいので、とうとう新兵器「ヘッドネット」を装着。
風が少しでも吹いていれば、意外に涼しい。
顔に日が当たっている時に足下が暗いと見づらいのが難点だが、さほど不便ではなかった。
もっと早く装着すべきだったか・・・。
高度を稼ぐと、ようやく巻機山本体が姿を現す。
なかなか美しい。
ガクウラジロヨウラクの花。
普通のウラジロヨウラクにはガクが付いていないから別物なのだろう。
ハルリンドウの花。
木道の脇にひっそりと咲く。
前巻機(まえまきはた)山頂1,851m。
標識には「ニセ巻機山」という不名誉な別名が。
九合目と書かれている通り、所詮通過点という扱いなのだ。
ここからの巻機山が一番いい。
名前不明の花。
一旦下ると立派な二階建ての避難小屋。
最後の登りの前に小休止。
ちょっと登ると、龍王ノ池と呼ばれる池塘群が現れる。
なかなか良い感じだ。
池塘のバックには、谷川連峰・苗場山。
万太郎山〜平標山が谷川連峰でR17の東側、筍山〜霧ノ塔辺りはR17の西側になる。
木枠の階段をひたすら登る。
振り返れば、残雪・池塘・緑の絨毯と素晴らしい景色が。
登り切ったところに巻機山山頂標識がある。
が、ここは御機屋(おはたや)と言われる山頂部の一角に過ぎず、ピークは更に右に数分行ったところにある。
ピーク地点は狭いので、広場のあるここに標識を置いているに違いない。
何はともあれ、腹が減ったので、ここで昼食。
いつものカップ麺がまいう〜。
裏側(北東)には、越後三山がドーン。
越後三山(魚沼三山)とは、八海山(はっかいさん)・越後駒ヶ岳(えちごこまがたけ:魚沼駒ヶ岳:百名山)・中ノ岳(なかのだけ)を指す。
西の妙高山・火打山がはっきり見えた。
火打山には、かなりの残雪がある。
南南西の谷川連峰。
谷川岳から西へオジカ沢ノ頭(一ノ倉岳に隠れて見えていない)・万太郎山を経て平標山まで続く稜線が長い。
稜線の続き。
この長い稜線をいつか歩いてみたい。
更に右には苗場山。
西には高妻山(たかづまやま:百名山)・妙高山(みょうこうさん:百名山)・火打山(ひうちやま:百名山)。
高妻山のところの雲が邪魔だ。
空荷で最高地点(本当の山頂)へ出発。
高層湿原を気持ちよくハイキング。
なかなか良い感じだ。
ここが巻機山(まきはたやま)山頂1,967m。
なんの標識もなく、素っ気ないものだ。
しかも実は最高地点は立ち入り禁止区域(ロープの向こう側)にあるようだ(目視だが)。
まぁ、ここまで来れば良しとしよう。
眺望はよい。
東には、尾瀬の燧ヶ岳(ひうちがたけ:百名山)が姿を見せる。
他の百名山、会津駒ヶ岳(あいづこまがたけ)・平ヶ岳(ひらがたけ)・至仏山(しぶつさん)は雲に邪魔された。
南南東には、皇海山(すかいさん:百名山)・武尊山(ほたかやま:百名山)が見えるはず。
雲に隠れてしまったようだ。残念。
景色を堪能したら、御機屋まで戻ってマッタリ。
たまたま隣に座った千葉から来たという人と話し込む。
先週、蔵王に行ったら暴風と霧雨で大変だったとのこと。
苗場は穏やかに晴れていたのに・・・。
この人が山頂に向かったのを機に下山開始。
先ほどは気づかなかったが、龍王ノ池近辺には、水芭蕉が咲いていた。
避難小屋まで下りてきた。
こんなに立派な小屋なら、泊まりもアリかな!?
今日は学生達が10人位テント泊するらしいので、賑やかだろう。
(登りで抜いた学生達がちょうど到着して、これから空荷で山頂に向かうところだった)
但し天気は下り坂である。泊まりがベストの選択とは言えまい。
巻機山を振り返り、目に焼き付けておく。
例によって、下りは超っ早である。(今日は膝も痛くないし)
登りで見つけた六合目ちょっと上の良いところで休憩。
雪渓アップ。
四合目でも休憩し、後は一気に下った。
桜坂駐車場に到着し、下山届を提出。
(ここの登山カードは下山届とセットになっていて、合理的だ)
快調な足取りで、昼前に下山できた。
今回はGPSの電池は保った。
6.5時間程度の使用である。
苗場ではこの位で電池切れになったのだから、今回の方が保ったことになる。
違いは、車で移動中も充電していたこと。
前回は、前々日に充電してシャットダウンし、現地で電源ONという使い方。
これで問題ないはずだったのだが・・・。
もうちょっと様子見か。
GPSログを地図にマップしてみると、以下のような感じ。
位置精度は、なかなか良好である。
駐車場の料金体系が、半日・一日になっていたのを思い出し、12時前に出ることにした。
すると案の定、駐車場のおじいさんが、「ギリギリセーフ」的なことを言っている。
やはり12時を過ぎると一日料金になるらしい。
2分前ということで、大した金額ではないが、得した気分である。
そちらに気をとられて、バッチを買うのを忘れてしまった。(駐車場でバッチも売っているようだった)
さて、今日はかなり汗をかいたので、早く温泉に入りたい。
とりあえず当てもなく六日町方面に向かったが、全く温泉が見当たらない。
仕方ないので、R17を湯沢方面に向かうと、上野鉱泉が標識に載っていた。
行ってみたが、湯治場として有名なところのようで、日帰り入浴の看板が見当たらなかったので断念。
(後で調べたら、湯元「奥の湯」で日帰り入浴可能だったようだ。敷地内まで乗り入れたのに残念)
行き当たりばったりではダメとわかったので、ちゃんと調べることにする。
ハンディGPSが活躍。
予めダウンロードして登録してあった「全国立ち寄り湯マップ」で検索。
湯沢温泉「駒子の湯」に決定。
そのままカーナビモードで行き先設定。
無事辿り着いた。
時間が早いせいか空いている風呂でマッタリ。
汗を流してサッパリした。
入浴後は、苺ミルクをがぶ飲み。うまかった。
後は帰るだけである。
湯沢ICから関越に入る。
関越道は空いていて、快調に走っていたのであるが、眠気が襲ってくる。
「これはやばい」ということで、赤城高原SAで仮眠。
時間帯が早く、明るいし暑いので、仮眠向きではないが、それでも寝られるほどヤバかった。
大した時間眠ったわけではないが、これで復活。
時間ロスはほとんどないのだから、無理するモンじゃない。
首都高で事故渋滞という情報があったので、外環・首都高ルートをあきらめ、練馬から下道を行く。
都内を抜けるのに時間がかかったが、高速代1,250円節約。(首都高の値上げはやはり痛い)
燃費悪化分よりコストダウンが上回るだろう。
(燃費は13.0km/Lと悪かった。下道は混雑していたし、エアコンも使ったしなぁ)
結局自宅到着は、18:00過ぎと早かった。
やはり早く山行が終わると楽である。(夜遅く帰るのも別の意味で楽だが、道さえ空いていれば早いほうがいい)
筋肉痛 |
なし |
靴擦れ |
なし(Lafuma) |
関節痛 |
なし(Lafuma) |
腰痛 |
なし |
虫さされ |
ヘッドネットの効果は抜群だったが、装着前にブヨに咬まれていたらしい。 頭の毛の中に二ヶ所。すぐに治ったので、ブヨではなかったのかも知れない。 |
【コスト】
費目 |
料金 |
アプローチ |
11,480 |
宿泊 |
0 |
食事 |
1,463 |
その他 |
500 |
計 |
13,443 |
一人で行くと、アプローチコストが重くのしかかってくる。節約したのに、ほぼ同じ場所の苗場(先週)より3,264円余分にかかった。
満足度は高かったので、コストパフォーマンスは良いと言えるだろう。
次はどこに行こうか。
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