山行記録 生藤山 (しょうとうさん)
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【日程】 2013年1月5日(土)
【天気】 晴れ時々曇り
【メンバー】 単独
【概要】 「石楯尾神社−佐野川峠−甘草水−三国峠−生藤山−三国山−熊倉山−軍荼利神社−井戸バス停−石楯尾神社」
最高到達点標高990m、歩行距離8.6km、標高差583m、累積標高差+830m−830m
歩行時間3:02、所要時間3:46
三国山より大菩薩嶺方面
【場所】
相模湖の北西、東京都と神奈川県と山梨県の県境に、その名の通り三国山がある。
そのすぐ横に今回のメイン生藤山がある。
有名な高尾山から景信山・陣馬山に続く尾根から和田峠を経て続いた先に三国山がある。
甲武相国境尾根(甲州・武蔵・相模の国境)と呼ばれ、三頭山に続いているようだ。
そういう意味では、「奥多摩」の範疇に入れても良いと思うが、ガイドブックでは中央線沿線の山として区別されていた。
アプローチが違うからか?
【ルート】
ガイドブックでは、バス停を結ぶルートとして紹介されていたが、車で行ったので、帰りはバス停一駅分?歩いた。
また、初級コースであまりにも短すぎるので、熊倉山ピストンを追加したら、元社への登りが本日一番の階段で満腹に。
地図の黄色いラインが県境を示しており、三国山がその頂点にあるのがわかる。
※この地図は、国土地理院測量結果「電子国土9000・・・Web閲覧サービス」「日本高密メッシュ(10mメッシュ標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、白四角と山頂だ。
【所要時間】
場所 |
石楯尾 神社 |
佐野川 峠 |
甘草水 入口 |
三国峠 |
生藤山 |
三国山 |
分岐 |
熊倉山 |
分岐 |
軍刀利 神社 |
井戸 |
石楯尾 神社 |
計 |
標高(m) |
407 |
766 |
871 |
950 |
990 |
960 |
912 |
966 |
912 |
570 |
434 |
407 |
873 |
区間距離(km) |
1.6 |
0.9 |
0.8 |
0.1 |
0.2 |
0.2 |
0.7 |
0.7 |
1.2 |
0.8 |
1.3 |
8.6 |
|
累計距離(km) |
1.6 |
2.5 |
3.3 |
3.4 |
3.6 |
3.8 |
4.5 |
5.3 |
6.5 |
7.3 |
8.6 |
||
着時刻 |
7:30 |
8:25 |
8:42 |
9:08 |
9:13 |
9:25 |
9:32 |
9:50 |
10:26 |
10:56 |
11:07 |
11:26 |
3:46 |
発時刻 |
7:40 |
8:27 |
8:52 |
9:08 |
9:21 |
9:26 |
9:32 |
10:10 |
10:26 |
10:57 |
11:09 |
11:40 |
|
区間タイム |
0:45 |
0:15 |
0:16 |
0:05 |
0:04 |
0:06 |
0:18 |
0:16 |
0:30 |
0:10 |
0:17 |
3:02 |
|
区間タイム小計 |
1:00 |
0:16 |
0:05 |
0:04 |
0:06 |
0:18 |
0:16 |
0:30 |
0:10 |
0:17 |
|||
歩行時間累計 |
0:45 |
1:00 |
1:16 |
1:21 |
1:25 |
1:31 |
1:49 |
2:05 |
2:35 |
2:45 |
3:02 |
||
標準タイム |
1:00 |
0:15 |
0:20 |
0:15 |
0:05 |
0:20 |
0:20 |
0:40 |
0:30 |
0:20 |
4:05 |
||
標準タイム累計 |
1:00 |
1:15 |
1:35 |
1:50 |
1:55 |
2:15 |
2:35 |
3:15 |
3:45 |
4:05 |
|||
歩行速度(km/h) |
2.1 |
3.5 |
3.0 |
1.5 |
2.7 |
2.4 |
2.5 |
2.8 |
2.5 |
4.8 |
4.6 |
2.8 |
・標準タイムは、JTBパブリッシング「関東の山Best100」のタイムを採用。
・ガイドブックのタイムは明らかにおかしいところがある。その分大幅に短縮した形になっている。
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
稜線に出てから(佐野川峠以降)は、傾斜も少なく、のんびりお散歩気分。
【はじめに】
年末年始の山行をどこにしようかなどと考えていたが、あまり暇もなく、寒波到来もあって、年を越してしまった。
というわけで、あらためて「新年 初山行」はいつにしようか。
S.Iさんと丹沢に行くという話もあったが、子細が決まらないまま休みに入ってしまって、連絡取れず。
Y.Uと奥多摩の戸倉三山に行く計画があるが、月末になりそうだ。
その前に一発行っておきたいところ。
日程は、三が日は無理だが、後半は暇だろう。
帰省渋滞に巻き込まれるのは嫌なので、東名・関越方面は消えた。
とはいえ、遅い時間帯は混む可能性があるので、近場且つ軽めの所にターゲットを絞る。
ガイドブックの未踏コースの内、条件に合う生藤山に決定。
さて、問題は天気だ。
1/4は強い冬型で、寒気に覆われそうだ。
太平洋側は晴天だろうが、寒そうな日だ。
気温はともかく、風が強いと体感気温が一気に下がるし、飯もおちおち食べていられないのでパス。
週間予報では傘マークが付いていた1/5は、直前の予報では移動性高気圧に覆われるようで、低気圧の接近もちょっと遅れるために、天候の崩れは少なそうな感じになってきた。
気温は相変わらず低そうだが、風はないと見て1/5に決定。
実際の天気図はこんな感じ。tenki.jp
低気圧があるように見えるが、21時の天気図が表示されているためだ。
再生ボタンを押して昼間の天気図を見ると、見事に移動性高気圧に覆われているのがわかるはず。
金曜日の夜に決行と決め、準備に取りかかる。
何とか準備完了して寝たのは1時半位だったか。
【これより本題】
起床は5:00。
朝食を済ませたら、出発だ。
道は空いていて、順調に流れるが、外気温がどんどん下がっていく。
登山口付近は、−7℃だった。
外に出てみると、それほどの寒さは感じない。
風がないのと、山装備はやはり寒さには強いと実感した。
石楯尾神社下のスペースには、「スクールバス方向転換場所につき駐車禁止」と書かれていて当てが外れて困った。
さんざん辺りをうろついたあげく、新年早々、あまり合法的でない駐車に及んだのである。
準備を済ませて神社前バス停横に出ると登山標識が。
民家の間を進むと、沢沿いに出て、途中左折で一般道から分かれて登山道に入る。
気温が低いだけあって、水が流れたところはカチカチに凍っている。
一旦林道を横切り、再び登山道へ。
鬱蒼とした樹林帯は、薄暗い。
葛籠折れの道で高度を稼ぐと、佐野川峠に出る。
稜線に出て、反対側から日が当たり、ようやく明るい感じになる。
ここからはなだらかな稜線歩き。
散歩気分でGo!
甘草水(かんぞうみず)入口にベンチがあったので、休憩とする。
甘草水とは、日本武尊に由緒を持つ水場で、東夷征伐時に軍勢が通りかかり、尊が兵達のために鉾で岩頭を穿ったところ、清水が湧き出てきたという伝説が残っている。
ザックをデポして甘草水に行ってみる。
小さな祠が建っており、こちらが甘草水大明神。
すぐ横に水場があるが、水は出ていなかった。
水琴窟のような音がしていたから、完全に涸れているわけではなく、流水はあるらしい。
入口に戻ると、西南西には三つ峠山が見えている。
三つ峠の左には富士山があるのだが、木が邪魔している。
軍刀利神社への道を分け、三国山を巻いて本日の目的地である生藤山(しょうとうさん)990.6mに到着。
木が茂っていて眺望はない。
この写真は北の眺望。
御前山は大岳山といった奥多摩の山々や、先月行った日本百名山の雲取山も見えるはずなのだが。
眺望がないので、長居は無用である。
サッサと次に進む。
登りに写真を撮り忘れたので、下りで撮り直す。
生藤山の山頂部は、まるで小さな瘤で、こんな感じの急な斜面になっている。
慣れればどうってことない道だが、ここのコースタイムがやたら長くなっているのは、初心者を考慮しているのかも知れない。
ちょっとの歩きですぐに三国山(みくにやま)960m。
こちらの方が広くて景色も良い。
ベンチもたくさんあるので、休憩するならこちらだったか。
西南西ちょっと西には滝子山が日に当たって輝いている。
近くの山は扇山と権現山だった。
西北西ちょっと北には、大菩薩嶺につながる山塊が。
まだ雪は着いていないか?
さっき休んだばかりなので三国山は通過。
一旦下って、帰りに左折する分岐を直進し、おまけの熊倉山を目指す。
最初のピークは軍刀利(ぐんだり)神社元社で、ここへの階段が本日最もきつかった。
旧字体では軍荼利神社と表記していたようだ。
名前からすると、軍荼利明王を奉っているのか?
後で調べると、軍荼利は蛇に縁の明王で、たまたまだが巳年の今年にふさわしい参拝だった。
一旦下って、もう一つピークを越えて一登りすると、ようやく熊倉山(くまくらやま)966mに到着。
せっかく景色の良さそうな熊倉山まで足を伸ばしたのだが、先ほどから雲が出てきて、向こうの山にかかってしまった。
朝より気温はだいぶ上がったのだが、さすがに日が陰ると少し寒い。
雲がこちらにやってくるとやっかいなので、急いでカップ麺を食べる。
まだ時間が早かったせいか、水筒のお湯がまだ熱く、あっという間に沸騰した。
寒いところで食べるカップ麺は最高!!
帰りには少し雲が減ったが、それでも眺望はイマイチだ。
本来なら丹沢(丹沢山〜菰釣山)や富士山が見えたはずなのだが・・・。(心眼で見るとこんな感じ)
雲のせいで山頂の形がわからないと、山座同定は不可能だ。
二つ目の名無しピークからは、北に大岳山がよく見えた。
これすら木々の間からかろうじて見える位。低い山は木が多くてダメだね。
元社のあるピークから見ると、下界にはゴルフ場が。
寒くて地面がカチカチ(山の上は霜柱だらけ)だからクローズかも知れない。
きっとボールが凄く跳ね返るだろう。
こちらが元社への登り。(登りで撮りそびれたので、下ってから振り返った)
本日最大の登りである。
こっちのコースはおまけなのに・・・。
分岐まで戻ったら、右折する。
写真ではわかりにくいが、右の藪の間に細い道がある。
青いのは道標。
斜面を細い道が続いているのだが、大量の落ち葉に埋まっていて道が見えない。
石や穴があっても対応できるように、慎重に下っていく。
途中、三国山方面からの道を合わせ、葛籠折れを下って行く。
段差や岩のない一様の斜面が続く道のため、いつもの踏ん張らない歩きが出来ず、意外に筋力を使う。
沢の源流部では、地図に載っていない道(元社に直登するルート:男坂)が分岐していた。
今下ってきた道は、女坂らしい。
源流部直下には、軍刀利神社奥の院があった。
社殿の裏に到着し、横を通って前に出て参拝する。
ご神木が立派だ。
奥の院からは舗装路(車は入れない)となり、ちょっとの下りで軍刀利神社の本社に到着して参拝。
本殿の写真は撮りそびれた。
その後、この強烈な階段を下る。
ここからは普通の車道歩きだ。
最後の鳥居をくぐると完全な下界である。
井戸と呼ばれる集落があるところだ。
鳥居の両側で、小鳥たちが美しい声で鳴き合っていて、思わず聞き惚れた。
振り返ると、元社のある稜線やピークが見えた。
熊倉山は手前の名無しピークの裏に隠れてギリギリ見えていないかも。
車道をひたすら歩き、石楯尾神社に到着。
不安があった車も無事だった(^^;
というわけで、山行は無事終了。
無事に感謝!!!
2004年の富士山で山を始めて以来、今回初めて山行中一人もハイカーに出会わなかった。
まぁ、この山にしては、出発が早すぎたということもあるだろう。
特に電車・バスを乗り継いで来る人達は、もっと遅い時間に出発するのかも知れない。
また、この冬一番の寒さということもあるかも知れない。
特にこのクラスの山に行く人にとっては、大きな理由になるのかも知れない。
それを割り引いても、一人も会わないというのはなかなか不思議である。
やはり、正月に行くところは、ある程度偏るのかも・・・などと妄想は膨らむのであった。
さて、来る途中温泉らしきものは見当たらなかった。
今回は温泉はあきらめた。
腹も空いていないし、後は帰るだけである。
この時間なら、空いているだろう。
なんだかんだで、自宅到着は13時過ぎと超っ早だった。
【体調について】
筋肉痛 |
太腿外側(軽微) |
靴擦れ |
なし(SCARPA) |
関節痛 |
左右膝外側(SCARPA) |
攣り・痙攣 |
なし |
腰痛 |
なし |
虫さされ |
なし |
コースが短いだけあって、疲れは軽微だった。
下りで踏ん張る歩きになったせいか、久々に右膝外側に鈍い痛みが出たのは不安材料。
左膝は相変わらずずっと鈍い痛みが出ていて、普段でも痛みがあるのが困ったものだ。
【ハンディGPSについて】
久々にGPSを持参した。
ログを地図に展開すると、こんな感じでまあまあの位置精度だ。
バッテリーは、熊倉山を出発する時に目盛一つ分減っていたが、ゴールまでそのままだった。
この程度の短時間山行では、充分実用的だ。
今回首から提げた状態で利用したので、タッチセンサーに当たって省エネモードから復帰してしまうということはなかったが、その分冷たい外気に晒されることになり、バッテリーにとっては厳しい条件だったと思う。
その割にはまぁまぁだったのではないか。
【コスト】
費目 |
料金 |
アプローチ |
6,498 |
宿泊 |
0 |
食事 |
344 |
その他 |
0 |
計 |
6,842 |
温泉も晩飯もないので、ほぼアプローチコストのみ。
電車とバスで行けば、もっと安いのだが、始発などの関係でもっと遅い時間帯になるだろう。
千葉に住んだのが運の尽き・・・。
次は奥多摩の戸倉三山か。
たまたまであるが、今回の生藤山の北東にあって至近の山域である。
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