山行記録  西穂 独標 (にしほ どっぴょう

 

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【日程】        2013年4月28日()−29日(月)

【天気】        初日:霧後快晴、二日目:曇り

【メンバー】  単独

【概要】        「西穂高口−西穂山荘−丸山−独標−丸山−西穂山荘(テン泊)−西穂高口」

最高到達点標高2,701m、歩行距離8.9km、標高差736m、累積標高差+801m−801m

歩行時間4:15、所要時間7:34

 

西穂高口駅展望台より西穂高岳

130428-092620東北東_西穂高岳アップ

 

【場所】

穂高連峰最南端(最西端というべきか)に位置する。

地図に独標は掲載されていないが、西穂高岳の下・地図の中心付近に位置する。


大きな地図で見る

 

 

【ルート】

今回は、無料駐車場利用(泊まりなので効果絶大)+下のロープウェイをカットして、コストダウン。

その分下界の歩きが増えた。

稜線に上がってしまえば一本道で、ルート選択の余地はない。

日帰りできるところを泊まりで行くのだから、大余裕の日程である。

西穂独標ルート地図RW05

※この地図は、国土地理院測量結果「電子国土9000・・・Web閲覧サービス」「日本高密メッシュ(10mメッシュ標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。

以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、白四角と小屋、山頂だ。

※地図で「鍋平高原駅」となっているのは、下のロープウェイの駅名。上のロープウェイの駅名が「白樺平駅」。

※鍋平駐車場から白樺高原駅へのルートは、地図に載っていないルートを通ったので、実際とは異なる。

正確なルートは、最後に掲載しているGPSログを参照。

※地図上のルートは夏道ベースのルートであり、積雪期のルートは若干異なる。

 

【所要時間】

場所

鍋平

駐車場

白樺平

西穂高

口駅

休憩

西穂

山荘

丸山

独標

丸山

西穂

山荘

標高(m)

1,117

1,295

2,143

2,284

2,369

2,452

2,701

2,452

2,369

736

区間距離(km)

1.4

-

1.5

0.3

0.4

0.8

0.8

0.4

5.7

累計距離(km)

1.4

-

2.9

3.2

3.7

4.5

5.3

5.7

着時刻

2:30

8:40

9:20

10:18

10:51

12:48

13:36

14:22

14:32

6:12

発時刻

8:20

9:10

9:37

10:22

12:31

12:52

13:51

14:22

-

区間タイム

0:20

-

0:41

0:29

0:17

0:44

0:31

0:10

3:12

区間タイム小計

0:20

-

1:10

1:01

0:41

歩行時間累計

0:20

-

1:01

1:30

1:47

2:31

3:02

3:12

標準タイム

0:20

-

1:30

1:00

0:40

3:30

標準タイム累計

0:20

-

1:50

2:50

3:30

歩行速度(km/h)

4.3

-

2.2

0.7

1.5

1.1

1.6

2.5

1.8

 

場所

西穂

山荘

西穂高

口駅

白樺平

鍋平

駐車場

標高(m)

2,369

2,143

1,295

1,117

-404

区間距離(km)

1.8

-

1.4

3.2

累計距離(km)

1.8

-

3.2

着時刻

-

8:39

8:55

9:13

1:22

発時刻

7:51

8:45

8:58

9:30

区間タイム

0:48

-

0:15

1:03

区間タイム小計

0:48

-

0:15

歩行時間累計

0:48

-

1:03

標準タイム

1:00

-

0:15

1:15

標準タイム累計

1:00

-

1:15

歩行速度(km/h)

2.3

-

5.7

3.1

 

・標準タイムは、山と渓谷20058月号別冊付録「槍ヶ岳登山地図帖」のタイムを採用し、載っていない区間については実測タイムで補完。

 

・久しぶりの泊まり装備だったので、登り・下りともに、ゆったりしたペースで歩いた。

・標準タイムより遅い区間は空荷だった。(雪面の急登にしてはまぁまぁで、オーバーしたとは言え、そのタイムは誤差の範囲)

・昨年の西穂丸山の時と比べると、西穂山荘までが7分遅れ。

 帰りは今年の方が8分早かった。

 ちなみに、昨年は日帰り装備である。

 

・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字

 

西穂独標ルート断面図

断面図でもわかるように、さすがに丸山から先の登りがかなりきつかった。

12本爪アイゼンとピッケルが必要とされる区間だったが、昼間であれば雪質の関係で、特にピッケルが必要な場面はなかった)

 

【はじめに】

いよいよゴールデンウィーク。

タップリ時間が取れるのだから、泊まりで行きたいものだ。

この時期、泊まりで行くような所は残雪たっぷりである。

安全且つ景色の良いところという基準で行き先を検討。

昨年のG/Wに途中迄行った西穂独標に狙いを定める。

(独標の先の西穂高岳本体については、「安全」という基準から外れるので、別途無雪期に行きたい)

 

ここは、日帰り可能なのであるが、敢えて雪上キャンプを織り込み、夏に向けたトレーニングを兼ねつつ、未使用の雪対策グッズを使おうという趣向だ。

デビューしたグッズは、以下の通り。

・スノウシャベル

・クロスペグ

・テントシューズ

使用回数が少ないものとしては、

・ピッケル

12本爪アイゼン

・ゲイター

辺りの今シーズン使い納め。

 

荷造りをしてザックの重量を量ったら、水2.5L込みで18kgだった。

ちなみにザックはOSPREY Aether 85である。

冬期装備のガチャものがある割には、一泊で食料が少なく、軽いと言えそうだが、充分トレーニングにはなる重さだろう。

距離は短いが、慣らしにはちょうど良い。

 

他の予定との調整の結果、G/W前半日程に決定。

中一日空けて、奥多摩に行くという話もあったが、こちらはかなりハードなルートらしく、疲れが取れないうちに、続けて行かない方が良いということで早々と延期が決まった。

 

さて肝心の天気なのだが、上空に寒気が入り込む予報で、山は荒れ模様が予測される。

高層天気図を読むのは難しいが、以下のサイトで可視化されていて見やすい。

http://www.ystenki.jp/kanki.html

ここは過去データを保持していないので、当日のデータを保存しておいた。(下図:当然出展はこのサイト)

 

当初連休の前日夜行で現地入りし、初日の4/27に登る予定を立てていたが、一日順延とした。

4/26−27は降雪や落雷の恐れがある。

また、新雪の表層雪崩リスクも高まる。(尾根筋を登る西穂は大丈夫だが、谷筋ではヤバイだろう)

4/28夜には寒気が抜けるので、テント泊も大丈夫だろう。

201304272100_5000m寒気201304272100_1500m寒気

201304280900_5000m寒気201304280900_1500m寒気

201304282100_5000m寒気201304282100_1500m寒気

 

下界の天気図はこんな感じ。tenki.jp

 

天気図だけ見ていても、4/27の崩れはイマイチぴんと来ない。

やはり寒気の影響は無視できないと実感した。

 

夜に出発するので、土曜日はゆっくり起き出して寝だめし、走行中に眠くならないようにする。

金曜日夜に会社から帰ってすぐ出発する当初の予定ではきついが、順延により思わぬメリットが生まれたというわけだ。

何事も余裕があることは良い事だ。

まぁ休みがタップリあるから出来るのであるが・・・。

 

出発は22時過ぎ。

連休初日とは言え、皆さん昼間に移動したらしく、夜は空いていた。

順調に進み、松本で朝飯を調達。

 

R158を気持ちよく走らせていると、沢渡を過ぎた辺りで雨が降り出した。

それがに変わり、道にも積雪している。

スタッドレスを履いたままにしておいて良かった。

確かに外気温は1〜2℃なので、雪が降っても不思議はない。

 

慎重に進み、2:30頃には、無事に鍋平駐車場に到着。

ここに駐めるのは三回目なので、勝手がわかっていて安心して駐められる。

いつもはほぼ満車のここも、今日はガラガラで、1台しか駐まっていなかった。

さすがに眠くなってきたので、トイレを済ませ、車載シュラフに潜り込んだ。

 

【これより本題】

 

朝目を覚ますと、素晴らしい天気だ。

昨夜の雪がうっすら積もった駐車場の向こうに見えているのは、大木場ノ辻錫杖岳だ。

130428-060408鍋平駐車場

 

始発のロープウェイが8:30頃だったはずなので、暫くグダグダ。

日が高くなった頃には車もチラホラやってきた。

さぁ行動開始だ。

 

雲は減る傾向で、青空がまぶしい。一日遅らせて正解だった。

130428-075738朝になったら車がチラホラ

 

岩場の錫杖岳にも新雪が着いているが、気温上昇とともに、何ヶ所か雪崩が発生しているのが見えた。

130428-075740錫杖岳アップ

 

焼岳から雲が湧いている。

130428-080038焼岳

 

こちらは笠ヶ岳。この駐車場から山座同定できたのは初めてかも。。

130428-080600笠ヶ岳

 

さぁ出発だ。

重いザックを担いで歩き始める。

久々の重さのせいか、尻の筋肉が疲れる。

新穂高ロープウェイの始発にちょうど良い時間に白樺平駅に着いた。

 

チケットを買うとき、しっかり荷物料金(片道200円)を取られた。

ザックが8kg未満は無料だが、巨大なザックを担いでいると見た目だけでオーバーしているのがわかってしまう。

 

急いで改札に向かうと、なんと満員で始発には乗り切れず、行列の途中で改札終了。

上の2階建てロープウェイは大型で大勢乗れるのだが、さすが連休で人が多いのだろう。

15分待ちで、次の臨時便に乗り込んだ。

 

西穂口駅に着いたら、ザックを食堂にデポし、展望台へ。

素晴らしい景色が出迎えてくれた。

気温は−5℃である。

日が当たっているし、風もないので寒さは感じない。

 

先ずは、これから登る西穂高岳方面。北東側になる。

西穂山頂は雪煙が舞っている?稜線は風が強そうだ。

130428-092538北東_西穂高岳

行き先の独標は、画面右端近くの雪が着いていない黒っぽくなっているピークだ。

130428-092538北東_西穂高岳_カシバード

 

北には、槍ヶ岳等。

130428-092540北_槍ヶ岳

木々には昨夜の雪が着いて美しい。

130428-092540北_槍ヶ岳_カシバード

 

槍ヶ岳アップ。

130428-092610北北東_槍ヶ岳アップ

 

130428-092610北北東_槍ヶ岳アップ_カシバード

 

北北西方向には笠ヶ岳

130428-092630北北西_笠ヶ岳

 

130428-092630北北西_笠ヶ岳_カシバード

 

南南西の焼岳。屋根の氷柱が凄い。

130428-092700南南西_焼岳

 

130428-093737出発

 

 

 

 

 

 

 

 

景色を堪能したところで、観光用の雪の回廊(千石園地)を通って出発。

今回は始めからアイゼンを着けていく。(駅舎の中で装着)

この辺りから登山道に。

 

 

 

 

 

 

130428-094629新雪

 

 

 

 

 

 

 

 

ふわふわの新雪が気持ちいい。

新たな積雪は大した量ではなかったらしく、下に隠れている締まった雪にアイゼンが利く。

 

 

 

 

 

 

 

急登を喘ぎながら登っていく。

荷物が重いので、一歩一歩慎重に・・・

時折姿を見せる西穂に力をもらって進む。

山頂に見えたのは、雪煙ではなく、雲のようだ。

強風が山塊にぶつかって上昇気流となり、稜線近くで雲が生まれているのか。

130428-095645西穂高岳

 

130428-105118西穂小屋

 

 

 

 

 

 

 

 

ようやく北アで唯一通年営業の小屋・西穂山荘に到着。

1:10と、まぁまぁの所要時間である。

 

 

 

 

 

 

 

130428-113517テント設営完了

 

 

 

 

 

 

小屋でエントリーし、指定場所内にテント設営。

ブロックを積むなら、もうちょっと小屋から遠い場所が指定されるようだが、今日の天候なら不要だろう。

誰かが張った跡地だったが、狭かったので拡張した。

サイト設営には、スコップが大活躍。

テントそのものも、竹ペグとクロスペグで張り綱を張り、万全の態勢だ。

ガスってきたこともあり、テント内で昼食して天気の様子見。

ガスガスのままだったら、登頂は明日にするつもりだ。

 

 

 

 

130428-123130出発

 

 

 

 

 

 

 

雲が切れてきたので、サブザックを持って出発する。

まだ時間はタップリある。

先ずはこの坂を一気に上る。

 

 

 

 

 

 

 

130428-123740露岩の間を

 

 

 

 

 

 

 

 

吹きだまりを除くと、稜線の積雪は少ない。

露岩の間を進む。

 

 

 

 

 

 

 

130428-124050エビの尻尾

 

 

 

 

 

 

 

 

見事なエビの尻尾が出来ていた。

これは昨晩に出来たものだろう。

良いタイミングで来てラッキー!!!!

 

 

 

 

 

 

130428-124255雪が多い

 

 

 

 

 

 

 

 

雪庇が出来るとしたら上高地側(進行方向右)だが、広い尾根なのでこの辺りは気にしなくて良いだろう。

それでも、踏み跡は左寄りについている。

 

 

 

 

 

 

 

西穂丸山(まるやま)山頂2,452mに到着。

昨年はここまでで引き返した。

130428-124800西穂丸山山頂

 

今年はここを登っていく。

130428-124820ピラミッドピーク

 

130428-125454直登

 

 

 

 

 

 

 

 

ほぼ直登。

空荷とはいえ、結構疲れる。

 

 

 

 

 

 

 

130428-131232黙々と登る

 

 

 

 

 

 

 

 

黙々と登る。

 

 

 

 

 

 

 

 

独標が近づいてきた。

写真中央やや右の雪が着いていないピークが独標だ。

130428-132150独標が見えてきた

 

あと少し。この辺り、すれ違いには神経を使う。

130428-132512独標にはあまり雪が着いていない

 

これが独標。岩の塊だ。

130428-132923独標への登り

 

130428-133430岩壁を横から

 

 

 

 

 

 

 

 

結構切り立っている。

渋滞中に撮影。

 

 

 

 

 

 

 

独標(どっぴょう)山頂2,701mに着くと、穂高連峰の重鎮が姿を見せる。

130428-133710北東_穂高連峰

ここまで来ないと、吊り尾根(奥穂−前穂間)は見えない。

130428-133710北東_穂高連峰_カシバード

 

ピラミッドピーク西穂も険しい。

130428-133852北北東_穂高連峰

西穂〜奥穂間は、素人は夏でも無理な難ルートだ。残雪期にも歩く人がいるというのは驚きだ。

130428-133852北北東_穂高連峰_カシバード

 

130428-134212登頂証拠写真

 

 

 

 

 

 

 

 

景色を堪能したところで、登頂証拠写真。

バックは笠ヶ岳

天気が良くて暖かいので、いつもの低山の冬支度といった服装だ。

 

 

 

 

 

 

南南西には、御嶽・乗鞍岳・焼岳が美しい。

130428-134337南南西_乗鞍岳・焼岳

空気が澄んで、中々視界が良い。

130428-134337南南西_乗鞍岳・焼岳_カシバード

 

南東には八ヶ岳・南アルプス・中央アルプスが並ぶ。中アは見えやすいが・・・

130428-134511南東_八ヶ岳・南ア・中ア

天狗岳〜編笠山が八ヶ岳、甲斐駒ヶ岳〜聖岳が南アルプス、木曽駒ヶ岳・空木岳が中央アルプス。

130428-134511南東_八ヶ岳・南ア・中ア_カシバード

 

南東の南アルプスをアップ。これなら見える。

130428-135030南東_南アアップ

もうちょっと右を撮れば赤石岳・聖岳が入ったが・・・(望遠側では、液晶画面が全く見えないので、適当に撮っているのだ)

130428-135030南東_南アアップ_カシバード

 

南の霞沢岳の背後の中央アルプス。アップすればよくわかる。

130428-135100南_中ア・霞沢岳

霞沢岳もカッコ良い。

130428-135100南_中ア・霞沢岳_カシバード

 

南南西の乗鞍岳をアップ。

130428-135120南南西_乗鞍岳

この位置からだと、御嶽山もかなり見えている。

130428-135120南南西_乗鞍岳_カシバード

 

西には白山がくっきり。

130428-135140西_白山

なんと荒島岳まで見えていたようだ。

130428-135140西_白山_カシバード

 

北西の笠ヶ岳が雄大だ。

130428-140312北西_笠ヶ岳・黒部五郎岳

この高さまで来ると、丸山からは見えなかった真っ白な黒部五郎岳がはっきりわかる。

130428-140312北西_笠ヶ岳・黒部五郎岳_カシバード

 

登りでは気づかなかったが、シュカブラを発見。自然の造形。

130428-140700シュカブラ

 

北北西の黒部五郎岳をアップ。

130428-140740北北西_黒部五郎岳アップ

遠目にも、かなり雪深そうだ。

130428-140740北北西_黒部五郎岳アップ_カシバード

 

130428-140855南南西_御岳・乗鞍岳・焼岳

 

 

 

 

 

 

 

 

尻セードで下ろうと思ったが、イマイチ滑りが悪く断念。

気温が上がって雪質が悪くなったのと、傾斜がやや不足していたか?

普通のパンツだと滑りが悪いのかも知れない。

 

 

 

 

 

 

130428-142223西穂丸山

 

 

 

 

 

 

 

 

丸山は通過。

 

 

 

 

 

 

 

 

テン場に到着。昨年の3倍以上のテントが張られている。

涸沢の入山規制でこちらに流れてくる人が多いようだ。

130428-143228テン場

 

まだ帰られる位の時間だが、のんびりするのが泊まりの醍醐味だ。

早速小屋でビールを買ってきて祝杯!!!

雪の上でビール・・・最高!!!

130428-144649お疲れ

 

130428-144709西穂山荘

 

 

 

 

 

 

 

 

小屋のすぐ近くのテン場なので便利だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

130428-145000丸山への登り

 

 

 

 

 

 

 

 

このテン場なら、北西風を避けられるし、雪崩の心配もない。

南風は若干影響があるかも・・・。

 

 

 

 

 

 

 

130428-151803西穂山荘内

 

 

 

 

 

 

 

 

小屋の内部。

写っているのはカウンターで、奥が調理場、左が休憩所。

右が宿泊施設。

 

 

 

 

 

 

130428-164837晩飯

 

 

 

 

 

 

 

 

今日の晩飯。

一人なので質素である。(こういう時には、相棒のありがたみを感じるね)

炊き込みおこわは賞味期限がとっくに切れてしまったので、消費あるのみ。

おかずは無しで、これまた期限切れのインスタント味噌汁のみ。

 

 

 

 

 

霞沢岳夕景。日の入りにはもう少しかかるが・・・。

130428-181726霞沢岳夕景

 

乗鞍岳夕景。陰影が出来て昼間とは表情が違う。

130428-181730テン場からの乗鞍岳

 

一人でやることもなく、暇なので日が落ちたらサッサとシュラフの中に。

寒くなりそうなので、上下ダウンを着て、足はクリマプラスソックスフィットの上にテントシューズ。

更にシューズの中にホッカイロを入れて万全だ。

 

何気なく会話を聞いていたら、隣のカップルは、なんと蒲田富士から穂高に入り、最難関ルートを踏破してきたようだ。

涸沢から奥穂を目指す予定だったらしいが、入山規制の影響で流れてきたらしい。

奥穂を踏んだという話ではないようだったが、蒲田富士から奥穂を経由しないで西穂に抜けるルートなんてあったっけ??

ジャンダルムがきれいだったなんて言っていたので、巻いたのかも知れない。

会話していないので、この辺りは今も謎のままである。

きっとこういう人達は、バリエーションルートを行く人達だから、通常の登山道なんて関係ないのかも知れない。

声を聞いている限り、キャピキャピしたお姉さんのようだったが、凄い人がいるものだ。

 

夕方から風が出て、テントも揺さぶられる。

早く寝すぎたせいか、夜中に目が覚めてしまい、その後は風が気になって浅い眠りしかできなかった。

ロープウェイの始発が遅いので、早起きしても意味はない。

ずっとシュラフの中でグダグダしていた。

 

ちなみに明け方のテント内の気温は−3℃

昨日よりは暖かいようだ。

 

外を見ると、雲が多い。

ご来光も期待薄か??

というわけで、ご来光を見るためにちょっと登ってみるというプランも消滅。

テントの通気口から覗いてみただけで終わった。

(山陰からのご来光が見られた)

 

朝飯は鮭茶漬け+味噌汁である。

このサタケの鮭茶漬け、味は絶品なのだが、賞味期間が長くないのが玉に瑕、これも2月に切れていた。

(味は劣化していなかった)

 

さぁ、準備完了。

出発という段になって、テントの撤収に手間取った。

雪に埋めた十字ペグ、簡単に抜き取れるはずが、雪がカチカチに凍ってしまっていて、抜けないのだ。

なんせペグ代わりに突き立てていたピッケルさえ、抜き取るのに苦労したほどである。

さほど冷え込んだわけでもないのに、これは計算外であった。

掘り出すのにだいぶ時間がかかった。

朝一の撤収は時間がかかることを学習したのであった。(設営時位、雪が柔らかければ問題なかったのだが)

 

130429-075150西穂山荘

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけでようやく準備完了。

どんより曇った空を見ながら、出発。

 

 

 

 

 

 

 

130429-075420錫杖岳

 

 

 

 

 

 

 

 

錫杖ヶ岳方面。

笠ヶ岳は雲の中。

 

 

 

 

 

 

 

急な斜面を下っている時、アイゼンを引っかけて転倒。

滑落するような場所ではなかったので良かったのだが、雪がカチカチだったため膝を強打。

打撲で痛い!!!

やはりアイゼン歩行時の歩き方に問題があるようだ。

何とかしないと、そのうち滑落しかねない。

課題を残した。

 

さて天候は相変わらずで、西穂もこんな感じである。

130429-082630西穂を見上げる

 

ロープウェイ近くまで来て、ようやく笠ヶ岳が見えた。

130429-083511笠ヶ岳

 

130429-083948西穂高口駅

 

 

 

 

 

 

 

 

西穂高口駅に到着。

なんと無理だと思っていた8:45発の始発に間に合ってしまった。

もちろん乗りますよ。

 

 

 

 

 

 

ゴンドラの中から、隣のテントのカップルがロープウェイ下を下っているのが見えた。

さすがにバリエーションルートを行く人達は、ロープウェイなんか使わないらしい。

朝の時間帯であれば、雪も締まっているし、雪崩の心配は無いと判断したのだろう。

住んでいる世界が違うわ・・・。

 

白樺平駅の目の前にあるビジターセンターに寄り、神宝乃湯に入ろうと思ったら、設備故障でやっていないとのこと。

残念無念。

まっすぐ駐車場に向かう。

130429-091349鍋平駐車場

 

 

 

 

 

 

 

 

鍋平駐車場は相変わらずガラガラ。

皆さん、歩かなくていい有料の方に駐めたようだ。

天気が心配だったが、焼岳は見えていた。

 

 

 

 

 

 

連休中で帰りの渋滞が気になるので、サッサと帰ることにする。

というわけで、今回は温泉無し。

130429-101801ざる蕎麦

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沢渡の杣乃屋で食べたざる蕎麦がうまかった。

値段は高いが・・・。

早い時間に空いていたので助かった。

 

 

 

 

 

 

以上でイベントは終了。

時間が早かったため、小仏トンネル手前で3kmの渋滞以外は、大した渋滞もなく、15時前には自宅到着。

早く帰ってきたので、当日のうちに、テントを乾かしたり、装備の整備やウェアの洗濯が完了できて良かった。

 

【体調について】

筋肉痛

なし

靴擦れ

なし(SCARPA

関節痛

なし(SCARPA

打撲

左膝(転倒)・・・青あざになっていた

攣り・痙攣

なし(持参したサプリのマグマイトが効いたか)

腰痛

なし

虫さされ

なし

 

コースが短いだけあって、重い荷物の割には、疲れが軽微だった。

 

【ハンディGPSについて】

今回初めて泊まり山行でGPSを使用した。

夏道と冬道の違いがわかって面白い。(西穂高口−西穂山荘区間)

 

登りと下りの誤差は、樹林帯で電波受信状況が悪かったのか?

同じところを歩いているのに、線が二重になってしまっている。

ちなみに、鍋平駐車場への区間は、実際に登りと下りで違うところを歩いたので、正しいルートを示している。

 

電源ON時の位置捕捉前のログが残ってしまうのは、イマイチだ。

不安定な状態での位置情報のため、とんでもないところを示してしまう。

複数衛星捕捉をして、受信状況が安定してから、ログを開始すべきだと思う。

下図はKashmir3DGPSデータ編集機能を使って、不正データを削除したものである。

GPS_Log.ルート地図

 

電池の持ちは相変わらずで、初日でほぼ使い切った。

今回は大容量5400mAhモバイルバッテリを持ち込み、テント内で充電して二日目に備えた。

このモバイルバッテリを持ってしても、充電可能なのは1〜2回が限度。

というわけで、長期山行には向かない。

 

【コスト】

費目

料金

アプローチ

 17,024

宿泊

500

食事

3,339

その他

 20,863

 

アプローチが高い!!! 往復700km近い距離だから仕方ないが、やはり一人だと厳しい・・・。

ちなみに燃費は15.1km/Lとまぁまぁ。

 

次は延期した奥多摩かな。

 

 

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