山行記録 蕎麦粒山・天目山 (そばつぶやま・てんもくさん)
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【日程】 2013年6月9日(日)
【天気】 晴
【メンバー】 Y.U
【概要】 「川乗橋−笙ノ岩山−蕎麦粒山−一杯水避難小屋−天目山−一杯水避難小屋−東日原」
最高到達点標高1,576m、歩行距離15.7km、標高差1,165m、累積標高差+1,661m−1,479m
歩行時間6:08、所要時間7:32
天目山山頂より本仁田山・大岳山・御前山・三頭山など(南方向)
【場所】
雲取山の東北東、奥多摩最深部に位置するのは天祖山と同じ。
東京・埼玉の都県境が長沢背稜と呼ばれる尾根で、雲取山から北東に延びている。
天目山・蕎麦粒山は長沢背稜上のピークである。
【ルート】
車で行く場合ピストンが基本になるが、バスを絡めればグルリップが可能。
車を東日原に駐め、バスで川乗橋に引き返すという技を相棒が見つけ出した。
但し、登りに使う鳥屋戸尾根(川乗橋−蕎麦粒山)は、地図に載っていないルートである。
(点線で載っている地図もあるようだが、筆者が使っている電子国土には載っていない。いずれにしても、マイナーなルートであることに違いない)
実際に行ってみると、所々道標もあり、良く整備されていて真っ当な道だった。
踏み跡を見る限り、実際良く歩かれているようである。
相棒は前回の天祖山より楽なルートであると強調していたが、データで見る限りは大差ない。
むしろ登りは前回より急なのではないか。
楽であるとすれば、登りがきついのは前半に集中していて、後半楽になっている点だ。
※この地図は、国土地理院測量結果「電子国土9000・・・Web閲覧サービス」「日本高密メッシュ(10mメッシュ標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、白四角と白ピーク・避難小屋だ。
【所要時間】
場所 |
川乗橋 |
休憩 |
休憩 |
笙ノ岩山 |
昼食 |
蕎麦粒山 |
休憩 |
一杯水 避難小屋 |
天目山 |
一杯水 避難小屋 |
休憩 |
東日原 |
計 |
標高(m) |
411 |
699 |
835 |
1,255 |
1,319 |
1,473 |
1,430 |
1,436 |
1,576 |
1,436 |
976 |
600 |
1,165 |
区間距離(km) |
0.9 |
0.4 |
1.4 |
1.8 |
1.0 |
2.6 |
0.7 |
1.2 |
0.7 |
3.7 |
1.5 |
15.7 |
|
累計距離(km) |
0.9 |
1.3 |
2.7 |
4.5 |
5.5 |
8.1 |
8.8 |
10.0 |
10.6 |
14.3 |
15.7 |
||
着時刻 |
8:03 |
8:38 |
8:58 |
10:04 |
10:55 |
11:51 |
12:51 |
13:03 |
13:34 |
13:57 |
15:02 |
15:36 |
7:32 |
発時刻 |
8:04 |
8:44 |
9:02 |
10:10 |
11:22 |
12:05 |
12:55 |
13:04 |
13:41 |
14:06 |
15:08 |
15:50 |
|
区間タイム |
0:34 |
0:14 |
1:02 |
0:45 |
0:29 |
0:46 |
0:08 |
0:30 |
0:16 |
0:56 |
0:28 |
6:08 |
|
区間タイム小計 |
1:50 |
1:14 |
0:54 |
0:30 |
0:16 |
1:24 |
|||||||
歩行時間累計 |
0:34 |
0:48 |
1:50 |
2:35 |
3:04 |
3:50 |
3:58 |
4:28 |
4:44 |
5:40 |
6:08 |
||
標準タイム |
2:00 |
1:45 |
1:40 |
0:40 |
0:20 |
1:20 |
7:45 |
||||||
標準タイム累計 |
2:00 |
3:45 |
5:25 |
6:05 |
6:25 |
7:45 |
|||||||
歩行速度(km/h) |
1.6 |
1.9 |
1.3 |
2.4 |
2.1 |
3.4 |
5.1 |
2.4 |
2.5 |
3.9 |
3.1 |
2.6 |
・地図に載っていないようなルートなのだが、相棒の持っているヤマケイのガイドブックには載っているそうな。標準タイムはそれを採用。
・笙ノ岩山まで登ってしまえば、後はなだらかになり、お散歩気分のはずだったが、結構アップダウンはあった。
・最後の下りで標準タイムをオーバーしているが、実測タイムは駐車場までなので、終点の位置が違うのかも知れない。
・虫が多く、山頂でゆっくり出来なかった。やっぱり冬が一番!!!
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
笙ノ岩山への登りの傾斜は、ハンパない。しかも長く続く。
この区間2時間切れないと思っていたが、行ってみたら意外に早く突破できた。
【はじめに】
珍しく相棒のY.Uがやる気を見せている。
今まで年間3回くらいしか行っていなかったのに、今年は5回とか言い出した。
7月には越後(魚沼)駒ヶ岳・平ヶ岳に行くことは決まっているが、その前にトレーニングがてら、6月も行く気になっている。
これは行くっきゃないでしょう。
プランは例によってY.Uが見つけてきたいかにもきつそうなコース。
最近こんなのばっかである。
とはいえ断る理由はない。
問題は天気である。
例年より早く梅雨入りして、空梅雨気味だとはいえ、週末に都合良く晴れるか?
日々天気予報をチェックする。
直前の予報では、土曜日は不安定な天気で北部山沿いでは雷雨・にわか雨の予報だが、日曜日は安定した晴れと出た。
気温が上がりそうというのが気になるが、水分を多めに持参して対応すれば良かろう。
実際の天気図はこんな感じ。tenki.jp
さて、蕎麦粒山・天目山について触れておこう。
いずれも奥多摩のメジャーな山に登ると見える奥山で、冬場には真っ白な姿を見せていた。
登った時には何の山かわからないのだが、気になる存在である。
帰宅後、Kashmir3Dで調べることになるのだが、中でも目立つのが今回の二山と酉谷山である。
いずれはと考えていたので、渡りに船ということになった。
天目山は、別名「三つドッケ」と呼ばれている。
ドッケは「突起」から来ているそうな。(誰かが解説しているのを聞いた)
つまり三つの突起の山である。
これは遠くから見ると一目瞭然。
確かに三つのピークから構成されている。
写真は、2010/12/18本仁田山北陵から見た三つドッケ。
金曜日の夜に決行と決めた。
土曜日があるので、準備に余裕がある。
バスの関係で早出が必要なので、土曜日にタップリ寝溜めをして、こちらも準備OK!!
【これより本題】
起床は4:30。
珍しく目覚ましが鳴る前に目が覚めた。
朝食を済ませたら、出発だ。
道は空いていた。
八王子のY.U宅には、約束の6:30よりちょっと早く着いた。
ここから奥多摩へ約1時間。
東日原駐車場には余裕をもって7:10頃の到着。
既に多くの車が駐まっていて、多くはもぬけの空だから既に歩いているのだろう。
皆さん、どこへ行くのか?
支度をしている人に聞くと、我々と同じ蕎麦粒山だと言う。
ピストンらしい。
我々のルートを説明すると「物好き」と言われてしまった。
バスは7:57発なので、支度をして待つ。(バス停のトイレはきれいで素晴らしい)
大勢の人が乗ったバスが到着する。
臨時便が出ているようだ。
ということは、混雑しているということでもある。
運転手に57分発か聞くと、それは定時のバスで後から来るらしい。
臨時バスは本来回送で、空荷で戻るらしいが、乗っていくか?と言ってくれたので、ありがたく利用させてもらう。
ちょっと早い出発である。
歩けば1時間かかる道のりだが、あっという間に川乗橋バス停に到着。
以前川苔山にここから登ったことがある。
ここにあった案内図には、今日通るルートが点線で載っていた。
但し、他のメジャールートと違い、所要時間は載っていない。
先に進むと、すぐに蕎麦粒山と書かれた道標が登場。
ここが登山口である。
すぐに急登が始まる。
気温が高いが、樹林帯なので日差しを避けられて助かる。
それでも暑い。
そろそろ低山は厳しい。
二回の休憩を経て、笙ノ岩山(しょうのいわやま)1255mに到着。
このルートで初めて人に出会った。(追いついた)
ここまで休憩込みで2時間。いいペースである。
ここから先は楽勝のはず・・・。
全く視界がない山頂なので、長居は無用、ちょっとの休憩で出発。
南南東の開けた方向に本仁田山・大岳山が見えた。
いずれも既に登っている。
東には川苔山。
ここも登った。
素晴らしい巨樹。
なかなかいい森だ。
山頂まで持たず、途中で昼食。
いつものカップ麺がまいう〜。
長沢背陵に突き当たる。
ここからはメジャーな道だ。
山ツツジ?
ちょっとの登りで蕎麦粒山(そばつぶやま)1,473m。
鳥屋戸尾根と違い、大勢の人がいた。
奥山とはいえ、日帰り可能だし、比較的メジャーな山のようだ。
「
道標が山頂標識を兼ねている。
川乗橋まで6.4kmとある。
(Kashmir3Dで作成したルートでは5.5kmだった・・・少なめに出るはずだが、それにしても1kmも誤差があるとは)
メジャールートは、小ピークをことごとく巻いていく。
ほぼ平坦な道で楽ちんだ。
巨樹はあちこちに散在する。
棒杭尾根入口と手書きされた道標。
この尾根も地図に登山道は載っていないが、歩く人がいるようだ。
下部がどうなっているか定かではないが、谷筋に出るはずなので、素人には手に負えないかも。
一杯水。
その名の通り水場なのだが、涸れていた。
給水しようかと思っていたのだが・・・。
一杯水避難小屋に到着。
中を覗いてみた。
まぁまぁ広くて快適そうだ。
泊まりの人?の荷物が置いてあった。
天目山に直登するルートがあるはずだが、地図には載っていない。
先ずは地図通りに行く。(巻き道を行き、通り過ぎてから稜線を登るルート)
巻き道といっても、徐々に高度を上げているので、その分稜線歩きは楽になるはず。
ここが、稜線への分岐。
一つピークを越えた、三つドッケの真ん中のピークが山頂だった。
天目山(てんもくさん)1576m。
狭い山頂は満員だったが、皆さんすぐに下山していった。
東方向には、蕎麦粒山。
今日登ってきた鳥屋戸尾根(長尾山、松岩ノ頭、鳥屋戸八丁山、塩地ノ頭)の後には川苔山も。
南の三つドッケの三つ目のピークの後には、奥多摩のメジャーピークが勢揃い。
御岳山・本仁田山・大岳山・御前山・三頭山は踏破済み。
横篶山(よこすずやま)・滝入りノ峰は、下りルートの尾根にある。
南南西には鷹ノ巣山が近い。
三頭山は霞んでいる。
西には雲取山が。その右には酉谷山がうっすらと。
酉谷山・雲取山へは、ここから縦走可能だ。金袋山〜大京谷ノ峰は天祖山に登った時に使ったルート。
虫が多くてたまらんので、サッサと退散。
下りは、三つ目のドッケ方面へ。
下る途中で見た山ツツジ?
こちらも良く歩かれた道で、迷うことはなかった。
どこに出るのかと思っていたら、避難小屋の裏に出た
こちらには何の標識も出ていない。
結果的に、三つのドッケを全て踏破できて良かった。
小屋前のベンチで休憩したら下山開始。
クライミング軍団に別れを告げる。
ひたすら下って、ようやく集落に到着。
登山口にあるこの標識は有名らしい。
「H22.11.10 RANBOU MINAMI 登山記念」と掘られている。
みなみらんぼうさんが作った?
東日原駐車場は、だいぶ車が減っていた。
天祖山の時と比べて、かなり早い下山である。
次は温泉だ。
奥多摩駅至近の旅館「玉翠荘」にて汗を流す。
蕎麦は「丹三郎」にいったら、本日売り切れで断念。
一心亭に行った。
メニューは天ざるセット。
蕎麦は少なく見えるが、見た目だけで、量はタップリある。
麺は短めで、手打ちを強調しているようだが、、、あとは推して知るべし。
というわけで、山行は終了。
無事に感謝!!!
Y.U宅に送り、自宅に向かう。
中央道が渋滞していたのと、眠さが襲ってきたので、石川PAで仮眠。
暑くてあまり寝られなかったが、渋滞解消には充分だ。
その後は、大した渋滞もなく、自宅到着は21時半とまぁまぁだった。
【体調について】
筋肉痛 |
太腿、ふくらはぎ(いずれも軽微)。痛みは月曜日午後からちょっとでただけ。火曜日には治っていた。 |
靴擦れ |
急登の途中でかかとが痛くなったが、なんとか悪化せず。(Zamberlan) やはり靴下2枚重ねは有効である。 |
関節痛 |
下りで左膝裏側(Zamberlan)。 |
攣り・痙攣 |
なし(塩タブレットが効いたか) |
腰痛 |
なし |
虫さされ |
こめかみが大きく腫れ上がっていた。髪の毛の生えている部分にも何ヶ所かかゆみあり。 山頂ではネットを被っていたのだが、歩いている時に刺されたか? |
2週連続山行のせいか、筋肉痛が軽微だったのは収穫。
【ハンディGPSについて】
今回も地図にないルートを行くので、GPSを使用した。
登山ルートは、GPSログを反映して修正したので、より実際に近いものになっているはずだ。
下図は、単純なGPSログ。
途中で電源を切って節電したのは良いが、ログが残っていない区間がある。
再度電源を入れただけではダメらしい。
まだ、使いこなせていないということか?
一杯水避難小屋−最後の休憩地点 間のログが残っていない。
避難小屋で電源を切る歳に、電源ボタンを長押しして「シャットダウン」してしまったのがいけなかったようだ。
普通のハイバネーションモードのような電源の切り方であれば、継続したログが残ったはず。
表示が変わってしまったのに気づいていたが、休憩まで放置したのが結果的にまずかった。
【コスト】
費目 |
料金 |
アプローチ |
5,330 |
宿泊 |
0 |
食事 |
1,651 |
その他 |
750 |
計 |
7,731 |
近いとはいえ、アプローチが高い!!!
さぁ、次は越後駒ヶ岳と平ヶ岳かな。
楽しみだ。
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