山行記録 魚沼駒ヶ岳 (うおぬまこまがたけ)
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【日程】 2013年8月3日(土)
【天気】 曇り一時雨
【メンバー】 Y.U
【概要】 「枝折峠−明神峠−小倉山−百草ノ池−駒の小屋−駒ヶ岳(ピストン)」
最高到達点標高2,003m、歩行距離14.8km、標高差938m、累積標高差+1,325m−1,325m
歩行時間6:08、所要時間7:32
百草ノ池付近より山頂方面(この時は青空が見えていたのに・・・)
【場所】
魚沼駒ヶ岳は、新潟県南東部の上越国境にほど近い位置にある。
越後三山の一角を占め、上越国境側から中ノ岳、その北に駒ヶ岳という位置関係だ。
三山は横並びではなく、八海山が西にあって三角形を成す。
下界からもよく見える位置で、当然アクセスも悪くない。
【ルート】
車で行く場合ピストンが基本になるが、バスを絡めれば駒ノ湯側への下山も可能。
但し、バスは一日1便しかないし、出発時間が遅くなってしまう。
距離が長く標高差もそこそこあるハードなコースなので、上で一泊しないとバス利用はきついかも。
それほど余裕のある日程は組めないので、ピストンに落ち着いた。
※この地図は、国土地理院測量結果「電子国土9000・・・Web閲覧サービス」「日本高密メッシュ(10mメッシュ標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、白四角と避難小屋・山頂だ。(登りと下りでは休憩場所は一部異なる)
【所要時間】
場所 |
枝折峠 |
明神峠 |
ベンチ |
小倉山 |
百草ノ池 |
休憩 |
駒の小屋 |
駒ヶ岳 |
駒の小屋 |
小倉山 |
ベンチ |
明神峠 |
枝折峠 |
計 |
標高(m) |
1,065 |
1,236 |
1,277 |
1,364 |
1,535 |
1,741 |
1,883 |
2,003 |
1,883 |
1,364 |
1,277 |
1,236 |
1,065 |
938 |
区間距離(km) |
1.1 |
2.8 |
0.5 |
1.4 |
0.6 |
0.5 |
0.5 |
0.5 |
2.5 |
0.5 |
2.8 |
1.2 |
14.8 |
|
累計距離(km) |
1.1 |
3.9 |
4.4 |
5.8 |
6.4 |
6.9 |
7.4 |
7.9 |
10.4 |
10.9 |
13.6 |
14.8 |
||
着時刻 |
2:00 |
5:52 |
7:05 |
7:30 |
8:09 |
8:56 |
9:33 |
10:37 |
11:19 |
12:44 |
12:52 |
14:38 |
15:00 |
9:38 |
発時刻 |
5:22 |
5:52 |
7:19 |
7:30 |
8:09 |
9:05 |
10:18 |
11:06 |
11:31 |
12:44 |
13:03 |
14:42 |
15:15 |
|
区間タイム |
0:30 |
1:13 |
0:11 |
0:39 |
0:47 |
0:28 |
0:19 |
0:13 |
1:13 |
0:08 |
1:35 |
0:18 |
7:34 |
|
区間タイム小計 |
0:30 |
1:24 |
2:13 |
1:26 |
1:43 |
0:18 |
||||||||
歩行時間累計 |
0:30 |
1:43 |
1:54 |
2:33 |
3:20 |
3:48 |
4:07 |
4:20 |
5:33 |
5:41 |
7:16 |
7:34 |
||
標準タイム |
0:35 |
2:00 |
2:50 |
1:45 |
1:50 |
0:25 |
9:25 |
|||||||
標準タイム累計 |
0:35 |
2:35 |
5:25 |
7:10 |
9:00 |
9:25 |
||||||||
歩行速度(km/h) |
2.3 |
2.3 |
2.6 |
2.2 |
0.7 |
1.1 |
1.5 |
2.2 |
2.1 |
3.6 |
1.7 |
3.8 |
2.0 |
・標準タイムは、JTBパブリッシング「大人の遠足 日本百名山 山歩きガイド」を採用。
・気温は低めだったものの、湿度が高く、山登りには暑かった。
・前半は細かいアップダウン、後半は急登と、なかなか厳しいコースだった。
足が攣って時間ロスがあったが、標準タイムよりはだいぶ早かった。
・駒の小屋の上部に雪渓があったが、タイムには影響なし。相棒がカッパを着たロスタイムを含んでも、コースタイム内に収まった。
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
【はじめに】
7月に予定していた越後(魚沼)駒ヶ岳・平ヶ岳だが、新潟方面の梅雨明けが遅れ、天候が回復しない。
それどころか、豪雨で各地に被害が出る有様だ。
というわけで、7月は久しぶりに山行が途絶えてしまった。
筋トレはしているものの、身体が鈍っているのが気がかりだ。
魚沼駒ヶ岳は、ガイドブックでは一泊二日のコースとして紹介されており、その前提で「中級」とランク付けされている。
日帰りでは、「上級」にランクされるのではないか?
と覚悟を決めるが、5〜6月に奥多摩のきついコースでトレーニングを積んだ効果は残っているか?
早めに出発すれば何とかなるだろう と踏んで、プランを確定した。
今回の山行は、平ヶ岳とのセットである。
日帰りを二つセットにするということで、宿の確保が鍵を握る。
問題は天気である。
日々天気予報をチェックし、水曜日頃には土日とも確度Aで晴れの予報になった。
これでGoサインが点灯、直前の木曜日に宿の確保に動いた。(相棒にお任せ)
狙っていた宿はダメだったが、相棒の頑張りでギリギリ宿の確保ができ、山行が確定した。
実際の天気図はこんな感じ。tenki.jp
さて、魚沼駒ヶ岳について触れておこう。
近くの奥只見ダムには何回か行ったことがあるのだが、当時は山に全く感心がなく、そこにあることすら知らない存在だった。
今でこそ百名山ブームで名が知られてきたが、昔は新潟に住んだこともあるのに知らなかった。
むしろ越後三山の一つ、八海山の方が有名かも知れない。
こちらは、酒の名前にもなっている。
最近は越後駒ヶ岳と呼ばれることが多いようだが、深田さんは「魚沼」と記述している。
他の「駒ヶ岳」同様、雪解け時の残雪の形が「駒」=馬の形になるという由来であろう。
こういった山は、下界から見えるというのがポイントで、そのタイミングを農事に活かすという先人の知恵になっていることが多いようだ。
それだけ親しまれているという証でもある。
さて、場所は豪雪地帯。
冬場はアプローチすらままならないだろう。
ゴールデンウィーク辺りからようやく近づけるような場所だ。
今回たまたま8月の山行になったが、7月ではかなりの残雪があったかも知れない。
そういう意味では、良いタイミングだったようだ。
出発は金曜日の夜。
会社を速攻で出て、ASAPで出発。
相棒宅に行き、相棒の車で出発する。(コストダウンのため、軽で行く)
関越道・小出ICで一般道に出て、食料を調達。
R352をひた走り、奥只見シルバーラインには入らずに峠道へ。
狭い峠道も、夜は対向車のランプが見えるので安心だ、
但し、この夜は霧が出ていて、視界を妨げる。
ようやく枝折峠の駐車場に着くと、既にたくさんの車が駐まっていた。
【これより本題】
起床は5:00ちょっと前頃。
辺りが騒がしくて目が覚めた。
周りの車の人達が出発準備をしている。
外を見ると、天気はイマイチだ。
もうちょっと晴れる予定だったが・・・。
ここまで来て文句を言っても仕方がない。
こちらも準備を開始する。
朝食とトイレを済ませたら、出発だ。
関西など遠方のナンバーの車が多い。
さすが、百名山だ。
駒ノ湯からの道を合わせ、ちょっと進むと大明神。
10合目と書かれているから、駒ノ湯から登ってきたらここが終点か?
昔、銀山平から銀を運んでいた時の名残のようだ。
明神峠の由来もその辺りにあるのかも知れない。
明神峠を過ぎ、視界が開けると、南に日本二百名山・荒沢岳が姿を見せる。
雲がかかっているのが残念だ。
駒の小屋までの間で唯一のベンチで休憩。
小倉山では大勢の人が立ち休憩中。
我々は休んだばかりなので通過。
山頂方面に青空が!!!
天気好転の兆しか??
日が出てくると暑いのである。
身勝手で済まん。
百草ノ池の周りには、お花畑が広がっている。
草が生い茂って池が見えにくいのが難点。
アカバナシモツケソウ?
こんな花、見たことない。
ヤクシソウ?
名前不明の白い花。
可憐だ。
岩が出てくると、小屋は近い。
きつい登りが始まる。
やっとの事で、駒の小屋に到着。
山頂に雲がかかっているので、山頂に行く前にここで食事とする。
いつものカップ麺がまいう〜。
暇つぶしに小屋に入ってみる。
中にトイレが付いた有人避難小屋で、マットと毛布の貸し出しがあるようだ。
水場はあるし、シュラフと食事を持参すれば宿泊可能。
協力金・一泊2,000円と格安。(素泊まりとはいえ、もっと高くても良いと思うが・・・)
天候回復どころか、雨が降り始めた。
待ってもダメか?山頂に向かうことにする。
魚沼駒ヶ岳山頂2,003mに到着。
狭い山頂を一瞬だけ独占。
一瞬の晴れ間を期待して暫く待ってみるが、期待できなそうなのであきらめた。
泊まれば可能性がありそうなのだが・・・。
登りで撮り損ねた雪渓の写真。
中岳への分岐の下に、ちょっとだけ雪が残っていた。
岩場を下り、今度はトラバース。
良いペースだ。
見る方向が違うと景色が変わったように見える。
アカモノ?
葉っぱはアカモノだが、花はイワヒゲみたい・・・。
ちょっとピンクが足りない感じ。
奥只見湖が見えてきたら、下界は近い。
と思ったが、ここからまだ1時間もかかった。
やはりきついルートだ。
駐車場に着いたら、装備を解いて開放感に浸る。
汗が引いたら、本日の宿・銀山平温泉に移動。
豪雪地帯ゆえ、冬期は閉鎖される温泉郷だ。
数mも積もったら、そもそも道が閉鎖されてしまう。
泊まったのは「村杉」。HPを見ると、釣り宿って感じ?だが、すぐ隣に山に力を入れている宿がある。
チェックインしたら、早速温泉へ。
宿の目の前に日帰り温泉施設「白銀の湯」があって、宿泊者はここの入浴が付いている。
宿の温泉も掛け流しだが、やはりでかい浴槽に浸かりたいから、こっちに行くわなぁ。
料理はもちろん岩魚メイン。
特産の美雪鱒は刺身で食べられるそうだ。
ご飯は当然魚沼産コシヒカリ。
アケビの芽(こちらでは木の芽というそうな)の旬は春だが、茹でたものを冷凍保存しておくらしい。
蕗は今頃旬なのだとか。場所が違うとこんなに差があるものなのか。
手打ち蕎麦もこの辺りは有名らしい。
というわけで、下界の宿を満喫した。
明日の起床は3時である。
21時頃に寝れば充分だが、TVも何もなく、暇である。
相棒はワインを飲んでいたが、結局早めに消灯。
【体調について】
筋肉痛 |
太腿、ふくらはぎ |
靴擦れ |
なし。(Zamberlan) やはり靴下2枚重ねは有効である。しかも今回メリノウールは新品でクッション性高し |
関節痛 |
下りで右膝外側(Zamberlan)。 |
攣り・痙攣 |
登りで指が攣りまくり。ふくらはぎも軽微な攣り。 |
腰痛 |
なし |
虫さされ |
なし(アブにつきまとわれたが、被害はなかった) |
こんな調子で、南アルプスは大丈夫だろうか?
不安が拡大した。
【ハンディGPSについて】
今回はGPSの付いていない車で来たので、ハンディGPSを持参した。
せっかくなので使用もした。
尾根筋で上空に遮るものがない環境だったせいか、精度は良かった。
帰りは明神峠の手前で電池切れ。
今回、休憩時にこまめに電源を切って、省電力を狙った。
しかし、途中、知らないうちにナビモードが変わってしまい、省電力機能が働かない状態になっていた。
これがなければ最後までもったかも知れない。
やはり気温が高いと、バッテリの保ちには有利である。
【コスト】
平ヶ岳に合算。
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