山行記録 西吾妻山 (にしあづまやま)
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【日程】 2013年10月19日(土)
【天気】 曇り時々晴れ
【メンバー】 単独
【概要】 「北望台−人形石−大凹−梵天岩−天狗岩−西吾妻山−西吾妻小屋−若女平−登山口−湯元駅」
最高到達点標高2,035m、歩行距離10.0km、標高差1,169m、累積標高差+424m-1,308m
歩行時間5:08、所要時間6:23
西吾妻スカイバレーより磐梯山・桧原湖
【場所】
吾妻連峰は、裏磐梯に位置し、山形・福島県境を形成する。
以前登った安達太良山が近く、磐梯山と三角形を成す。
アプローチに使った西吾妻スカイバレーは、冬季閉鎖されるので、冬場は米沢側からしか行けないのか?
【ルート】
ガイドブックに載っていたコース。
ロープウェイ・リフトを使って楽勝のはずだったが、下りの道が悪く、思ったよりもハードな行程だった。
※この地図は、国土地理院測量結果「電子国土9000・・・Web閲覧サービス」「日本高密メッシュ(10mメッシュ標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、白四角と避難小屋だ。
【所要時間】
場所 |
北望台 |
人形石 |
大凹 |
梵天岩 |
吾妻 神社 |
西吾妻山 |
西吾妻 小屋 |
若女平 |
登山口 |
湯元駅 |
計 |
標高(m) |
1,811 |
1,938 |
1,883 |
1,975 |
1,990 |
2,035 |
1,983 |
1,380 |
866 |
925 |
1,169 |
区間距離(km) |
1.2 |
0.8 |
0.7 |
1.4 |
0.6 |
0.3 |
2.9 |
2.3 |
0.8 |
10.0 |
|
累計距離(km) |
1.2 |
1.9 |
2.6 |
3.0 |
3.6 |
4.0 |
6.9 |
9.2 |
10.0 |
||
着時刻 |
9:35 |
10:12 |
10:25 |
11:04 |
11:14 |
11:39 |
11:52 |
14:32 |
15:39 |
16:01 |
6:23 |
発時刻 |
9:38 |
10:15 |
10:25 |
11:06 |
11:22 |
11:42 |
12:45 |
14:38 |
15:39 |
16:20 |
|
区間タイム |
0:34 |
0:10 |
0:39 |
0:08 |
0:17 |
0:10 |
1:47 |
1:01 |
0:22 |
5:08 |
|
区間タイム小計 |
0:34 |
0:10 |
0:39 |
0:08 |
0:17 |
0:10 |
1:47 |
1:01 |
0:22 |
||
歩行時間累計 |
0:34 |
0:44 |
1:23 |
1:31 |
1:48 |
1:58 |
3:45 |
4:46 |
5:08 |
||
標準タイム |
0:35 |
0:10 |
0:40 |
0:10 |
0:15 |
0:10 |
1:30 |
1:30 |
0:25 |
5:25 |
|
標準タイム累計 |
0:35 |
0:45 |
1:25 |
1:35 |
1:50 |
2:00 |
3:30 |
5:00 |
5:25 |
||
歩行速度(km/h) |
2.0 |
4.6 |
1.1 |
2.7 |
2.2 |
1.9 |
1.6 |
2.3 |
2.2 |
1.9 |
・標準タイムは、JTBパブリッシング「大人の遠足 日本百名山 山歩きガイド」を採用。
・山頂手前と下りの道が悪く(ぬかるみ、苔むして滑る石等)、手こずった。
・最後の下りもかなり気を遣った。
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
【はじめに】
10月の三連休で、福島の西吾妻山・磐梯山(いずれも百名山)を予定していたのだが、天気予報がだんだん悪化し、直前になって延期。
実際関東は素晴らしい山日和だったのだが、東北はダメだった。
他の所に行っても良かったのだが、百名山を優先すると近場にはもう残っていない。
唯一の候補高妻山は、来年友人と行くことになっているし、所要時間が長いため、日が短い時期には向かない山だ。
それと金欠で遠征が続くのは厳しいという事情もあった。
というわけで、一週間延期したというわけだ。
関東は土日ともに雨の予報で、天気悪いのに山に行くの?って感じだったが、東北はどうだ?
土曜日は晴れ・日曜日は崩れる予報だが、雨の降り出しは遅いと読んで、決行を決めた。
実際の天気図はこんな感じで、天気図だけでは天気の崩れが読み取れなかった。tenki.jp
さて、吾妻山について触れておこう。
今回登ったのは、吾妻連峰の最高峰である西吾妻山だ。
連峰を大きく東西に分けると、西吾妻には西大顚(にしだいてん)・西吾妻山・中大顚・藤十郎と同じような高さのピークが並ぶ。
東吾妻は、東大顚・昭元山・烏帽子山・ニセ烏帽子山・家形山・一切経山・吾妻小富士まで続く。
東端の吾妻小富士には以前観光で登っているが、ここは形こそその名に恥じず綺麗なコニーデだが、標高が1,707mと低く、これをもって吾妻山に行ったとは言えないところが、残念であった。
唯一2,000mを超えているのが西吾妻山だが、これとて明瞭なピークではなく、なだらかな丘にしか見えない。
その割には、池塘がある高層湿原だったり、岩場だったりバラエティに富んでいるところが長所だ。
木曜日の夜、現地の状況を確認すると、なんと初雪が降ったらしい。
立山室堂では20cmの積雪だったらしいが、吾妻山辺りならすぐに融けてしまう程度と踏んだ。
また、新雪ならアイゼンも要るまい。
寒さ対策を中心に準備する。
出発は金曜日の夜。
会社を速攻で出て、ASAPで出発。
今回はロープウェイを使うので早く行っても仕方がない。
始発は通常8:20、土日祝日でも8:00だ。
よって、便利なところでの車中泊でよい。
東北道・安積PAで寝る。
目が覚めたら、食事を摂って、出発。
郡山JCTで磐越道に入り、猪苗代磐梯高原ICで一般道へ。
磐梯山の景色を眺めながら山中に入っていく。
五色沼の近くをかすめ、桧原湖畔を北上。
西吾妻スカイバレー経由で、天元台高原ロープウェイの湯元駅に到着。
ちょうどロープウェイが発車していくのを見送りながら、支度をする。
つまり始発には間に合わなかったわけだ。
次の便も混雑しており、一本待った臨時便に乗り込む。
といっても、5分遅れ程度だ。
【これより本題】
標高1,350mの天元台高原駅からは、眺望が開けている。
西側には、冠雪した飯豊連峰が美しい。
ここも百名山だ。
三つのリフトを乗り継いで、どんどん高度を上げていく。
これは楽ちんだ。
紅葉を楽しむが、じっと座っているだけなので寒くなる。
途中でフリースを着込む(真冬並みの装備だ)。
残念ながら、ナナカマドの紅葉は終わって、実だけが残っていた。
北には朝日岳・月山。
どちらも百名山だ。来年行けるかな?
北北東には蔵王も見えた。
こちらは以前散策した百名山。
リフト終点の北望台に着いた。
既に標高は1,820mもある。
だいぶ楽をしてしまった。
さすがに景色が良く、100km以上離れた月山もクッキリ。
ズームすると半分冠雪しているのがはっきりわかる。。
朝日岳・月山。雲海もバッチリ。
なかなか視界が良い。
早速出発。
かもしか展望台への道を分け、人形石方面に左折。
いきなり段差の大きい登りだ。
17日に降った雪が、ザラメ状になって残っている。
こいつは滑らないので歩きやすい。
ここだけ見たら、まるで冬山だが、この辺りは歩きやすい。
中大顚の風下側を巻いているので、風もなし。
開けたところに飛び出すと、そこにある岩が人形石だった。
左に進めば東吾妻連峰への縦走路。
右が目指す西吾妻山だ。
疲れていないので、休憩はなし。
木道の上の圧雪には、神経を使う。
暫く行くと、右からかもしか展望台コースが合流し、団体さんがやってきた。
巻き込まれた〜(^^;
木の階段を下ると、大凹(おおくぼ)といわれる鞍部となる。
池塘が美しい。
ここも高層湿原だ。
草紅葉も終盤か?
水場でのどを潤す。
なかなか美味いぞ。
ここから急登が始まる。
この先は、またなだらかな丘みたい。。
南南東に、今シーズンに登った安達太良山が見えた。
手前の一切経山・東吾妻山は、吾妻連峰の続きである。
あの盛り上がりが、梵天岩だ。
池塘群が美しい。
再び、東吾妻山・安達太良山方面。なかなか良い景色だ。
東北東の東大巓(ひがしだいてん)・一切経山(いっさいきょうやま)。
大凹の池塘群が美しい。
水浸しの道を通って梵天岩へ。
振り返れば、北北西の朝日岳が美しい。
朝日岳までは、直線距離で数十km位か。
月山の右には、遥か鳥海山も見えた。
鳥海山は200km近く離れているはず。こちらも真っ白だ。
こちらが梵天岩。
岩場の雪に気をつけて、少し進むと天狗岩の広場に出た。
西に飯豊山と吾妻神社が見える。
飯豊山までは50km位か。よく見える。
吾妻神社にお参り。
山行の無事を祈念する。
一旦下って、西吾妻山へ。
この鞍部は、道が水浸しで、水面から出ている石の頭を伝って歩く。
後ろから来るおばちゃんに、この石は大丈夫などと教えていて時間がかかった。
西吾妻山2,035m到着。
木に蔽われて視界がないのが惜しい。
すぐに撤収。
湿原の中に建つ西吾妻小屋へ。
この時間、背後の飯豊山方面は、手前にガスが出始めた。
避難小屋の中で大休止。
外は寒いし、下が濡れているので、小屋は助かる。
メニューはいつものカップ麺とお汁粉だ。
小屋の中はこんな感じ。
無人小屋だが、快適だ。
(撤収時に撮影)
小屋を振り返る。
こちらからではわからないが、かまぼこ形の屋根だ。
しかも二階建て(二階は屋根裏だが)。
天狗岩に向かって、木道を進む。
道が良いのはここまでで、左折して下りに入ると木道はない。
ほぼ川となった道をジャブジャブ下るのだが、泥濘には苦労した。
それと、水の上に出た石を使いたいのだが、石が苔むしていて滑るのだ。
何度もコケながら下って行く。
痩せ尾根を慎重に下り、水場を過ぎると一気の下りとなる。
尾根の紅葉は今が盛りだ。
ちょうど日が射してきて、色鮮やかになった。
最後の下りが、滑りやすい急な下りで、結構ビビった。
まるで奥多摩の天祖山の下りのようだった。
登山口の標識を過ぎると平らな林道歩き。
水の中をジャブジャブ歩いて、靴の泥を落とす。
橋を渡ったら、完全舗装路となる。
西吾妻スカイバレー沿いに建つ温泉標から先は、車道歩きでロープウェイ乗り場まで登り返し。
これがなかなかだるかった。
天元台ロープウェイ湯元駅に到着。
装備を解いて開放感に浸る。
結構時間がかかり、もう16時である。
もうちょっとで薄暗くなってくる。
意外に大変だった。
次は温泉だ。
駐車場からすぐの米沢市森林体験交流センター「森の舘」の温泉に浸かって極楽極楽。
満月が煌々と照らす中、山道を疾走して場所を移動。
飯にありつくため、会津若松まで出張った。
食後は道の駅で車中泊。
翌日は磐梯山の予定だったが、朝になったら早めに雨が降り出した。
午前中はもつ予報だったのだが・・・。
視界も悪く山に登る意味がないので取りやめて帰ることに・・・。
その前にもう一度寝直した。
【体調について】
筋肉痛 |
太腿、ふくらはぎ(月曜日まで続いた) |
靴擦れ |
なし |
関節痛 |
なし |
攣り・痙攣 |
なし |
腰痛 |
なし |
虫さされ |
なし |
滑る下りで余計な筋肉を使ったのが効いたようだ。
靴はZamberlanだった。
【コスト】
費目 |
料金 |
アプローチ |
13,901 |
宿泊 |
0 |
食事 |
2,767 |
その他 |
895 |
計 |
17,563 |
というわけで無事山行は終了。
帰りは豪雨の中、東北道をひた走る。
栃木・埼玉では、ワイパーが勝手に最高速になり、それでも視界が確保できなくて、アイサイトが作動停止に陥るほどだった。
東京に着いたら、小降りになってラッキーだった。
自宅到着は16時前。
何とか明るいうちに帰着。
次はどこへ行こうか?
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