山行記録2009/9 燧ヶ岳 (ひうちがたけ)
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【日程】 2009年9月5日(土)
【天気】 晴れ時々曇り
【メンバー】 単独
【概要】 「沼山峠バス停−尾瀬沼−俎ー−芝安ー(ピストン)−御池駐車場」
最高到達点標高2,356m、歩行距離13.0km、標高差848m、累積標高差+896m−1,091m
俎ーより、尾瀬沼とミノブチ岳
【場所】
尾瀬の北東にある燧ヶ岳。
眼下には尾瀬沼があり、尾瀬散策とセットで楽しむことができる。
【ルート】
ガイドブックに載っていたグルリップルート。
御池(みいけ)に車を駐めて、シャトルバスで沼山峠休憩所まで入り、そこから尾瀬沼に向かう。
途中の大江湿原で尾瀬の雰囲気を楽しみ、尾瀬沼まではハイキング客も多いが、長英新道に入ると、静かな山行が楽しめる。
長英新道の前半は樹林帯をダラダラ登るコースで、泥濘も多く退屈な道。
後半は次第に傾斜を増し、最後は急登となる。
距離は長いが、平坦なところが多く、標高差は大したことない。
日帰りでも余裕があるだろう。
三角点のある俎ー(まないたぐら)は実は最高地点ではなく、隣の柴安ー(しばやすぐら)が10m高い最高地点で、地図ではこちらに燧ヶ岳の名が付いている。
まぁ、全体として燧ヶ岳なのだろう。
遠くから燧ヶ岳を見た時の双耳峰は、俎ーと柴安ーであろう。
※この地図は、国土地理院測量結果「数値地図12500(地図画像・・・Web閲覧サービス゛「ウォッちず12500」)」「数値地図50mメッシュ(標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、各山頂と白四角の地点、熊沢田代だ。
【所要時間】
場所 |
沼山 |
展望台 |
尾瀬沼 |
登山口 |
休憩 |
ミノブチ岳 |
俎ー |
柴安ー |
俎ー |
熊沢田代 |
広田田代 |
御池 |
計 |
標高(m) |
1,703 |
1,779 |
1,665 |
1,669 |
2,101 |
2,202 |
2,346 |
2,356 |
2,346 |
1,951 |
1,755 |
1,508 |
848 |
区間距離(km) |
0.8 |
2.2 |
0.6 |
3.5 |
0.4 |
0.6 |
0.3 |
0.3 |
1.5 |
1.2 |
1.6 |
13.0 |
|
累計距離(km) |
0.8 |
3.0 |
3.6 |
7.1 |
7.5 |
8.1 |
8.4 |
8.7 |
10.3 |
11.5 |
13.0 |
||
着時刻 |
8:20 |
8:43 |
9:20 |
9:29 |
11:17 |
11:46 |
12:19 |
12:53 |
13:10 |
14:19 |
15:00 |
15:38 |
7:11 |
発時刻 |
8:27 |
8:43 |
9:20 |
9:41 |
11:29 |
11:54 |
12:43 |
13:00 |
13:32 |
14:26 |
15:00 |
15:50 |
|
区間タイム |
0:16 |
0:37 |
0:09 |
1:36 |
0:17 |
0:25 |
0:10 |
0:10 |
0:47 |
0:34 |
0:38 |
5:39 |
|
区間タイム小計 |
0:53 |
2:27 |
0:10 |
0:10 |
0:47 |
1:12 |
5:39 |
||||||
所要時間累計 |
0:16 |
0:53 |
1:02 |
2:38 |
2:55 |
3:20 |
3:30 |
3:40 |
4:27 |
5:01 |
5:39 |
5:39 |
|
標準タイム |
1:00 |
2:20 |
0:20 |
0:20 |
1:10 |
1:10 |
6:20 |
||||||
標準タイム累計 |
1:00 |
3:20 |
3:40 |
4:00 |
5:10 |
6:20 |
|||||||
歩行速度(km/h) |
3.0 |
3.6 |
4.3 |
2.2 |
1.3 |
1.4 |
2.0 |
2.0 |
2.0 |
2.1 |
2.5 |
2.3 |
・標準タイムはガイドブックのものを採用。
・尾瀬沼までは景色を楽しみながらのんびり歩いても標準タイム並み。
・長英新道の登りは若干タイムオーバー。
・柴安ーへの急坂ピストンは、空荷で行ったため、早かった。
・熊沢田代への急な下りはガシガシ下って早かった。
・最後も結構ガシガシ行ったが、ほぼコースタイム通り。何人も抜いたので、コースタイムが早いのかも知れない。
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
【はじめに】
9月連休に予定している奥穂の練習で、会社の同僚N.I.とオーレン小屋テント泊で八ヶ岳(初日:天狗岳、二日目:硫黄岳・横岳)に行く計画だったのだが、相棒の体調不良で中止となった。
が、天気は良さそうである。
貴重な休日の晴れを逃す手はない。
一人で行くことにする。
そのまま八ヶ岳でも良かったのだが、一人でテント山行する際の食事が問題となる。(要は荷物が重くなるってか)
以前から狙っていた日本百名山No.28燧ヶ岳・No.23会津駒ヶ岳のセット山行に急遽切り替えることにした。
なんせ、会津駒ヶ岳の登山口は燧ヶ岳の帰り道にあるのだ。
燧ヶ岳に行ったら、会津駒ヶ岳に寄らない手はないでしょう。
(燧ヶ岳と至仏山のセットも考えられるが、至仏山は前に行ったので、未踏峰の会津駒ヶ岳とのセットに相成った)
このプランであれば、一旦下界に降りるので、店での食事が可能だし、温泉にも入ることができる。
日帰り二回と考えれば、軽装備で充分だし、アプローチが一回分節約できるメリットもある。
宿泊はコスト節減で、例によって車中泊とした。
(そういえば、去年の9月も車中泊で、焼岳・乗鞍岳に行ったっけ)
燧ヶ岳(尾瀬)に福島側からアプローチすると、片道300kmと遠く、しかも高速を降りてからの一般道が100kmと長い。
3時前の出発が望ましい。
2:00起きで計画した。
にょーぼが寝る時に起こしてもらう事にする。
準備を進め、0時頃には、就寝した。
【これより本題】
2時過ぎに起こされ、サクサク準備を整える。
まだ腹が減っていないので、即出発可能である。
息子に見送られて出発する。(にょーぼは準備中に就寝)
京葉道・首都高経由で東北道へ。
ふとNaviを見ると、到着予定時刻がなんと11時過ぎになっている。
なんじゃこりゃ。8時の間違えではないのか。
バグって変なルートになっているのかと思ったが、そうでもない。
一般道が長いってのが効いているようだ。
ヤバイではないか。
とはいえ、ここまで来て引き下がるわけにはいかない。
さて、例によって、蓮田SAで朝食(きつねうどん・・・今日は4:30と早いのでパン屋が開いていなかった)。
西那須野塩原ICで高速を降り、湯の香ライン(R400)で山に向かう。
途中コンビニがなくやきもきしたが、塩原温泉を過ぎるところでようやく発見。
無事、食糧(今日の昼飯のおにぎりと、明日の朝食のランチパック)と水分を調達し、トイレ休憩。
山の中を通るR121からR352は空いていて快調に飛ばす。
これでNaviの到着予想時刻はどんどん早くなり、8時前後に着きそうな感じになってきた。
あぁよかった。
最後は山を登って、御池(みいけ)の駐車場に車を入れる。
ここから先は、尾瀬入り口の沼山まで一般車通行止めである。
装備を調えバス停に行くと、ちょうど8時発のバスが出るところだった。
ギリギリ滑り込んでラッキー。
今日は幸先がいい。
バスは狭い道をゆっくり登っていく。
擦れ違いは無線を使って場所を決めている。
途中、スピードを落とし、「左がブナの原生林です」などと説明をしてくれた。
20分ほどで、沼山峠休憩所に到着。
トイレを済ませ、ストレッチをして体をほぐす。
一服したら出発だ。
先ずは階段でスタート。
アキノキリンソウ?
木道を緩やかに登っていき、下り始めた辺りに沼山峠の展望台がある。
尾瀬沼が見えた。
リンドウの蕾がたくさん出ていた。
大江湿原に出ると、視界が広がる。
清流のほとりにはトリカブトの群落。
尾瀬沼が見えてきた。
燧ヶ岳(ひうちがたけ)にはガスがかかっている。
う〜ん、天気は良いのだが、、、
ビジターセンターや長蔵小屋には寄らずに、右折して沼尻方面に向かう。
樹林帯にはいると、キノコが。
赤い実が鮮やかだ。
尾瀬沼東岸の浅湖(あさみ)湿原。
ここから長英新道に入るのであるが、泥濘がありそうなので、スパッツを装着するため、休憩をとる。
ここから見る燧ヶ岳は双耳峰ではない。低く見えるが、標高差は687mある。
双耳峰は、燧ヶ岳と書かれている最高峰の柴安ー(しばやすぐら)と俎ー(まないたぐら)である。この位置からは俎ーの方が高く見える。
右折して、長英新道へ。
ここが燧ヶ岳の登山口といえるだろう。
(先ほど休憩したのは、実はこのちょっと先の木道上)
赤いキノコ発見。
えぐれた土の道となる。
この辺りから次第に急になっていく。
表銀座に行った時咲いていたゴゼンタチバナは、赤い実を付けていた。
季節の移ろいを感じさせる。
ノコンギク?
高度を上げると、ようやく視界が開けてくる。
再び尾瀬沼が姿を見せた。
ちょっと雲が多い。
先ほどから腹が減ってしょうがない。
ようやく広場があったので、こちらで昼食休憩。
今日はおにぎりだ。
とりあえず2個食べた。
ちょっとの登りでミノブチ岳2,202mに到着。
ここでも休憩する。
俎ーにガスがかかる。
名無しピークの山頂部は平らになっているようだ。
尾瀬沼が全貌を現す。
男体山(なんたいさん)は雲ギリギリだがちょっと見えている。
明日行く予定の会津駒ヶ岳は雲の中のようだ。裾野だけが見えている。
ガスが晴れれば、俎ーがバッチリ。美しい。素晴らしい景色を眺めながら、タバコが美味い。
俎ーに向かって高度を上げると、ようやく最高峰の柴安ーが姿を現す。
ガレ場を喘ぎながら登っていく。
俎ー山頂部は、岩々していた。
俎ー(まないたぐら)山頂2,346mに到着。
こちらに三角点がある。
最高地点に祠が建つ。
登頂証拠写真。
ミノブチ岳(頭の禿げたピーク)と尾瀬沼。素晴らしい景色だ。残ったおにぎりを食べながらまったり。
わずか10mであるが、柴安ーの方が高い。
これは行かないとね。
空荷で燧ヶ岳最高峰の柴安ーを目指す。
一旦下って登り返す。
これが結構急なんだよなぁ。
柴安ー(しばやすぐら)山頂2,356mに到着。
こちらには立派な石の山頂標識があった。
至仏山の標識に似たものだ。
やはりこちらが最高峰だからか?
標識には「燧ヶ岳山頂」と書いてあるから、やっぱこっちにも来ないとダメだよなぁ。
柴安ーからは尾瀬ヶ原と至仏山が正面だ。素晴らしい。
これを見るためにも、柴安ーまで行くべきだと思うが、行かない人も結構多かった。
最高地点から、尾瀬沼を眺める。手前の名無しピークが邪魔するので、尾瀬沼の眺望については、俎ーに一歩譲る。
一旦下って、俎ーに登り返す。
真っ直ぐに伸びた道が、急登を物語っている。
俎ーでまったりしたら、御池方面に下る。
アーチをくぐって進む。
岩ゴロの道をガシガシ下る。
熊沢田代が見えてきた。
背後の会津駒ヶ岳は、相変わらず雲がかかって裾野のみ。
湿原はオレンジに染まっている。
池塘の間の休憩所に陣取ってまったり。
熊沢田代を独占して、気分は最高。
湿原を吹き抜ける風が心地よい。
(例によってタバコが美味い)
ここからは再び緩やかな登りとなる。
オレンジ色の正体は、キンコウカである。
湿原を抜けると、ホツツジが出迎えてくれた。
次は広沢田代だ。
遠くに見える広沢田代に向かって急降下。
広沢田代には、まだワタスゲが残っていた。
広沢田代もなかなか美しい。池塘が彩りを添えている。
急な下りをこなし、木道になると御池は近い。
無事、御池の駐車場に戻ってきた。
装備を解除し、開放感に浸る。
日差しが暑いが、風が心地よい。
車のドアを全開して、風を通す。
次は温泉だ。
予め調べておいた檜枝岐(ひのえまた)温泉「燧の湯(ひうちのゆ)」でさっぱりした。
ヌルヌル感のある湯は、美肌系か?
次は晩飯だ。
裁ち蕎麦「まる家」で、山菜天・岩魚天・盛り蕎麦を食べ満腹。
車なのでノンアルコールビールで一人祝杯を挙げた。
さて、飯を食ったらもうやることがない。
まずは今晩のねぐらを確保しなければならない。
登山口の看板を見ると、予め調べておいた村営野球場の登山者用駐車場以外に、もっと距離が短縮できる駐車場がありそうだ。
とりあえず行ってみると、かなり山を登ったところに駐車スペースがあった。
これはラッキー。楽できる。
ということで、今晩は登山口取り付きの階段の目の前に陣取ることにした。
さすがにこの時間ガラガラであるが、隣に一台同類の人がいた。
運転席で寝るのは疲れるので、後部座席を倒し、フラットな床の上にシュラフを広げ、潜り込む。
ここでハタと、明日の水分補給をしていないことに気が付いた。
残りは、水1Lとお茶の飲みかけである。
しかしもう既に眠る体制である。
また車で下界まで買いに行く気がしない。
ガイドブックに載っていた「水場」に期待して、買いに行くのはやめにした。
最悪水が涸れていたら、駒の小屋で買えばいいや。
と甘い考えで、眠りにつくのであった。
まだ18時台だったと思う。
というわけで、今日の山行も無事終わった。
感謝!!
今回は、遠くの眺望には恵まれなかったものの、まあまあの天気で尾瀬の景色を堪能でき、満足度は高かった。
筋肉痛・膝痛ともに全く出なかった。
【コスト】
用途 |
内容 |
費用 |
有料道路 |
京葉道(武石−京葉口) |
200 |
首都高(篠崎−川口)ETC平日夜割 |
560 |
|
東北道(浦和−西那須野塩原)ETC休日特別(22−6) |
1,500 |
|
駐車場 |
御池駐車場 |
1,000 |
バス |
尾瀬御池−沼山峠(会津バス シャトルバス) |
530 |
食料 |
スポーツドリンクペットボトル×1(コンビニ) |
147 |
お茶ペットボトル×1(予め買ってあった) |
88 |
|
天然水ペットボトル×1(予め買ってあった) |
78 |
|
おにぎり×3(コンビニ) |
366 |
|
かむかむレモン(予め買ってあった) |
118 |
|
朝食(蓮田SA、きつねうどん) |
490 |
|
ノンアルコールビール(まる家) |
300 |
|
天盛り蕎麦(まる家) |
1,570 |
|
温泉 |
檜枝岐温泉「燧の湯」 |
600 |
小計 |
7,547 |
初日はこんなもんか??
(二日目:会津駒ヶ岳に続く)
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お終い。