山行記録2010/10 火打山 (ひうちやま) 【二日目】
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(初日:妙高山より続く)
【日程】 2010年10月23日(土)
【天気】 快晴(^^)
【メンバー】 会社の同僚N.I
【概要】 「黒沢池ヒュッテ−高谷池ヒュッテ−火打山−高谷池ヒュッテ−黒沢池ヒュッテ(テン泊)」
最高到達点標高2,462m、歩行距離9.3km、標高差454m、累積標高差+681m−681m
歩行時間4:29、所要時間7:13
火打山より見た焼山
【ルート】
山上の楽園散歩。
黒沢池ヒュッテから一山越えて高谷池ヒュッテへ。
天狗ノ庭を経て、火打山までのピストン。
あわよくば焼山までと考えていたが、結果は推して知るべし。
※この地図は、国土地理院測量結果「数値地図12500(地図画像・・・Web閲覧サービス゛「ウォッちず12500」)」「数値地図50mメッシュ(標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、山頂と白四角と小屋の地点だ。
【所要時間】
場所 |
黒沢池 |
茶臼山 |
高谷池 ヒュッテ |
天狗ノ庭 |
雷鳥平 |
火打山 |
天狗ノ庭 |
高谷池 ヒュッテ |
茶臼山 |
黒沢池 |
計 |
標高(m) |
2,008 |
2,171 |
2,105 |
2,116 |
2,280 |
2,462 |
2,116 |
2,105 |
2,171 |
2,008 |
454 |
区間距離(km) |
1.0 |
0.9 |
0.8 |
1.0 |
0.9 |
1.9 |
0.8 |
0.9 |
1.0 |
9.3 |
|
累計距離(km) |
1.0 |
1.9 |
2.7 |
3.7 |
4.6 |
6.6 |
7.4 |
8.2 |
9.3 |
||
着時刻 |
|
9:14 |
9:41 |
10:25 |
11:02 |
11:49 |
14:30 |
14:57 |
15:32 |
15:55 |
7:13 |
発時刻 |
8:42 |
9:14 |
10:07 |
10:25 |
11:11 |
13:47 |
14:30 |
15:08 |
15:32 |
|
|
区間タイム |
0:32 |
0:27 |
0:18 |
0:37 |
0:38 |
0:43 |
0:27 |
0:24 |
0:23 |
4:29 |
|
区間タイム小計 |
0:59 |
0:18 |
1:15 |
1:10 |
0:47 |
4:29 |
|||||
所要時間累計 |
0:32 |
0:59 |
1:17 |
1:54 |
2:32 |
3:15 |
3:42 |
4:06 |
4:29 |
4:29 |
|
標準タイム |
1:10 |
0:15 |
1:15 |
1:05 |
0:50 |
4:35 |
|||||
標準タイム累計 |
1:10 |
1:25 |
2:40 |
3:45 |
4:35 |
||||||
歩行速度(km/h) |
1.9 |
1.9 |
2.7 |
1.7 |
1.4 |
2.7 |
1.8 |
2.2 |
2.7 |
2.1 |
・標準タイムは、昭文社「山と高原地図」のタイムを採用。
・空荷且つ平坦な道の割には、なかなかペースが上がらなかったが、トータルでは何とか標準タイム以内に収まった。
・区間別に見ると、意外な区間(普通に歩けた区間)で標準タイムより時間が掛かっていた。
しんどかった区間は、標準タイムも遅かったようだ。体調のせいだけではなかったようだ。
・山頂でノンビリ(2時間も!!)したが、小屋着は、16時前と早かった。余裕のある日程のおかげ。
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
断面図を見ている分には、かなり楽なはずなのだが・・・。
【これより本題】
朝ザクザクという音で目が覚めた。
霜柱を踏む音か?
すでに笹ヶ峰から登って来た人がかなりの数いるようだ。
さて、外は相当冷え込んでいるようだが、テントの中もヒンヤリしている。
まだ薄暗いし、シュラフから出る気がしないので、二度寝を決め込んだ。
だいぶ遅くなってから、もぞもぞと起き出す。
テントの内側に触れたら、髪の毛や衣服が真っ白になる。
何かと思ったら、テント内壁の結露が霜化している。
これはかなり寒いぞ。
水を汲みに行くのが面倒(っていうか寒くて行く気がしない)で、しばらく喫煙タイム。
意を決して外に出ると、辺りは霜で真っ白になっていた。
テントの周りもすごい霜柱が立っている。
トイレの帰りに水を汲もうとするが、凍結していて蛇口が固まっている。
(ここの水場はタンクに溜めた水が、水道の蛇口から出るようになっている。生の飲用は不可)
水が出ないので、ヒュッテ内に声をかけ、水をもらうことにする。
すると、中でも水は出ないとのこと。
今朝の最低気温は、なんと−10℃で、この秋一番の冷え込みだったらしい。
これでは凍るわけだ。
10時ぐらいにならないと、水は出ないらしい。
あきらめて、本日の山行に持参するためにとってある水を使ってティータイム。
こんな事になるのなら、昨晩のうちに朝用の水を汲んでおくべきだったと後悔するが、後の祭り。
この時点のテント内気温は−5℃。
出入りする際に入り口を開けたため、外気が入り込んだ結果だ。
寝ていたときは、たぶん0℃位だったのでは。
テント内でお湯を沸かし、多少は暖まったか。
朝食はランチパックだ。
そうこうするうちに、朝日がテントに当たり、急速に暖かくなる。
テント外側の霜が融けて、一気に流れ始めた。
太陽のありがたさを実感する瞬間だ。
ようやく準備完了。
外に出ると、快晴の空がまぶしい。
ようやく出発。
今日の行程は余裕があるから、こんなにノンビリできる。
登り初めて、ヒュッテ周辺を見下ろす。
池の氷はもう溶けたか?
しばらく行くと、黒沢池と湿原が見えてくる。
池塘に空が映って、いい景色だ。
下界もクッキリ見えている。
この辺りで、水筒を忘れたのに気づくが、手遅れ。
そのまま行くが、今日はやたらのどが渇く。
体調不調の前触れか。
相棒のドリンクを分けてもらってしのぐ。
高度を上げると、妙高山の頭が外輪山の上に出てくる。
手前の湿原の中を、笹ヶ峰方面への道が真っ直ぐ(左右に)延びている。
茶臼山を越えてしばらく行くと、北アルプスが正面に現れ、思わず歓声が上がる。
素晴らしい景色だ。
後立山連峰の後に、立山も頭を出している。剱岳は微妙だ。
南西には百名山高妻山が姿を見せる。
右側のピークは、乙妻山だ。
下っていくと、高谷池(こうやいけ)が正面に現れる。
高谷池に突き当たって左折すると、すぐに高谷池ヒュッテがある。
ここのテン場は、どこも泥濘か水たまり状態。
テン泊するなら、黒沢池という感じ。
テン場近くの水場で給水。
ここは常時水が出っぱなし。
但し、生水では飲めないので、持参してきた携帯型浄水器が活躍。
実は、ここの山行に向けて調達したものだ。
やっと役に立つときが来た。
水筒を忘れた身には、ありがたさ百倍。
今日はやたらのどが渇いていたので、ここでがぶ飲み。
出発してしばらく行って振り返ると、高谷池に空が映り込んで美しい。
後には妙高山の頭が覗いている。
ちょっと行くと、天狗ノ庭。
火打山が姿を現す。
池塘に映る逆さ火打山。
体調がイマイチで、なかなかペースが上がらない。
景色を楽しみながら、ゆっくり登っていく。
高度を上げると、白馬三山が間近に。
白く見える白馬大雪渓には、まだ雪が残っているのか?下図では葱平の辺り。
鹿島槍ヶ岳・五龍岳も見事だ。
立山や薬師岳も頭が出ている。
穂高岳・槍ヶ岳・裏銀座・後立山連峰が勢揃い。
天狗ノ庭が遠くなった。
妙高山と外輪山の三田原山。
中越の山々も全て見える。視界抜群。
遠く、会津駒ヶ岳や尾瀬の燧ヶ岳・至仏山まで見えていたようだ。
未踏の越後駒ヶ岳・平ヶ岳・巻機山といった百名山もバッチリ。
いつか、これらにも行きたい。
木道が始まると、山頂が近い。
火打山(ひうちやま)山頂2,462m登頂証拠写真。
絶好の天候で、素晴らしい景色だ。
今日は時間がたっぷりあるので、山頂で思いっきりマッタリできる。
奥には、焼山への道が続いている。
焼山は活火山で、最近まで登山禁止になっていたそうだ。
今も噴煙(水蒸気?)を上げている。
あわよくば焼山まで足を伸ばすつもりだったが、バテバテの状況では無理だ。
(結構距離があるし、アップダウンも大きい)
見るだけで満足した。
白馬三山・雨飾山。
雨飾山も百名山だ。いつか行くぞ。
北アルプス南部の山もバッチリ。
常念岳・槍ヶ岳・笠ヶ岳・鷲羽岳・水晶岳・薬師岳が、未踏の百名山だ。
北アはやっと半分といったところだ。来シーズンどこまで行けるかな。
高妻山の後には中アも見えた。
空木岳・木曽駒が中アだ。こちらは既に登った。
富士山・八ヶ岳・南ア・高妻山。
東天狗〜編笠山が八ヶ岳。薬師〜地蔵岳が鳳凰山(〜光岳までが南ア)
南アは、南部(見えている山では塩見岳・光岳)が未踏だ。
四阿山・浅間山・奥秩父・富士山。
甲武信岳〜瑞牆山が奥秩父。ここでは国師ヶ岳・黒姫山が未踏。
妙高山と外輪山。
穂高・槍・裏銀座。
裏銀座・後立山。
樅沢岳・野口五郎岳・鷲羽岳・水晶岳が裏銀座。全て未踏。
爺ヶ岳・針ノ木岳・鹿島槍ヶ岳・五龍岳・唐松岳・不帰ノ嶮が後立山。こちらはほぼ制覇。
富士山・八ヶ岳・南ア。(モアレが出てしまった)
富士山のかなり下まで見えるのには驚いた。飯縄山以外は全て登った。
関越国境の山々。
奥白根山と苗場山の存在感が強い。今シーズン、苗場山に行き損ねた。来年かな。
思いっきりノンビリしたので、14時前に下山開始。
下りはあっという間だ。
高谷池ヒュッテで、給水&休憩。
今日はテントがたくさん張られている。
いい時間なので、ヒュッテ宿泊の人達は乾杯している人もいた。
黒沢池ヒュッテに戻る。
今日はテン場も賑やかだ。
まだ日が当たって暖かかったので、ビールで祝杯。
明朝は慌ただしいと思われるので、ピンバッジも買っておく。
百名山二座ゲットなので、バッジも二つだ。
夕食は、チキンカレーと海鮮カレー。
これが本格派で、かなりうまかった。
昨晩ほどではなかったが、日が落ちると、気温も下がって、寒くなってきた。
食後の甘酒がまいう〜。
水が凍ったのに懲りたので、今日は夜のうちに水を汲んでおく。
テントに戻ったら、体調不良を気遣って、相棒がマッサージしてくれた。
これが痛くて悲鳴を上げていたが、体中のこりがほぐれた感じ。
気持ちよくなったところで、すぐに眠りに落ちてしまった。
というわけで、二日目も無事おしまい。
今日は予想通り、絶好の天気に恵まれ、視界も良く、素晴らしい景色を満喫できた。
満足しながら、テントで爆睡した。
(三日目:下山に続く)
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