山行記録2011/8 雲の平〜折立 (くものたいら〜おりたて) 【七日目】
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(六日日:高天原温泉より続く)
【日程】 2010年8月19日(金)
【天気】 雨後曇り
【メンバー】 学生時代からの友人Y.U、会社の同僚N.I
【概要】 「雲の平−薬師沢小屋−太郎兵衛平−折立」
最高到達点標高2,588m、歩行距離16.5km、標高差-1,226m、累積標高差+653m−1,879m
太郎兵衛平より水晶岳
【ルート】
雲の平から薬師沢まで下り、太郎兵衛平への登り返し。
折立までひたすらの下り。
この地図は、国土地理院測量結果「数値地図12500(地図画像・・・Web閲覧サービス゛「ウォッちず12500」)」「数値地図50mメッシュ(標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、小屋と白四角の地点だ。
【所要時間】
場所 |
雲の平 テン場 |
アラスカ 庭園 |
薬師沢 小屋 |
ベンチ |
太郎平 小屋 |
2011 ベンチ |
三角点 ベンチ |
折立 ヒュッテ |
路肩 |
計 |
標高(m) |
2,554 |
2,439 |
1,916 |
2,030 |
2,328 |
2,011 |
1,871 |
1,353 |
1,328 |
-1,226 |
区間距離(km) |
3.1 |
1.6 |
1.8 |
2.7 |
1.8 |
2.5 |
2.0 |
1.0 |
16.5 |
|
累計距離(km) |
3.1 |
4.7 |
6.5 |
9.2 |
11.0 |
13.5 |
15.5 |
16.5 |
||
着時刻 |
|
8:00 |
9:32 |
10:50 |
12:45 |
14:32 |
15:15 |
16:19 |
16:45 |
9:55 |
発時刻 |
6:30 |
8:05 |
10:01 |
11:02 |
13:08 |
14:41 |
15:20 |
16:30 |
|
|
区間タイム |
1:30 |
1:27 |
0:49 |
1:43 |
1:24 |
0:34 |
0:59 |
0:15 |
8:41 |
|
区間タイム小計 |
1:30 |
1:27 |
2:32 |
1:58 |
0:59 |
0:15 |
||||
所要時間累計 |
1:30 |
2:57 |
3:46 |
5:29 |
6:53 |
7:27 |
8:26 |
8:41 |
||
標準タイム |
1:40 |
1:30 |
2:50 |
2:00 |
1:00 |
0:15 |
9:15 |
|||
標準タイム累計 |
1:40 |
3:10 |
6:00 |
8:00 |
9:00 |
9:15 |
||||
歩行速度(km/h) |
2.1 |
1.1 |
2.2 |
1.6 |
1.3 |
4.5 |
2.0 |
3.9 |
1.9 |
・標準タイムは、ヤマケイ付録地図のタイムを採用。
・全区間、標準タイムより早かった。(かなり疲れていたが・・・)
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
【はじめに】
七日日目は、元々薬師平(太郎平小屋の近く)でもう一泊し、翌日下山する計画としていた。
しかしこの日程だと、翌日の帰りが遅くなるのが難点だ。
それに生憎の天気で、山上に留まっても、景色が期待できるわけでもない。
というわけで、何とか一気に下山しようということになった。
タイムリミットを設定し、太郎平小屋に14:00以前に着けば下山、もっと遅くなるようならもう一泊とする。
距離はあるが、太郎兵衛平(太郎平小屋)から先は下るだけである。
問題は、薬師沢への急な下り。
結構滑ってこける人がいるようだが・・・。
荷物が重いから、慎重に行かないと!!!
【これより本題】
5時起床、6時出発で予定したのだが、前線の影響がまだ残っていて、朝も雨である。
なかなか準備をする気にならないが、とりあえず朝食を食べる。
メニューは、鮭茶漬けである。
テントの中でお湯を沸かし、食事を済ます。
しばらくうだうだしていたが、雨が止む気配なし。
仕方がないので、出発するか。
既に結構な出遅れである。
道中長いのに大丈夫かな。
と不安を抱えての出発である。
始めはずっと木道歩きだ。
本来なら、雲の平の景色を楽しみながら、観光気分で歩けるところなのだが、雨では台無しである。
アラスカ庭園まで歩いたところで立ち休憩。
ここから下りになる。
木道がもうすぐ終わる辺りで、二回もこけてしまった。
そのときに膝をついたら、釘が出っ張っていて、レインスーツに穴が!!!!
ひぇ〜っ。
高いのに・・・。
後で見たら、膝にも負傷していた。
その先は、すごい下り坂。
雨のせいで道が滝のようになっている。
始めは岩の上を歩いていたが、苔むして滑りやすく気を遣うので、水の中をジャブジャブ歩いて下った。
却ってこの方が滑らないのだ。
こんな天気でも、下から登ってくる人が多い。
ここの登りはきつそうだ。
下りでもかなり消耗した。
下りきって、薬師沢を渡る際、ハシゴを登るところがあって、もう息も絶え絶え。
増水時、岩をへつっている写真をブログで見たことがあるので、これでも改善されている方だろう。
やっとの事で登りきり、吊り橋を渡って薬師沢小屋に到着。
道中長いのに、既にゾンビである。
下りのジャブジャブのせいか、靴の中まで水が浸入している。
皮の登山靴だが、防水栄養クリームは、長丁場で禿げてしまったようだ。
それにしても靴下までグチョグチョになるとは・・・。
こちらもレインスーツ同様、防水性能回復処置が必要だろう。
靴用の防水スプレーも入手しなくては。
幸い雨は上がったので、タップリ休憩する。
昼食を摂りたいところだが、11時からとのことで断念。
行動食でパワー充填。
これが吊り橋だ。
下は濁流が渦巻いている。
雲の平に向かう人達が見える。
これから大変だ。
小屋の横から一気に急登すると、一旦平坦になり木道歩きとなる。
ここからは、そんなに険しいところはないはずだ。
南に黒部五郎岳が見えた。天気は回復傾向か。
時折、こんな感じの道が出てくる。
またまたジャブジャブ。
木道でまた2回もこけた。
どうも、気が緩んでくると、フラットフッティングせずにかかとから接地してしまうようだ。
それで、そのまま足がずず〜っと前に滑って行ってしまう。
まぁ膝をつく程度でひっくり返るわけではないのだが・・・。
ベンチで休憩。
橋を渡る。
第二徒渉地点は、予め掴んでいた情報通り、橋が流されたらしく、仮設の橋が架かっていた。
元々あった橋から迂回しているようだ。
第三徒渉地点を過ぎると、登りが始まる。
高度を上げていくと、水晶岳が見えた。
やっとの事で、太郎平小屋に辿り着いた。
ゾンビの二乗であるが、タイムリミットにはまだ余裕があった。
じっとしていると、寒くなってくる。
特製ラーメンを食べて生き返る。
食事中、一瞬ガスが晴れた。東南東の水晶岳の上空には青空も・・・。
ワリモ岳・鷲羽岳も姿を見せる。
南東の三俣蓮華岳には雲がかかっている。
南南東の黒部五郎岳はガスガス。
これでこれらの名山達ともお別れだ。
最後に姿を見せてくれて良かった。
目に焼き付けて、下山開始。
念のため、有峰林道のゲート閉鎖時間を確認しておく。
20:00だから全く問題なく通過できるだろう。
下りもガスガスである。
標高2,011mベンチで休憩。
次は1,871m三角点ベンチで休憩。
ようやく折立に到着。
とにかく長かった。
どうなるかと思ったが、明るいうちに到着できて良かった。
水道とタワシがあったので、靴の泥を落として車へ。
車を走らせていると、道ばたに小熊を発見。
こちらにはなんの関心も示さずに、前を横切っていった。
小熊ということは、親も近くにいるよね??
怖っ。
次は温泉だ。
有峰林道をひた走り、奥飛騨温泉郷へ。
幹線に出たら、平湯温泉まで行く。
大型施設のひらゆの森に到着。
早速山の汗を流してサッパリする。
ここも濁り湯でなかなかいい湯だ。
露天も楽しんで、大満足。
併設の食事処で、とろろ蕎麦を食べた。
ここは結構美味いぞ。
売店があったので、お土産も買う。
ついでにビールも。
ひらゆの森は21時閉館なので、休憩所での仮眠は不可。
道の駅か高速のSAで仮眠することにして出発。
外に出ると、小糠雨が降っていた。
やはり完全な回復ではなかったようだ。
R158をひた走り、松本ICから高速に乗り入れる。
翌朝の食事を考慮し、レストランがある諏訪湖SAまで頑張った。
ビールで祝杯をあげて、車中泊。
さすがにここまで帰ってくれば、翌日は楽だ。
結局朝起きてから談合坂SAで朝食を摂ることにし、出発する。
ガラガラの中央道をひた走り、焼きたてのクロワッサン食べ放題。
まったりしてから、帰路についた。
解散後の首都高も空いていて、早い時間に家に着いた。
というわけで、全行程無事終了。
無事に感謝。
筋肉痛 |
なし(結構疲れたのだが、傾斜がきついところが少なかったせいか) |
膝痛 |
なし |
靴擦れ |
なし(Zamberlanを履いていたが、インナーソックスと分厚いメリノウールの2枚履きが効いたか) |
虫さされ |
なし |
【後日譚】
レインスーツ・スパッツ・レインキャップは、洗った後アイロン掛け。
防水スプレーもかけた。
これで、防水性が復活してくれると良いのだが・・・。
穴が開いたレインスーツと、ザックカバーも補修した。
革の軽登山靴も防水栄養クリームを塗った後、新たに購入した防水スプレーで処理。
多少は効くだろう。
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