山行記録2012/8 荒川岳・赤石岳(あらかわだけ・あかいしだけ) 【二日目・後編】
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(二日目:前編:悪沢岳より続く)
【日程】 2012年8月17日(金)
【天気】 晴れのち曇りのち雷雨
【メンバー】 Y.U N.I
【概要】 「千枚小屋−千枚岳−丸山−悪沢岳−荒川中岳−荒川小屋−大聖寺平−小赤石岳−赤石岳−赤石岳避難小屋(泊)」
最高到達点標高3,141m、歩行距離10.0km、標高差1,077m、累積標高差+1,336m−835m
中岳のカール
【これより本題】
悪沢岳から中岳へは、先ず悪沢岳を下らなければならない。
これが結構下ってしまってもったいなっ。
タカネナデシコ?
こんなに下ってしまった。
もったいなっ。
Y.Uはこういう下りが得意なので、速いぞ。
ミヤマキンバイ?
中岳避難小屋前で休憩。
定員20名の小さな避難小屋だが、小屋番がいる。
ここは場所から見て混むまい。
すぐに荒川中岳(なかだけ)3,083m到着。
本日3つめの3,000m超ピーク。
ここは通過する。
鞍部にザックをデポして荒川前岳に行こうとしたら、残りの二人は行かないという。
結局押し切られて行けず終い。
いつも待たせているので突っ張りきれなかった。
あれからずっと後悔している。
中岳のカールを横目に下って行く。
きれいな景色なのだが、テンション上がらず。
名前不明の花。
広大なお花畑が続く。
鹿除けの柵に囲まれていて、扉を開けて行き来するようになっている。
南アルプスは北と比べると肥沃なのか植生が豊かな感じがする。
シオガマの仲間?
赤石岳には雲がかかってしまった。
右下に荒川小屋が見えてきたが、見えてからが遠かった。
赤石岳までかなり遠いんですけど・・・。
ミヤマホツツジ。
可憐だ。
地図に載っていた小屋をスルーする直進路はなく、急降下して小屋を経由する道しかなかった。
どうせ小屋には寄るつもりだったから良いのだが。。
小屋前の広場で昼食(いつものカップ麺)。
小屋の下のテン場まで行って、水を補給。
水量豊富だ。
水をがぶ飲みして、超幸せ。
黄色い花二種。
どちらも名前不明。
ミヤマコゴメグサ。
荒川小屋を出発。
定員100名のこの小屋もきれいだ。
大勢人がいたので、泊まる人も多いのだろう。
谷間に沿ってトラバースしていく。
このダラダラ坂が最も苦手というか、別にタイムが遅くもないのだが、打っ千切られる。
ようやく大聖寺平。
NHKのカメラが入っていた。
トランスジャパンアルプスレース2012の取材らしい。
8/12 0:00に富山湾を出発し、北アルプス・中央アルプス・南アルプスを経由して駿河湾まで、約415kmを1週間以内に踏破するという山岳アドベンチャーレース。
このときは選手に会わなかったが、下山後の車窓から一人見つけた。(土砂降りの中、山道を歩いていた)
ダマシ平より、大聖寺平を見下ろす。
急坂を登り切ったところで、小赤石岳を見上げながらちょっと一休み。
後で調べるとダマシ平という地名が付いていた。
名付けの気持ちがよくわかるから、ここで間違いあるまい。
と思ったんだけど、実はダマシ平は急登の下でここは小赤石岳の肩だったらしい。
小赤石岳(こあかいしだけ)3,081mに着くと、雨が降り出した。
しかも雷も鳴り始めたではないか。
こんな稜線上では雷を避けることはできない。
急いでレインスーツを着込んで先を急ぐ。
赤石岳はあのピークの先だろう。
まだ先は長い。
幸い、雨はパラパラ程度で、風もほぼなし。
雷鳴はまだ遠いが、近づいているような気もする。
とにかく早く小屋に辿り着きたい。
分岐では大勢の人が赤石小屋を目指して下って行った。
地面に置かれた木片に「赤石避難小屋宿泊情報 7/17・18は大変混みます。元気な人は次の小屋へ」と書かれていて、これを見てザックをデポして赤石岳ピストンして下山という人もいたのでは・・・。
雷も鳴っていることだし、荷物はデポせずに避難小屋を目指す。
追い返されたら、その時はその時だ。(雷雨なのであり得ないと思うが)
最後の登りがきつかった。
ようやく着いた雨の赤石岳(あかいしだけ)山頂3,120mは通過。
山頂直下に、避難小屋が見えた。
思っていたより近くて良かった。
早く逃げ込めー。
というわけで、何とか無事に避難小屋まで辿り着くことができました。
もちろん追い出されることもなく、ちゃんと泊めていただきましたよ。
心配された混雑もなく、快適でした。
やはり前評判(口コミ)や分岐に置かれた混雑看板が効いて、皆さん赤石小屋まで下ったようです。
確かに一日で2,000m以上下るのは負担が大きいので、赤石小屋辺りで一泊するというのはアリなんですよねぇ。
ただ、我々の想定外はといえば、聖岳方面からの登山者が約半分程度いらっしゃったということ。(そんなに多いとは)
これで単純に倍の人があふれかえるという計算ですね。恐ろしや。
それと、ここ定員が公称30名になっていますが、これには異議があります。
普通に寝られるのは、20名が良いとこ。
普通、頭と足を交互にぎっしり寝る状態を定員とは言わんでしょう。
30名寝るとそういうことになりますし、元々そのようにセッティングしてありました。
今回たまたま約20名だったので、暗くなった時点で寝具を抜いて、部屋割りをやり直した結果、快適に寝られる状態になりました。
実際本当に悲惨だったのは、今シーズンですと、海の日三連休の中日だったそうで、70名位殺到したとのことです。
なるほど、こういうことがあるから、いろいろ手を尽くして分散させているのかと得心しました。
さて、辿り着いて安心したところで、宴会の始まりです。(まだ昼間ですけど)
筆者のような下戸は最初の一本で打ち止めですが、飲んべえの皆さんは、延々と夕食後まで飲み続け。
山談義に花を咲かせました。
(三日目:ご来光・赤石岳・下山に続く)
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