山行記録2010/9 間ノ岳・農鳥岳 (あいのだけ・のうとりだけ) 【二日日】
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(白峰三山 初日:北岳山荘への登りより続く)
【日程】 2010年9月19日(日)
【天気】 晴後霧
【メンバー】 学生時代からの友人Y.U、会社の同僚N.I
【概要】 「北岳山荘−間ノ岳−農鳥岳(ピストン) (テン泊)」
最高到達点標高3,189m、歩行距離12.7km、標高差401m、累積標高差+1,253m−1,253m
中白根山頂から見た、甲斐駒ヶ岳・北岳
【ルート】
縦走ピストンである。
3,000m峰4つを巡る雲上散歩。
稜線歩きのくせに、意外にアップダウンが激しく、きつそうなルートである。
特に間ノ岳から西農鳥岳の区間が、超もったいない下りと登り返しとなっている。
この地図は、国土地理院測量結果「数値地図12500(地図画像・・・Web閲覧サービス゛「ウォッちず12500」)」「数値地図50mメッシュ(標高)」をもとに、KASHMIR 3Dを用いて作成したもの。
以下、本文中に掲載のカシバード画像も同様。休憩地点は、各山頂と白四角の地点だ。
【所要時間】
場所 |
北岳 山荘 |
中白根 山 |
間ノ岳 |
農鳥 小屋 |
西 農鳥岳 |
農鳥岳 |
西 農鳥岳 |
農鳥 小屋 |
休憩 |
休憩 |
間ノ岳 |
中白根 山 |
北岳 山荘 |
計 |
標高(m) |
2,888 |
3,055 |
3,189 |
2,788 |
3,051 |
3,026 |
3,051 |
2,788 |
2,945 |
3,173 |
3,189 |
3,055 |
2,888 |
401 |
区間距離(km) |
1.0 |
1.6 |
1.8 |
1.1 |
0.9 |
0.9 |
1.1 |
1.0 |
0.6 |
0.1 |
1.6 |
1.0 |
12.7 |
|
累計距離(km) |
1.0 |
2.6 |
4.4 |
5.5 |
6.4 |
7.3 |
8.4 |
9.4 |
10.1 |
10.2 |
11.8 |
12.7 |
||
着時刻 |
|
5:56 |
6:52 |
8:10 |
9:13 |
9:47 |
11:33 |
12:16 |
13:17 |
14:03 |
14:18 |
15:52 |
16:17 |
8:49 |
発時刻 |
5:26 |
6:17 |
7:28 |
8:30 |
9:13 |
11:02 |
11:42 |
12:45 |
13:24 |
14:12 |
15:12 |
15:57 |
|
|
区間タイム |
0:30 |
0:35 |
0:42 |
0:43 |
0:34 |
0:31 |
0:34 |
0:32 |
0:39 |
0:06 |
0:40 |
0:20 |
6:26 |
|
区間タイム小計 |
1:05 |
0:42 |
0:43 |
0:34 |
0:31 |
0:34 |
1:17 |
1:00 |
6:26 |
|||||
所要時間累計 |
0:30 |
1:05 |
1:47 |
2:30 |
3:04 |
3:35 |
4:09 |
4:41 |
5:20 |
5:26 |
6:06 |
6:26 |
6:26 |
|
標準タイム |
1:40 |
1:00 |
0:50 |
0:40 |
0:40 |
0:30 |
1:30 |
1:20 |
8:10 |
|||||
標準タイム累計 |
1:40 |
2:40 |
3:30 |
4:10 |
4:50 |
5:20 |
6:50 |
8:10 |
||||||
歩行速度(km/h) |
2.0 |
2.7 |
2.5 |
1.5 |
1.6 |
1.8 |
1.9 |
1.9 |
1.0 |
1.4 |
2.4 |
2.9 |
2.0 |
・標準タイムは、Y.U調べ(登山マップ)。
・全体的に快調だった。
・1区間だけ標準タイムをオーバーしているが、遅いと思った登り区間でさえ、大幅に早かった。
・各山頂でたっぷり休んだのも効いているか?
・トータルでも、大幅短縮。
この標準タイムは遅いのでは???
・休憩は時刻を緑字で表記。大休止は太字。
【はじめに】
夜中から風が吹き、何度も目が覚めた。
気温はさほど下がらず、テント内は快適だったのが救いだ。
今日は標準タイムで8時間超と長丁場である。
早めに出発したいところだ。
4:30から朝食準備。
といってもパンなので準備は要らない。
お湯を沸かして紅茶を入れるのみ。
【これより本題】
外に出てみると、富士山が雲海に浮かんでいた。
天気はまぁまぁか?
当初の予報では曇りだったが、意外に良さそうだ。
歩き始めてすぐにご来光。
雲海からの日の出だ。
すぐに中白根山(なかしらねさん)山頂3,055mに到着。
一つ目の3,000m峰だ。
二日目にして、初めて山頂を踏む。
南アルプスの女王・仙丈ヶ岳はややガスっぽい。
富士山の周りが朝日でピンクに染まる。
これが間ノ岳か?
標高差は少なそうだ。
右奥には、塩見岳らしい山が見えている。
北東には、鳳凰山(地蔵岳・観音岳・薬師岳)がクッキリとしたシルエットを見せている。
地蔵岳のオベリスクの尖りが目を引く。
昨日通った八本歯のコルやトラバース分岐も見えていた。
北岳がそそり立つ。
なかなか雄々しい姿だ。
間ノ岳(あいのだけ)山頂3,189m到着。
日本第4位の高峰だ。
日本百名山No.81ゲット。
風が強くて、レインスーツのフードが顔に張り付いている。
さすがに寒いので、風が当たらない場所に陣取ってマッタリ。
荒川三山(悪沢岳・中岳・前岳)・赤石岳・塩見岳といった南アの重鎮が姿を見せる。
農鳥岳・西農鳥岳は、どこが山頂だかわかりにくいノッペリした山だ。
北には、甲斐駒ヶ岳・北岳と男性的な山が並ぶ。
一気に下って、農鳥小屋へ。
鞍部で風が強いところなのだろう。
うずくまるように小屋が建っている。
ここの小屋番は、名物親父なのだそうだ。
15時以降に到着しようものなら、雷が落ちるらしい。
北岳山荘とは違って、伝統的な小屋で、トイレなど旧式のものである。
こんなに下ってしまった。もったいなっ!!!
間ノ岳への登り返しはきつそうだ。
西農鳥岳への登りはこんな感じ。
こちらはそれほどの標高差でもなさそうだ。
草が黄葉し始めていた。
登り切ったら、左折する。
あそこに見えている(人が立っている)のが西農鳥岳のようだ。
山頂に何もないので、往きは気づかずにそのまま通過してしまった。
次の名無しピークは巻いていく。
次のピークも巻くのだが、一旦右に下って岩場を登り返すことになる。
農鳥岳(のうとりだけ)山頂3,026m到着。
ここが本日の目的地(折り返し地点)。
マッタリ休憩だ。
昼飯のカップ麺がまいう〜。
対照的な山容の間ノ岳と北岳。
隣の山脈である仙丈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳の組み合わせと類似している。
この2ショットを見る為には、農鳥まで来ないとね。
それにしても、こんなに立派な山なのに、間ノ岳なんて名前を付けられて、ちょっとかわいそうである。
北の八ヶ岳まで見えた。
鳳凰山の白砂がはっきりとわかる。
1時間以上マッタリして、満足した。
名残惜しいが、また長丁場を引き返さなければならない。
下る前にもう一度写真を撮っておこう。
塩見岳がなかなかカッコ良い。
気に入ってしまった。=行きたくなったって事。
西農鳥岳も、こちらから見ると、ちゃんと山としての塊になっている。
西農鳥岳より間ノ岳・北岳を望む。
ここの下りと、間ノ岳への登り返しがもったいない。
赤屋根は、農鳥小屋。
中央アルプスが、ゆったりと横たわっている。
なかなか視界が良い。
以前歩いたコースが全部見えている。
農鳥小屋より、間ノ岳を見上げる。
標準タイムで、1.5時間の登りだ。
草紅葉が始まっている。
こちらはきれいな赤だ。
間ノ岳まで戻ってきた。
山頂には多勢の人が・・・。
後はちょっと下るだけなので、時間が許す限りマッタリしよう。
紅茶を飲みながら、素晴らしい景色を満喫する。(Y.Uは昼寝している)
ちょっとガスが出てきたが、却って幻想的である。
これは甲斐駒ヶ岳。
中白根山・甲斐駒ヶ岳・北岳。
北岳。明日はあそこに行く予定だ。
北岳の方が4m高いが、誤差のようなものだ。
第4位の高峰から2位を眺めるの図。(3位は奥穂高岳で1m高い)
風が強く寒くなってきたので、風下に移動。
まだまだマッタリするぞ。
今度は農鳥岳・西農鳥岳を眺められる位置だ。こちらにも雲が上がってきた。
間ノ岳から南東にある富士山の眺望は絶品。山頂部の両側が持ち上がり、対象型をなす。
こんな高所から見ても、富士山の高さは別格だ。(600m近く高い)
間ノ岳は静岡県最北点に位置し、間ノ岳・農鳥岳は静岡・山梨両県の県境になっている。(北岳は山梨県)
名残惜しいが、この辺りでタイムアップ。
出発する。
中白根山で小休止した後、超っ早で下り、後続をぶっちぎる。
あっという間に北岳山荘に到着。
ガスが晴れて、北岳が美しい。
ヘリポートにアルプスの少女ハイジが居た。
このコスプレ集団は何者だ??
北岳を眺めながら、夕食準備。
本日のメニューは、エビピラフ・ほうれん草とベーコンのスープ・ジャコサラダである。
食後のおしるこもまいう〜。(だんだん暖かいものがうれしい季節になってきた)
というわけで、二日目も無事終了。
思いの外天気が良く、素晴らしい雲上散歩となった。
ピストンを選択したおかげで、軽装備での山行となり、長丁場ではあったが、体力的には余裕があり、景色を堪能することに集中できた。
これで、今回の山行の目的は、7割方達成したと言っても良かろう。
後は北岳ピークゲットを残すのみ。
明日の天気はどうだろうか?
北岳山頂からの眺望に期待が高まる。
さて、明日は連休最終日なので、渋滞が予想される。(昨年のシルバーウィークは、奥穂の帰りにえらい目にあった)
早めに下ってしまいたい。
そのためには、早出がポイントである。
食事が済んだら、さっさと寝る事にする。
例によって、寝たのは19時頃だったのでは・・・。
早っ!!!!!
(三日目:北岳
に続く)
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